彼自身が奥まで挿入されている圧迫感と、腟内にどくどくと脈を感じる。
射精際の彼の息づかいが心地良いが、最近処女を卒業したばかりの膣は感度が低いのか性交を愉しみ切れずにいた。

注がれた精液がゴムに溜まっているのを見ると何故か腹の奥が疼く。


「…っ、ん…いっぱい出た？」
「…さっきから余裕そうじゃねえか…調子に乗るなよ？」
「物理的には私が乗られてる側な件」
「口が減らねえな…」
「お口で塞いでくれれば黙れますよ」
「…抱き潰してやろうか」
「(とか何とか言いつつずっと加減してくれるのよね)」

まだ慣れきっていない行為だからか一応手加減してくれているらしい。

繋がれるだけで嬉しいのだが、やっぱり自分だけが達して終わりというのは男として悔しいんだろうな、と思う。


「黙ってんじゃねえよ」
「うるさいって言ったくせに…」
「チッ、可愛くねえ」
「からの？」
「…クソ可愛い」
「あわわ」
「不意打ちに弱い所とかな」
「だって」
「言い訳か？」
「竜馬さんが大好きだから、褒められると嬉しくて逃げたくなる…」
「…そういう可愛い事も言えるんじゃねえか」
「うう」

彼の腕の中で頭を撫でられると堪らなく恥ずかしい。
抱き返して首元に頬擦りするとうっすらと汗の香りがするのが心地良い。

「…なあ、お嬢」
「うん？」
「もう1発良いか？」
「ん、また硬くなってる、嬉しい…」
「あんま煽んなって」
「わざとですもん」
「言ったな？」

新しくゴムを開封して装着する手を何気なく見つめると、彼のナニの大きさに目が行く。
よくあれが入るものだと感心すらする。

「そんなに見てどうした？」
「立派な一物なもんで見物してました」
「だろ？」
「ゴムの大きさキツくない？」
「ああ、問題ねえよ」

ぴっちりとナニの形通りに張り付くゴムがとても艶めかしくて唾を飲む。

「…ちなみにそれ着けててもちゃんと気持ちいいの？」
「当たり前だろ…」
「自分の膣具合なんて分かんないもの、ちゃんと気持ちよくなってくれてるのかなって」
「さっき中に出してやったのが分からなかったか？」
「それは分かりますけど」
「良くなきゃイけないのはお嬢だって同じだろうが」
「まだ中イキできないもんで…」

身体が重なった感触が気持ちいいのは勿論、口付けされながらの行為は堪らなく幸せな気持ちになる。
しかし挿入されてる圧迫感は今のところ快楽と結びついていないのである。

「しっかし感度が上がらねえな…俺が下手なのかもな」
「んっ…それについては、自分で触ってみもイマイチというか…」

脚を持ち上げられ彼自身の先端が浅く入ってくる。
先程までそれを受け入れていて潤ったままの膣は すんなりと侵入を許しつつも、圧迫感に抵抗するようにそれを締め付ける。

「ぅ、ぐ…俺はかなり…イイんだがな」
「んん…竜馬さんの、が、入ってるってだけで…気持ちいい」
「…そうかよ…っ」
「んっ…、ぁ？」

肌が密着し根元まで挿入されたのと同時に、慣れない感覚が背中を昇る。
感触を味わうように腰を揺らされると、奥を突かれる度にぞくぞくと気持ちいい波が押し寄せてくる。

自分の意思と関係なく膣は痙攣し、彼のナニをきゅんと締め付けるのが分かる。

「ぇあ…、いま、なに？」
「ん、奥のここんとこ」
「まって…なんか」
「擦るとすげぇ締まる…気持ちいいか？」
「ぃ、っや…んんッ…！」
「う…ぉっ」

初めての感覚に脚が震え、頭の中が弾けたような感覚に襲われる。
強い刺激から逃げるように腰を引こうにも叶わず彼の肩に爪を立てた。

「い…ってぇ」
「ごめ…っ、あっ」
「いや大丈夫だ…それより、イけたのか」
「分かんな…っぃ」
「お嬢？」
「やめ、それやだぁ…っ」
「え？」
「いっ…てる？これ中、や、…っ」

一度爆発した快楽が留まらず、浮かび上がって降りてこられない。
慌てたように身体が離れるとその刺激だけでまた腰が跳ねる。

「…ン…っ、はぁ」
「大丈夫か、お嬢」
「ぅう…びっくりした」
「悪ぃ…」
「え、なんで謝るの？」
「なんか…上手くできなくてよ」
「違っ、むしろ…」
「…？」
「びっくりしただけで…すごく気持ちよかった、…もっとほしい、かも」

