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…お腹が、痛い。
「…はぁ…、」
「どうしたのでございますか?お嬢」
「なんか…体調がすぐれなくて」
「だ、大丈夫でございますか?」
「大丈夫!…大丈夫だけど、今日はちょっと休ませてもらうね」
「無理はさせたくないでございます。こちらから休んでいただけるように言う所でしたよ」
「うん、ありがと」
横になる前に、自室で寝間着に着替える。
と、普段着のボトムスを脱ぐと、下着がじっとりと濡れているのが分かった。
何事かと思ったら、生理血がべっとりとこびりついているのだ。
(…うわ、やっぱり)
血は直ぐに洗えば落ちるが、今すぐ洗う元気は無かった。
だからと言って、王子に頼むのも気が引ける。
(…諦めよう。)
染みを付けるのは少々勿体ないが、下着の一枚くらい。見せる相手は王子だけなのだから、後で洗えばいい。
そう言い聞かせて、寝支度を整えた。
脱いだ私物をソファに放り、王宮らしいフカフカのベッドに身体を沈める。
「……痛」
腹部を温めるように布団にくるまり、痛み故に襲って来ない睡魔を必死に呼び寄せる。
うっすらと眠気がやってきた頃、控え目に戸を叩く音がした。
「…どーぞ」
「あれ、お嬢?寝ていなかったのですか?」
「眠れなくて。王子、入って来ていいよ」
「あ、はい、失礼します」
「散らかしててごめん、適当に座ってね」
ソファに散らばった服を丁寧に拾ってから、ベッドやんわりと腰掛けた王子。
その瞳は、心配を訴えるように潤んでいた。
「…そんなに心配しないでよ…」
「で、でも…」
「あのね、私が女の子だから、こうなんだよ?」
「女の子…、そういう事でしたか。病気じゃなくてよかったでございます」
「だから、心配しないで?」
「それとこれとは話が違うのでございます」
「…私は大丈夫だから」
「いいえ、大丈夫じゃないのです」
「大丈夫だったら」
「…分かりました。では、何か欲しい物とかありますか?」
「ん…、王子の淹れた紅茶が飲みたい」
「任せてくださいまし、とびっきり美味しいの淹れてきます!」
「あと、おやつだって買ってたケーキが食べたい…」
「了解でございます!」
「期待してるね?」
「はい!」
さり気なく食欲有るというアピールをしたつもりだったが、どうやら察してもらえたらしい。
これから始まるティータイムに向けて、微かにしか痛まなくなった腹部を温めて撫でる。
だんだん気持ちが落ち着いて、何だか眠くなってくるが、睡眠より王子を優先したくて眠い目を擦る。
(…紅茶の良い匂い…)
軽い足音と微かに香る紅茶が、愛しい彼の到着を知らせてくれた。
(そうだ、「あ~ん」ってしてもらおう)
『良く効くクスリ』
(王子は私の特効薬。)
終
***************
生理痛には温かい紅茶が効くと誰かが言ってた。
ガセでも気休めになるから良いと思うです。
「…はぁ…、」
「どうしたのでございますか?お嬢」
「なんか…体調がすぐれなくて」
「だ、大丈夫でございますか?」
「大丈夫!…大丈夫だけど、今日はちょっと休ませてもらうね」
「無理はさせたくないでございます。こちらから休んでいただけるように言う所でしたよ」
「うん、ありがと」
横になる前に、自室で寝間着に着替える。
と、普段着のボトムスを脱ぐと、下着がじっとりと濡れているのが分かった。
何事かと思ったら、生理血がべっとりとこびりついているのだ。
(…うわ、やっぱり)
血は直ぐに洗えば落ちるが、今すぐ洗う元気は無かった。
だからと言って、王子に頼むのも気が引ける。
(…諦めよう。)
染みを付けるのは少々勿体ないが、下着の一枚くらい。見せる相手は王子だけなのだから、後で洗えばいい。
そう言い聞かせて、寝支度を整えた。
脱いだ私物をソファに放り、王宮らしいフカフカのベッドに身体を沈める。
「……痛」
腹部を温めるように布団にくるまり、痛み故に襲って来ない睡魔を必死に呼び寄せる。
うっすらと眠気がやってきた頃、控え目に戸を叩く音がした。
「…どーぞ」
「あれ、お嬢?寝ていなかったのですか?」
「眠れなくて。王子、入って来ていいよ」
「あ、はい、失礼します」
「散らかしててごめん、適当に座ってね」
ソファに散らばった服を丁寧に拾ってから、ベッドやんわりと腰掛けた王子。
その瞳は、心配を訴えるように潤んでいた。
「…そんなに心配しないでよ…」
「で、でも…」
「あのね、私が女の子だから、こうなんだよ?」
「女の子…、そういう事でしたか。病気じゃなくてよかったでございます」
「だから、心配しないで?」
「それとこれとは話が違うのでございます」
「…私は大丈夫だから」
「いいえ、大丈夫じゃないのです」
「大丈夫だったら」
「…分かりました。では、何か欲しい物とかありますか?」
「ん…、王子の淹れた紅茶が飲みたい」
「任せてくださいまし、とびっきり美味しいの淹れてきます!」
「あと、おやつだって買ってたケーキが食べたい…」
「了解でございます!」
「期待してるね?」
「はい!」
さり気なく食欲有るというアピールをしたつもりだったが、どうやら察してもらえたらしい。
これから始まるティータイムに向けて、微かにしか痛まなくなった腹部を温めて撫でる。
だんだん気持ちが落ち着いて、何だか眠くなってくるが、睡眠より王子を優先したくて眠い目を擦る。
(…紅茶の良い匂い…)
軽い足音と微かに香る紅茶が、愛しい彼の到着を知らせてくれた。
(そうだ、「あ~ん」ってしてもらおう)
『良く効くクスリ』
(王子は私の特効薬。)
終
***************
生理痛には温かい紅茶が効くと誰かが言ってた。
ガセでも気休めになるから良いと思うです。