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「…頭が痛い?」
「……。」
こくり、と頷く。
「風邪でもひいたの?」
「…カゼ?」
「まぁ、病気の一種かな」
頭が、痛い。
割れそうな痛さだ。
殴られた時とはまた違って、内側からの鈍痛。
「ブロリー、ちょっと座って」
「…?」
「熱、計るよ」
「ネツ?」
「えーっと…、体温!体の熱さを計るの」
「……よく解らん」
取りあえず、言われるが侭に座ってやると、お嬢の手が額に当てられた。
「んー…、制御装置が邪魔でよく分かんない…」
「…取れば良いだろ」
「……だよね、むしろ制御しない方が早く回復しそうだし」
と、制御装置を外されて、解放された気が、溢れる。
「……っ、気が…、溢、れる…」
「ちょ、落ち着いて!」
「う、うぅ…、痛…」
「…熱っ!ブロリーやっぱ風邪だよ、部屋で寝てて!」
「……。」
言われた通りに、自分のベッドで横になっていると、何やら大量の荷物を持ったお嬢が来た。
「お待たせブロリー」
「……。」
「これ、タオルと着替えと、あと飲み水ね。んで洗面器にも水入ってるから、濡れタオル作って頭冷やすか体拭くかして待ってて」
「……。」
「じゃあ薬探して来るから、安静にしててよ?」
お嬢に背を向けられた瞬間、無意識に腕を掴んだ。
「…行くな」
「え?」
「……行くな」
「…でも、薬飲まないと」
「要らない」
「…着替えは?」
「しない」
「身体拭かないの?」
「…。」
「…ブロリー?」
「……、行かないでくれ。」
「え、…ッ」
気付いたら、掴んだ腕を引いて、お嬢を抱き寄せていた。
「…ブロリー、熱い」
「……。」
今の状況が呑めない。
頭が痛くて考えられない。
いや、つまりは俺の上にお嬢が居るわけだが。
「あの、ブロリー?」
「…?」
「離して…ください」
「…嫌だ」
「でっ、出て行かないから、ね?」
「……。」
「うぅ…私の心臓壊れちゃうよ…」
「何故、」
「心拍数が半端ないからだよ…、聞こえない?」
「…。」
聞こえない。
だから、聞く事にした。
お嬢の腕を俺の頭の上にやって、心音が聞こえる位置に身体を動かす。
…なるほど確かに、心臓が早鐘のように鳴っている。
「…早い」
「ちょ、むっ、胸…触ったら、駄目だよ…」
「ん?」
「いや、駄目じゃないけど…その、こ、恋人同士じゃないしさ…」
「コイビト?」
「好き合ってるってこと」
「俺はお嬢が好きだ」
「…え」
「お嬢は…俺が嫌いか?」
「あ、う…、私は」
「……。」
「私も、ブロリーが好き」
「……。」
「…ブロリー?」
「熱い…」
「うあ、凄い汗…」
「…お嬢……」
「…そんな色っぽい声、反則…ッ」
「……。」
「待っ…待って、」
「…好きだ」
「ブロ…」
「好きだ、」
「…ちょっと失礼……って、頭熱ッ!しっかりしてブロリー!」
「う…、はぁ、」
腕に力が入らない。
頭は熱いのに背中の方が寒い。
段々と、意識が遠のく気が、する…。
「…びっくりした、熱に浮かされたからって…告白なんて、」
「頭…熱い…」
「はいはい、頭冷やす前に、汗だけ拭かせてよ」
…起き上がれる?と聞かれたから起き上がってみたら、冷たいタオルで首もとを拭われた。
冷たさが心地いい。
そのまま腕と背中を拭かれて、少しさっぱりした。
「よし、もう寝ていいよ」
「……。」
「さっきより落ち着いた?頭冷やそうか?」
「…いい」
「じゃあ、何か飲む?」
「…。」
「…、何か欲しい物とかない?持って来るよ」
「……お嬢」
「ん?」
「お嬢が、ほしい」
「そ…っ、それは熱のせい?それとも素なの?」
「……ほしい」
「…無意識に上目づかいは反則、ついでにちょっと眼が潤んでるのも狡い…」
「…?」
「ブロリーが欲しがるなら、全部あげたいんだけどさ、」
「…本当か?」
「うん、でも、今のブロリーは熱に浮かされてるから…本心じゃないかも知れない。」
「…う…、」
「だからさ、」
俺の頬に、お嬢が唇を寄せてきた。
…キスをされた。
考えたこともない柔らかな感触に、思わず顔も熱くなる。
「治るまではこれでお預け」
「……あ、う…」
上手く言葉を紡げない自分の口を嘆いた。
何か言い返せる謳い文句は、俺の頭に無い。
「…お嬢」
「ん?」
「……何でもない」
「そう?だったら早く寝て治してね、…私も、それまではお預けなんだから」
「…!」
『明日が楽しみです』
(あ、風邪治ったの?)
(お嬢のために、治した)
(…さて、昨日の言葉、今日も聞かせてくれる?)
(……っ。)
(もしかして…照れてる?)
