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「お嬢」
「…ん?」
「お嬢、お嬢、」
「…どうしたのブロリー?」
「これ、どう思う」
「あ、額当て付けたんだ!似合ってるよ」
「……。」
「首輪と腕輪も付けたんだ?胸の飾りとおそろいだね」
「…親父に、つけられた」
「パラガスさんかぁ、中々良い趣味してると思うよ!」
「夜中…、俺が寝てる時に、親父が、無理矢理」
「え、なんでまたそんな意味不明な事を…」
「…これ、付けてから…力が、出ない」
「…どういう事?」
「……わからない。わかりたく、ないんだ」
「ブロリー…」
多分、このまま話していても埒が明かない。
事情を詳しく聞くために、私はパラガスさんの自室に向かった。
「パラガスさん、」
「…お嬢か、何の用だ?」
「ブロリーのあれは、気を制御する装置ですね」
「何故、そう断言できるんだ?」
「明らかに気が弱まってます。…あの科学者に作らせた。違いますか?」
「…何故分かる。見ていたとでも言うのか?」
「…分かってるんです。ブロリーは、自分が制御されてるって分かってるんです!」
「そんな事、俺だって分かっている!だが仕方の無い事なんだ!」
「何が仕方ないって言うんですか!」
「お嬢には!…お嬢には分からんだろうな。たった一人の息子に片目を潰される痛みが!恐怖が!」
「…っっ!」
不意に声を荒げられ、目を背けていた現実を突き付けられて言葉が詰まる。
「俺には、ブロリーしか居ないんだ…」
「…ごめんなさい、」
「ああ、気にするな。俺も少し言い過ぎた」
「ごめ…、なさい、ごめんなさい、」
「…お嬢?」
何故だか謝らずにはいられなかった。
不覚にも泣きそうになった自分を叱咤して、ひたすらに謝った。
「お嬢、頼むから泣かないでくれ…」
「な、泣いてなんか…」
「…申し訳ないと思うなら、俺の頼みを聞いてくれないか?」
「頼み、ですか?」
「こんな事、お嬢にしか頼めないんだ」
「…分かりました、聞きましょう」
「ありがたい、単刀直入に言おう。俺の娘になってくれないか?」
「…え」
「ブロリーに嫁いで来てほしい。…女に興味の無かったブロリーが、お嬢には興味を示しているというのが最大の理由なんだ」
「…女として見てもらえてないからかもしれませんよ」
「否、女として見ているからこそ、興味を持ったんだと思う」
「そう…でしょうか?」
「頼む、ブロリーのためだと思って」
「あ、あの、私は良いんですけど、ブロリーの意見を聞かないと…」
「なら、聞いてくれれば良い。良い返事を待ってるぞ」
「…はぁ、」
半ば強引に婚約を許可され、嬉しくも複雑な気分になった。
「…なんて説明すればいいんだか……」
「お嬢、やっと戻ってきた」
「あ、お待たせ、」
「…何話してきたんだ」
「えっ、と…、」
何を話しに行ったんだっけ?と一瞬問いそうになって言葉を詰まらせた。
「あ、制御装置…」
「…セイギョ?」
「あっ、いや、違っ」
「…これは、もういいんだ」
「…気を使わせてごめん、でもね、本当は違う話してきたの」
「?」
先程話した、交際の話。
「えっと、その、私と付き合ってほしいの…」
「付き合う?」
「パラガスさんにね、ブロリーと私が結婚してほしいって言われたの。だけど、いきなり結婚なんて無理だろうから…正式にお付き合い願いたくて」
「…よく、解らない」
「ゆっくりで良いから、私を好きになってくれれば良いんだよ」
「違う。今更、好きになる、って、どういう事だ?」
「…え?」
「俺は…、お嬢が好きだ。付き合ってほしいなどと…今更、」
夢にまで見た、大好きな彼との交際。
「ブロ…」
「ずっと、好きだ」
「私も、私も好き…!」
「…よかった」
「う、嬉しい!」
「結婚…するのか」
「是非、結婚してください!」
「俺なんかで、いいのか」
「ブロリーしか考えられないの」
「…そう、か」
柔らかく頭を撫でられて、うっとりと目を細めた。
額に口付けされたのでお返ししようとすると、制御装置がキラリと光る。
直ぐに口付ける場所を頬に変えて、再び甘い空気の波に溺れようと思った。
『愛でたいものです。』
(結婚なんて夢みたい!)
