ポップン
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お嬢チャン!」
「ん?どしたの?」
「空見て!星が凄い綺麗なんだヨ!」
「星?」
「まぁ、お嬢チャンの方が綺麗…、いや、可愛いけどネ」
「うわクサい台詞」
「酷…、じゃなくて!星!」
見上げれば、満天の星。
「わぁ…」
「綺麗だよネ。こう言うロマンチックなカンジ、昔は憧れたなァ…」
「昔?」
「XXX年前に。」
「あ~…、そっか、スマイル…人間じゃないんだっけ…ね。」
「ちょ…そんなに悲しい顔しないで?」
「ん、ごめん」
何度当たっても年の差という現実にはしり込みしてしまう。
「お嬢チャン」
「ん…?」
きゅ、と優しく手をとられ、隠れていない片目がまっすぐこちらを見つめる。
「スマイル?」
「僕たちは同じだよ?…だって、一緒の時間に居て、一緒に同じこともできる」
「でも…」
芽生えた不安感というのはいつも後ろ髪を引っ張ってくれて困る。
そのうちあっさり解決するのかも知れないけれど。
「んん、僕はお嬢チャンみたいに考えるのが苦手なんだぁ」
「そういう生き方憧れるよ」
「僕、お嬢チャンと居られて幸せだよ」
「あたしも幸せ」
「お嬢チャン…」
ぎゅうっと抱きしめられ、その低い体温と安心感に目を瞑って浸る。
彼の細い肩もまた愛しい、抱き返しやすいなと思う。
「お嬢チャンいい香りする…」
「ん?なんだろ、シャンプーの香りかな」
「きっとお嬢チャンそのものの香りだヨ!はぁ…すき」
「ひえぇ照れる…体温上がっちゃう」
「ポカポカして気持ちイイね」
なんだかとてもロマンチックだ、こんなシチュエーションなんて絶好のプロポーズチャンスなのでは?
と思うが何も準備していない。
チャンスとはいつも唐突だ、と苦笑した。
まぁ、そんなに堅苦しくない言葉なら。
「ねぇスマイル」
「ンー?」
「好きよ」
「ふぇ?えっ、えぇ!?」
「驚きすぎじゃない?」
「だってぇ、僕も今同じこと言おうと思ってたの!」
「あらまぁ…」
「えへへー両想いダァ、にやける」
「口角いつも上がりっぱなしじゃないの」
「なんてったってスマイルだからネ」
「名は体を表すの具現化かな」
「ドヤァ」
「どやって口で言うのおもしろ」
笑顔は感染する、笑うと悩みも軽くなる、そんな気分である。
悩みとともに口も軽くなってしまうようで。
「…歳の差婚ってアリかなぁ」
「え」
思わずこぼれ本音。
聞き逃して貰えるはずもなく
「あっ」
「お嬢チャン今の」
「今のはナシ、じゃなくて…あの、もっと色々用意してから…」
「っていうかそれ…僕が言うから待っててほしいンだケド」
「それほぼ言ってるようなもんだよもー…ほんと?あたし達結ばれちゃう?」
「モチのロンだヨ!」
「やだぁにやけちゃう」
「スマイル感染しちゃう?」
「とっくに中毒だもん」
「かーわーいーいー!ダーイスキ!」
息が詰まるほど抱きしめられ、ふっと顔を見上げると、飄々とした口振りとは裏腹に真っ赤になった顔が見えた。
「スマイルもかーわーいーいーだね」
「キャッ、恥ずかしーから見つめないでェ」
「見ちゃうもんねー」
「もー…スマイル中毒重症ダヨォ」
「どやぁ」
「ドヤってするタイミングかな今?あっ!」
スマイルが空を指差す、星が流れていったようだ。
「流れ星にお願い事しなきゃ!ホラホラ、お嬢チャンも!」
「っと、唐突…えっと、現状維持できますように!」
「維持なの?僕はね、もっと濃い関係になれますように!」
「欲張ったら叶わなそうでつい」
「いっぱい欲しがってくれたら何割か僕が叶えられるカモよ?」
「今するお願い事なら10割スマイル絡みなんだけど…」
「ん、じゃあ手始めに約束!ずっと、一緒に居る!」
「…本当?」
「ずーっと放さナイ!」
「あたしだって…そのつもり」
「約束、ネ?」
「…もう願い事叶っちゃうわ」
「次はお嬢チャンが僕の願い事叶えてね」
…さっきなんて言った?
濃い関係とかなんとか、濃いってどういう方向性だろう?
絡み方、とかそんなスケベな方向で良いんだろうか。
「とりあえず…今夜は一緒の布団で寝ようか?」
「積極的スギ!」
「ちがっ、寝るだけ!」
「なーんだ、でもすごくグッスリ寝られそう」
「あたしも、スマイルの腕の中安心するんだ」
それから眠くなるまで他愛ない話と、明るい星と一緒に過ごした。
寝る時に布団が少し狭かったけど、とても幸せで何か悩んでたのなんて忘れてしまったのであった。
「そういえばスマイルって明るくて眩しくて太陽みたい」
「僕に照らされてキラキラしてるお嬢チャンは星だネ、僕専用のお星様!」
終
加筆修正2019/05/17