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「…ブロ、リー?」
「何だ?」
「なんで、超サイヤ人化してるの?」
「…さぁな」
「もしかして、また?」
「…そう思うなら、寄るな」
「でも…」
サイヤ人の運命だからかなんでか、月に一回、もしくはそれ以上の回数で、彼は激しく発情する。
戦闘民族は性交する間を惜しんで闘うだろうから、子孫を残すためには当然の摂理なんだろうが。
「まさか制御装置が壊れるとは…」
「壊したくて壊したんじゃない」
「わかってる。パラガスさんに頼んで後で修理しておくからね」
「…お前、俺から離れてろ」
「嫌。」
「…離れろ。」
「なんで?私、ブロリーの役に立ちたい。無理しないで、私だったら犯されても大丈夫だから」
「そんな利用するみたいな真似、できぬ…」
「いいの。私はブロリーが好きだから」
「…好きとは何だ…、俺にはそんな事さえ解らない」
「いい…、いいよ。私は。私の取り柄は、女だって事と、丈夫だって事。」
「俺には…そんなお前を壊す事しかできないのか…」
饒舌で、挑発的な話し方。
いつもと違う色の髪。
逆立つ髪が、普段隠れているうなじを露にする様子。
物欲しげに光る翠色の眼。
どれを取っても、『色っぽい』と思うのは私だけだろう。
我ながら、サイヤ人らしくない。
闘う事よりも色恋沙汰に目を奪われ、挙句の果てに伝説の超サイヤ人に惚れるなんて。
全くもって滑稽な話だ。
しかしながら、彼は制御装置を破壊する程の力が出せたという事は、つまり制御装置の出来が悪かったという事だ。
作り直してもらう時はもっと頑丈な物にしなくては…。
あぁ、またパラガスさんに頼んでブロリーの寝込みを襲ってもらうのか。
羨ましい話だ。
なんて考えてる間に、ブロリーは自室に閉じ籠ってしまった。
迂闊だった。彼の役に立ちたいとかほざいて、結局何の役にも立たない。
彼の為に行動したい、いつからそんな夢物語を見ていたんだ。
目を覚ませ私。
私は戦闘民族だ。
でも、ブロリーが好きです。
ずっとずっと前から、大好きなんです。
「ブロリー!」
「……。」
気付いたら、私は彼の部屋の前に居た。
無意識に、追いかけていた。
「ブロリー、ブロリー?返事してよ…」
「………何だ。」
「此所、開けて。」
「断る」
「ブロリー!」
「…ッ!何故、何故俺に付きまとう!?」
「ブロリーが好きだから!」
「解せんと言ってるだろう!?」
扉越しに、宮殿中に響きそうな程の大声で会話する。
「解らなくてもいい!私がブロリーを好きってだけじゃ駄目なの!?」
「駄目だ!」
「なんで!?ねぇ答えてよ!」
「煩い!…もう俺に付きまとうな!」
「………ッ!」
「……。」
「う、うぁ…、あぁあぁぁぁぁぁあぁッ!」
最低最低最低!
私なんて嫌われて当然なのを忘れるなんて!
苦手な武空で目茶苦茶に泣き叫びながら宮殿を飛び出した。
心の何処かで、彼が追いかけて来るのを待っていたが、結局迎えは来なかった。
気力を失った私は、遠くまで飛んだのを後悔した。
帰る場所はあそこなのだから。
とぼとぼと歩く内に、道に迷った。いつものことだ。私は方向音痴だから。
こんな所で力尽きたら、死んでも死にきれない。
最期は、どうしてもブロリーに会ってから逝きたいものだ。
と思っていたら、奴隷の人が迎えに来てくれた。
助かった…、と思った瞬間、安心感で意識が飛んだ。
目が覚めたら、そこはブロリーの私室だった。
「う…、あ、声…枯れてる」
「…気付いたか」
声の主は、未だに金髪のままだった。
黒髪の彼なら、付きまとうななんて言わないだろうと思ってた私は、何故だか彼を見た途端泣きそうになった。
「!ブロリー…、ごめんなさい、今すぐ自室帰るから…怒んないで…」
「怒ってはいない」
「や……!」
不意に、頭上に手をやられて、気弾で粉微塵にされる。か、殴られて潰される。と思った。
「……泣くな」
「…え……?」
しかしその手は、私の頭蓋を砕く事なく頬を撫でた。
泣くなと言われるまで、自分が泣いている事に気付かなかった。
「…泣くな、」
「ふ…ぅッ…、なんで、ブロリー…、なんで、優しいの?」
「お前の言う言葉が、少しだけ理解できたんだ」
「…どの、言葉?」
淡く…
「ねぇ、どの言葉?」
本当に淡く、
「…好きという、言葉」
「……!」
期待した言葉。
永く待っていた言葉。
一番、欲しかった言葉。
「本当、に?」
「…聞いてみた。親父に、奴隷に、」
「……うん、うん!」
「お前に近付くと心臓が高まるのも、お前と離れると…心に、隙間ができるのも、全部、お嬢が好きだから」
「…ブロリー……!やっと、名前、…呼んでくれて、うぅう…!」
「な…泣くな…」
「う、ぅ…、嬉しい」
「……よかった」
「…あれ、でも…ブロリー、性欲処理は?」
「……自分でした」
「嘘…、だって…勃ってるよ?ソレ…」
「……すまない。」
「…何が?」
「お嬢を、抱きたい」
「……っ!!」
「もう、耐えられない。お嬢を好きだと自覚した瞬間から、お嬢の寝顔を見てる間も…ずっと、抱きたくて仕方ない…」
「ブロリー…」
「…すまない、こんな俺で」
「うんん、嬉しい。そんなに想ってくれてありがとう」
「…お嬢、」
「ねぇ、ブロリー」
「…?」
「好きなように抱いてよ?」
「…!あぁ、そのつもりだ」
そうして、金色の獣との交わりは、半日に及ぶほど続いたのだった。
(あ、黒髪に戻ってる)
(…?やけに身体が軽い…)
END
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黒は金になってる間の記憶が殆ど残ってないといい。