END
*********************
王道の病気ネタ。
しかしブロリー、あんな格好で寝てるから風邪ひくんだよ。
「……。」
こくり、と頷く。
「風邪でもひいたの?」
「…カゼ?」
「まぁ、病気の一種かな」
頭が、痛い。
割れそうな痛さだ。
殴られた時とはまた違って、内側からの鈍痛。
「ブロリー、ちょっと座って」
「…?」
「熱、計るよ」
「ネツ?」
「えーっと…、体温!体の熱さを計るの」
「……よく解らん」
取りあえず、言われるが侭に座ってやると、お嬢の手が額に当てられた。
「んー…、制御装置が邪魔でよく分かんない…」
「…取れば良いだろ」
「……だよね、むしろ制御しない方が早く回復しそうだし」
と、制御装置を外されて、解放された気が、溢れる。
「……っ、気が…、溢、れる…」
「ちょ、落ち着いて!」
「う、うぅ…、痛…」
「…熱っ!ブロリーやっぱ風邪だよ、部屋で寝てて!」
「……。」
言われた通りに、自分のベッドで横になっていると、何やら大量の荷物を持ったお嬢が来た。
「お待たせブロリー」
「……。」
「これ、タオルと着替えと、あと飲み水ね。んで洗面器にも水入ってるから、濡れタオル作って頭冷やすか体拭くかして待ってて」
「……。」
「じゃあ薬探して来るから、安静にしててよ?」
お嬢に背を向けられた瞬間、無意識に腕を掴んだ。
「…行くな」
「え?」
「……行くな」
「…でも、薬飲まないと」
「要らない」
「…着替えは?」
「しない」
「身体拭かないの?」
「…。」
「…ブロリー?」
「……、行かないでくれ。」
「え、…ッ」
気付いたら、掴んだ腕を引いて、お嬢を抱き寄せていた。
「…ブロリー、熱い」
「……。」
今の状況が呑めない。
頭が痛くて考えられない。
いや、つまりは俺の上にお嬢が居るわけだが。
「あの、ブロリー?」
「…?」
「離して…ください」
「…嫌だ」
「でっ、出て行かないから、ね?」
「……。」
「うぅ…私の心臓壊れちゃうよ…」
「何故、」
「心拍数が半端ないからだよ…、聞こえない?」
「…。」
聞こえない。
だから、聞く事にした。
お嬢の腕を俺の頭の上にやって、心音が聞こえる位置に身体を動かす。
…なるほど確かに、心臓が早鐘のように鳴っている。
「…早い」
「ちょ、むっ、胸…触ったら、駄目だよ…」
「ん?」
「いや、駄目じゃないけど…その、こ、恋人同士じゃないしさ…」
「コイビト?」
「好き合ってるってこと」
「俺はお嬢が好きだ」
「…え」
「お嬢は…俺が嫌いか?」
「あ、う…、私は」
「……。」
「私も、ブロリーが好き」
「……。」
「…ブロリー?」
「熱い…」
「うあ、凄い汗…」
「…お嬢……」
「…そんな色っぽい声、反則…ッ」
「……。」
「待っ…待って、」
「…好きだ」
「ブロ…」
「好きだ、」
「…ちょっと失礼……って、頭熱ッ!しっかりしてブロリー!」
「う…、はぁ、」
腕に力が入らない。
頭は熱いのに背中の方が寒い。
段々と、意識が遠のく気が、する…。
「…びっくりした、熱に浮かされたからって…告白なんて、」
「頭…熱い…」
「はいはい、頭冷やす前に、汗だけ拭かせてよ」
…起き上がれる?と聞かれたから起き上がってみたら、冷たいタオルで首もとを拭われた。
冷たさが心地いい。
そのまま腕と背中を拭かれて、少しさっぱりした。
「よし、もう寝ていいよ」
「……。」
「さっきより落ち着いた?頭冷やそうか?」
「…いい」
「じゃあ、何か飲む?」
「…。」
「…、何か欲しい物とかない?持って来るよ」
「……お嬢」
「ん?」
「お嬢が、ほしい」
「そ…っ、それは熱のせい?それとも素なの?」
「……ほしい」
「…無意識に上目づかいは反則、ついでにちょっと眼が潤んでるのも狡い…」
「…?」
「ブロリーが欲しがるなら、全部あげたいんだけどさ、」
「…本当か?」
「うん、でも、今のブロリーは熱に浮かされてるから…本心じゃないかも知れない。」
「…う…、」
「だからさ、」
俺の頬に、お嬢が唇を寄せてきた。
…キスをされた。
考えたこともない柔らかな感触に、思わず顔も熱くなる。
「治るまではこれでお預け」
「……あ、う…」
上手く言葉を紡げない自分の口を嘆いた。
何か言い返せる謳い文句は、俺の頭に無い。
「…お嬢」
「ん?」
「……何でもない」
「そう?だったら早く寝て治してね、…私も、それまではお預けなんだから」
「…!」
『明日が楽しみです』
(あ、風邪治ったの?)
(お嬢のために、治した)
(…さて、昨日の言葉、今日も聞かせてくれる?)
(……っ。)
(もしかして…照れてる?)
END
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王道の病気ネタ。
しかしブロリー、あんな格好で寝てるから風邪ひくんだよ。