終
「…ん?」
「お嬢、お嬢、」
「…どうしたのブロリー?」
「これ、どう思う」
「あ、額当て付けたんだ!似合ってるよ」
「……。」
「首輪と腕輪も付けたんだ?胸の飾りとおそろいだね」
「…親父に、つけられた」
「パラガスさんかぁ、中々良い趣味してると思うよ!」
「夜中…、俺が寝てる時に、親父が、無理矢理」
「え、なんでまたそんな意味不明な事を…」
「…これ、付けてから…力が、出ない」
「…どういう事?」
「……わからない。わかりたく、ないんだ」
「ブロリー…」
多分、このまま話していても埒が明かない。
事情を詳しく聞くために、私はパラガスさんの自室に向かった。
「パラガスさん、」
「…お嬢か、何の用だ?」
「ブロリーのあれは、気を制御する装置ですね」
「何故、そう断言できるんだ?」
「明らかに気が弱まってます。…あの科学者に作らせた。違いますか?」
「…何故分かる。見ていたとでも言うのか?」
「…分かってるんです。ブロリーは、自分が制御されてるって分かってるんです!」
「そんな事、俺だって分かっている!だが仕方の無い事なんだ!」
「何が仕方ないって言うんですか!」
「お嬢には!…お嬢には分からんだろうな。たった一人の息子に片目を潰される痛みが!恐怖が!」
「…っっ!」
不意に声を荒げられ、目を背けていた現実を突き付けられて言葉が詰まる。
「俺には、ブロリーしか居ないんだ…」
「…ごめんなさい、」
「ああ、気にするな。俺も少し言い過ぎた」
「ごめ…、なさい、ごめんなさい、」
「…お嬢?」
何故だか謝らずにはいられなかった。
不覚にも泣きそうになった自分を叱咤して、ひたすらに謝った。
「お嬢、頼むから泣かないでくれ…」
「な、泣いてなんか…」
「…申し訳ないと思うなら、俺の頼みを聞いてくれないか?」
「頼み、ですか?」
「こんな事、お嬢にしか頼めないんだ」
「…分かりました、聞きましょう」
「ありがたい、単刀直入に言おう。俺の娘になってくれないか?」
「…え」
「ブロリーに嫁いで来てほしい。…女に興味の無かったブロリーが、お嬢には興味を示しているというのが最大の理由なんだ」
「…女として見てもらえてないからかもしれませんよ」
「否、女として見ているからこそ、興味を持ったんだと思う」
「そう…でしょうか?」
「頼む、ブロリーのためだと思って」
「あ、あの、私は良いんですけど、ブロリーの意見を聞かないと…」
「なら、聞いてくれれば良い。良い返事を待ってるぞ」
「…はぁ、」
半ば強引に婚約を許可され、嬉しくも複雑な気分になった。
「…なんて説明すればいいんだか……」
「お嬢、やっと戻ってきた」
「あ、お待たせ、」
「…何話してきたんだ」
「えっ、と…、」
何を話しに行ったんだっけ?と一瞬問いそうになって言葉を詰まらせた。
「あ、制御装置…」
「…セイギョ?」
「あっ、いや、違っ」
「…これは、もういいんだ」
「…気を使わせてごめん、でもね、本当は違う話してきたの」
「?」
先程話した、交際の話。
「えっと、その、私と付き合ってほしいの…」
「付き合う?」
「パラガスさんにね、ブロリーと私が結婚してほしいって言われたの。だけど、いきなり結婚なんて無理だろうから…正式にお付き合い願いたくて」
「…よく、解らない」
「ゆっくりで良いから、私を好きになってくれれば良いんだよ」
「違う。今更、好きになる、って、どういう事だ?」
「…え?」
「俺は…、お嬢が好きだ。付き合ってほしいなどと…今更、」
夢にまで見た、大好きな彼との交際。
「ブロ…」
「ずっと、好きだ」
「私も、私も好き…!」
「…よかった」
「う、嬉しい!」
「結婚…するのか」
「是非、結婚してください!」
「俺なんかで、いいのか」
「ブロリーしか考えられないの」
「…そう、か」
柔らかく頭を撫でられて、うっとりと目を細めた。
額に口付けされたのでお返ししようとすると、制御装置がキラリと光る。
直ぐに口付ける場所を頬に変えて、再び甘い空気の波に溺れようと思った。
『愛でたいものです。』
(結婚なんて夢みたい!)
終