手綱と縋る手(AC6)

「俺はハンドラーさんの狗なんだよ…へへ」

「貴方に飼い慣らされたい、なぁ、俺なんでもするよ。靴でも舐めるか?」

「嫌だよ…621がいい、ハンドラーが呼んでくれる名前が俺いちばん好き」

通信を聴きながら独り言を吐き出す。
こんなものは半ば自慰行為である。
彼に見聞きさせる訳にはいかないのに、全部彼の前で曝け出せたらどれ程幸福なんだろう。と思ってしまう。


*こんな俺を叱って
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