携帯獣
「ノボリ!ノボリ、大変!」
「何ですか、騒々しい」
「僕のデンチュラ、反抗期なったあぁーっ!」
「…反抗期?」
「僕の言う事、聞かないよぉ…」
「具体的には?」
「えっと、僕の部屋にパソコン置きたいの。僕、デンチュラが電源なってって言ったよ、そしたら、僕にバチッって!」
「……呆れた、そんな事デンチュラが嫌がるのも当然でしょうが」
「うえ、なんでえ?」
「電源になっていたら、貴方に構ってもらえないでしょう?デンチュラは貴方に懐いているんですから、もっと大切に扱ってあげないと」
「あー、そっか、僕デンチュラに謝る!」
「それが良いでしょう」
子供っぽい彼が、ポケモンと喧嘩する事はしばしばあります。
ですが、いずれも理由が単純なので、解決も早いわけです。
まったく、可愛らしい。
「ところで、クダリ」
「ん?」
「何故急にパソコンを?サブウェイ内にパソコンは沢山有るでしょう」
「あのね、ボックスいじるんじゃなくて、メールしたいの」
「…メール?」
「パソコンなら写真きれい!ケータイよりきれい!」
「まぁ…そうでしょうが、別に携帯でも良いのでは?」
「ケータイね、ノボリとのメールでデータ満タン!パソコン、データたーくさん入るよ!」
「つまり、私とメールするためにパソコンを?」
「そー!」
まったく、本当に、
こんなに可愛らしいなんて、同い年とは思えませんよ。
「でも、メールくらい消せば良いじゃないですか?」
「ノボリ、分かってない、ノボリのメール、僕消せないよ」
「どうして?」
「大事だから!」
「……。」
可愛いなんて言葉じゃ足りないのです。
愛しいでも足りないし、
大好きでも足りない。
何なら足りるんですか?
「ノボリ、どしたの?」
「あ、いえ、何でもありません」
「考え事、してる?」
「…まぁ、そんなところでしょうか」
「じゃあさ、答えてあげる!きっと僕ら、同じ事思う」
「ではおっしゃってください」
「うん、ノボリ、愛してるよ!」
「…!」
愛しいではなく、愛してる。
ぴったりの言葉じゃないですか?
「私も、愛していますよ」
「えへへ、嬉しい!」
『シンクロモノクローム』
(僕はキミを愛してる)
(私は貴方を愛しています)
END
「何ですか、騒々しい」
「僕のデンチュラ、反抗期なったあぁーっ!」
「…反抗期?」
「僕の言う事、聞かないよぉ…」
「具体的には?」
「えっと、僕の部屋にパソコン置きたいの。僕、デンチュラが電源なってって言ったよ、そしたら、僕にバチッって!」
「……呆れた、そんな事デンチュラが嫌がるのも当然でしょうが」
「うえ、なんでえ?」
「電源になっていたら、貴方に構ってもらえないでしょう?デンチュラは貴方に懐いているんですから、もっと大切に扱ってあげないと」
「あー、そっか、僕デンチュラに謝る!」
「それが良いでしょう」
子供っぽい彼が、ポケモンと喧嘩する事はしばしばあります。
ですが、いずれも理由が単純なので、解決も早いわけです。
まったく、可愛らしい。
「ところで、クダリ」
「ん?」
「何故急にパソコンを?サブウェイ内にパソコンは沢山有るでしょう」
「あのね、ボックスいじるんじゃなくて、メールしたいの」
「…メール?」
「パソコンなら写真きれい!ケータイよりきれい!」
「まぁ…そうでしょうが、別に携帯でも良いのでは?」
「ケータイね、ノボリとのメールでデータ満タン!パソコン、データたーくさん入るよ!」
「つまり、私とメールするためにパソコンを?」
「そー!」
まったく、本当に、
こんなに可愛らしいなんて、同い年とは思えませんよ。
「でも、メールくらい消せば良いじゃないですか?」
「ノボリ、分かってない、ノボリのメール、僕消せないよ」
「どうして?」
「大事だから!」
「……。」
可愛いなんて言葉じゃ足りないのです。
愛しいでも足りないし、
大好きでも足りない。
何なら足りるんですか?
「ノボリ、どしたの?」
「あ、いえ、何でもありません」
「考え事、してる?」
「…まぁ、そんなところでしょうか」
「じゃあさ、答えてあげる!きっと僕ら、同じ事思う」
「ではおっしゃってください」
「うん、ノボリ、愛してるよ!」
「…!」
愛しいではなく、愛してる。
ぴったりの言葉じゃないですか?
「私も、愛していますよ」
「えへへ、嬉しい!」
『シンクロモノクローム』
(僕はキミを愛してる)
(私は貴方を愛しています)
END