と聞くが早いか、彼の目はまるで獲物に食らいつく獣のようにぎらりと光った気がした。

脚を開かされ彼自身が宛てがわれる。

先程よりも遠慮の無い、快楽を貪る目的の交わりに隔たりは不要と思ったのはお互い同じだったようで

「…ゴム、外していいか？」
「ん…うん」
「もう加減できねえからな…」
「…良いよ、酷くしてくれても」
「あんまり煽んなっての」
「今まで手加減させてたの、気になってたし…だから、好きにシて？」
「ッ…クソ」

蕩けた蜜孔に熱い欲望が奥まで挿入される。

最奥を突かれると条件反射のように中が締まり、彼自身の形が、味が、はっきり刻み込まれるようで

内壁を擦られるだけでもゾクゾクと気持ちよさがこみ上げ、慣れない感覚ながらも初めて快感を共有できているのが堪らなく嬉しい。

時折ねっとりと味わう様に突かれ、甘く達していると再び激しく突き上げられ更に登り詰める。


「…っ、イきまくってんな」
「ぃ、っイイ、すき…」
「そんなに、俺の…ナニが好きかよ」
「んぅん…竜馬さんが…っ好き」
「…く、やべぇ…もう」
「うん、ん、だしてっ…中、で…イってッ」
「お嬢…ッ」
「あぁぁ…っ！」

二度目とは思えない勢いの射精が奥にぶちまけられた。
本能なのかなんなのか、精液を受け止める事によって更に快楽が背筋を昇る。

跳ねる心音、頭の奥のぼんやりとした痺れ、徐々に熱が引いていくと漸く深く息を吐きだす。

「…っはぁ、」
「ん…ぁ」
「お嬢…大丈夫か？」
「ぅ、ん、…平気」
「…なあ」
「ん…？」
「…散々ヤった後に言われても嬉しくねえかもしれねぇけど」
「な…何か変だった？」
「その…お嬢、凄ぇ可愛かったぜ」
「んな…っ」
「ここまで滅茶苦茶にする気は無かったんだが…我慢できなかった」
「竜馬さん…」

申し訳なさそうに頬を掻く彼が、先程まで獣のように食い付いていた姿と違いすぎて思わず笑いが零れそうになる。

と同じくらいのタイミングで膣奥からどろりと体液が溢れ出す。
精液と愛液の混ざったものが内股を伝い布団に垂れていくのを感じる。

「…っ、漏れたっぽい？」
「悪ぃ、まだ抜いてなかったんだが」
「待って今抜いたら…」

ナニが引き抜かれると、奥から混ざって濁ったものがだくだくと溢れ出てくる。

「…ああ、お布団汚れちゃう」
「やべぇ…すごいな」
「んう…中から溢れてきて変な感じ」
「…お嬢」
「ん…？」
「さっき謝ったばっかだが…もう一度謝っておくぜ」
「…えっ」
「すまん、また勃った」

怠い体を起こして目線を落とすと、そそり立つナニは既に2回も射精したにしては硬そうに見えて

「う、うう…」
「そんなに嫌かよ？」
「竜馬さんそんなに性欲ビンビンなのにいつも我慢させてたと思うと…」
「別に我慢しちゃいなかったが」
「だってこんな、3発目しようとするなんて初めてですし」
「それは…なんつーか、あー、」

珍しくたじろぐ竜馬の目をじっと見据えると、観念したようだが小声で話し始める。

「…やっと気持ちよくしてやれたって思うと堪んねぇんだよ」
「やっと？」
「だ、ってよぉ、自信無くすだろ…俺ばっかり良くなってたら」
「そんなの気にしなくていいのに」
「でもよ」
「…もういっしょにイけると思うし…これからいっぱいシてくれれば、ね？」
「っだから、あんま煽んなって」
「抱き潰すとか言ってたのになんで潰しそうになるとヘタレ化するんですか」
「うるせぇ、惚れた弱みだよ」
「な…もうっ」

普段あまり口説かれたりしないから慣れてない、という言い訳というか

「…お嬢のその、不意打ちに弱いとこマジで良いよな」
「うー…意地悪」
「なんとでも言え」
「すけべ、絶倫、男前」
「ただの褒め言葉だな」




『性感ブルーム』

END
2024/01/25