01
主人公のお名前を。無ければ「沙苗」に。
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私は座ったまま時が止まり、しかしすぐにハッとなって立ち上がった。
「ンフフ、構いませんよ、陵安。…それにしても、そちらに居る方が、噂に聞くあなたの娘ですね?」
王騎将軍の目が、こちらを射抜く。
…迫力が凄い。
「え、ええ。血の繋がりはありませんが、私の大切な娘です。…もしや、娘を見にいらしたのですか?」
養父は少し驚いたような顔で聞く。
「ええ、そのようなものです。騰、陵安の娘ですよォ。」
「ハッ、殿。」
うわっ、びっくりした…
どこから出てきたのか、もう一人が姿を現す。
驚いていると、横から視線を感じた。
…養父だ。
挨拶をしろ、ということだろう。
「あ、お初にお目にかかります。沙苗と申します。」
緊張のあまり、勢いをつけて頭を下げてしまった。
…脳がグラグラ揺れる。
「コココ、知っていますよォ。この近辺の民があなたの話をしていますからねェ。そうでしょう?騰。」
「ハッ、町で起きる問題を独自の発想で解決に導くと。」
町の人の発信力が恐ろしい…
独自の発想でというけれど…私が学んできた先人の知恵を借りたに過ぎない。独自とも言えないのだ…
「お恥ずかしながら、娘は誰かの困った姿を目にするとどうにも…。娘の話がまさかその様に広がっているとは…驚きました。」
「ンフフ、良いではありませんか、陵安。民がそれ程までに評価しているのです、喜ぶべきでしょう。ですが…私はたった今会ったばかりで、真偽のほどは判断できませんからねェ。そこで、沙苗と話がしたいのです。コココ、一度お借りしても?」
「…借りる、と申しますと…将軍の邸で一時預かって話をする、そういう事ですかな?」
養父が汗を一筋垂らして問う。
「ええ、そうです。ンフフ。流石、長い付き合いなだけありますねぇ。身の安全を、必ず保証しましょう。…いかがですか?」
ちょっと待って、いやいや…
私が王騎将軍の元に行って話をしろと…?
「……」
こう見えて、養父は過保護な所がある。
…きっと引き受けない。
「…仕方が、ありませんね。将軍の願いとなれば、断るわけにはいきますまい。沙苗をお願い致します。必ず、私の元へ返してください。」
「え…」
「コココ、陵安。あなたは昔から優しいですねェ。感謝しますよ。」
待って、いいの?
「将軍だからですよ。昔からの付き合いですから断ることなどできますまい。沙苗、荷物を用意させるから、行きなさい。くれぐれも、粗相のないように。」
ぽんぽんと話が進んでいく。
「ンフフ、騰。馬の用意を頼みます。」
「ハッ。すぐに致します。」
「ははは…」
王騎将軍は、私から何を聞き出すつもりなのか…
ここが、キングダムの世界だとして、私はあまり話を覚えていない…果たして私の知る史実に沿って進むのか…
王騎将軍は、直接私と話す事で噂の真偽を確かめると……いや、実はイレギュラーな存在だと気づいているかも……?
「…では王騎将軍、くれぐれも約束をお忘れなきよう…」
「ンフ、わかっていますよ。」
用意された荷物が馬に括られる。
私は王騎軍副官?…騰殿の馬に相乗りして邸へ向かう事になった。
「ンフフ、構いませんよ、陵安。…それにしても、そちらに居る方が、噂に聞くあなたの娘ですね?」
王騎将軍の目が、こちらを射抜く。
…迫力が凄い。
「え、ええ。血の繋がりはありませんが、私の大切な娘です。…もしや、娘を見にいらしたのですか?」
養父は少し驚いたような顔で聞く。
「ええ、そのようなものです。騰、陵安の娘ですよォ。」
「ハッ、殿。」
うわっ、びっくりした…
どこから出てきたのか、もう一人が姿を現す。
驚いていると、横から視線を感じた。
…養父だ。
挨拶をしろ、ということだろう。
「あ、お初にお目にかかります。沙苗と申します。」
緊張のあまり、勢いをつけて頭を下げてしまった。
…脳がグラグラ揺れる。
「コココ、知っていますよォ。この近辺の民があなたの話をしていますからねェ。そうでしょう?騰。」
「ハッ、町で起きる問題を独自の発想で解決に導くと。」
町の人の発信力が恐ろしい…
独自の発想でというけれど…私が学んできた先人の知恵を借りたに過ぎない。独自とも言えないのだ…
「お恥ずかしながら、娘は誰かの困った姿を目にするとどうにも…。娘の話がまさかその様に広がっているとは…驚きました。」
「ンフフ、良いではありませんか、陵安。民がそれ程までに評価しているのです、喜ぶべきでしょう。ですが…私はたった今会ったばかりで、真偽のほどは判断できませんからねェ。そこで、沙苗と話がしたいのです。コココ、一度お借りしても?」
「…借りる、と申しますと…将軍の邸で一時預かって話をする、そういう事ですかな?」
養父が汗を一筋垂らして問う。
「ええ、そうです。ンフフ。流石、長い付き合いなだけありますねぇ。身の安全を、必ず保証しましょう。…いかがですか?」
ちょっと待って、いやいや…
私が王騎将軍の元に行って話をしろと…?
「……」
こう見えて、養父は過保護な所がある。
…きっと引き受けない。
「…仕方が、ありませんね。将軍の願いとなれば、断るわけにはいきますまい。沙苗をお願い致します。必ず、私の元へ返してください。」
「え…」
「コココ、陵安。あなたは昔から優しいですねェ。感謝しますよ。」
待って、いいの?
「将軍だからですよ。昔からの付き合いですから断ることなどできますまい。沙苗、荷物を用意させるから、行きなさい。くれぐれも、粗相のないように。」
ぽんぽんと話が進んでいく。
「ンフフ、騰。馬の用意を頼みます。」
「ハッ。すぐに致します。」
「ははは…」
王騎将軍は、私から何を聞き出すつもりなのか…
ここが、キングダムの世界だとして、私はあまり話を覚えていない…果たして私の知る史実に沿って進むのか…
王騎将軍は、直接私と話す事で噂の真偽を確かめると……いや、実はイレギュラーな存在だと気づいているかも……?
「…では王騎将軍、くれぐれも約束をお忘れなきよう…」
「ンフ、わかっていますよ。」
用意された荷物が馬に括られる。
私は王騎軍副官?…騰殿の馬に相乗りして邸へ向かう事になった。