in JAYA
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「うっは~~~!!いいな~~~!!いい感じの町が見えるぞ!!」
ルフィの声に船員皆が前方を見た。ウソップが’リゾート’って言ってたけど、ほんとにいい感じの島だった。島とか見んの初めてなんだけどな。でも島デビューすんにはやりやすそうな島だ。つか簡単に働かせてもらえんのかわかんねぇな……履歴書とかいるんか?
「ルイ、もうすぐ着くぞ!!」
「え、うん」
「たのしみだなぁ~!」
ぶつぶつ一人で考えてるところに急にルフィが口を挟むもんだからビビった。昨日のこともあって避けてたからもう話しかけてこないと思ってたけど……こいつのことだから忘れてんだろうな、あの発言も。つかあたしが避けてたことにすら気づいてねぇだろ。
船首に座ってまだ小さいジャヤを見つめている。……あと数分。ちゃんと気持ち切り替えねぇときついな、これ。ルフィとは反対に、あたしはジャヤが近づいて来る度、沈む気持ちを抑えた。
_________
…………前言撤回。なんだこの島、あたしが住んでたとこと似たような場所。港には堂々と海賊船とわかる船がちらほら、それに加えて殺しだなんだと騒がしい。ナミの目が落胆の色に変わったからどんまいっつっといた、心の中で。
でもこの島に喜んで上陸する奴がこの船にも乗っていた………
「なんだかいろんな奴らがいるなァここは」
「楽しそうな町だ」
船長の麦わらと剣士のマリモ。なに楽しそうに降りてんだよこいつら、怖いもんなしかよ。
さて、と。あたしも降りることにするか。このジャヤまでっつー約束だったしこれ以上乗せてもらう理由もない。
「…ルイ、ほんとにここで降りるの?何なら別の島でも」
「空島行くんだろ、この島以外に行ける場所あんの?」
「そりゃ空島にログ持ってかれちゃったから難しいけど……それとも、あんたもこの船に」
「乗らない。悪いけどあたしはココまで、ありがとな」
上陸しようとロープに足を掛けたところでナミの声が降って来る。聞いてたら、こいつまで仲間に誘おうとするもんだから焦ったのなんの。ここまで来て揺さぶんなよ、マジで頼むから。泣きそうになった顔を見られたくなくて、下を向いてロープを降りる。初めて感じる島の地面は、前の世界と変わらなかった。
「……あぁ、お前ここで降りんだったな」
「どーもセクハラマリモさん。世話になりました」
「ありゃ事故だろうがッッ!!!!!」
降りると例のマリモが話しかけてきたから前のことを責めといた。いくらパンツはいいからって触るの許すわけねぇだろ。因みに補足で言うと、あの後あたしに吹っ飛ぶくらいのビンタを食らったゾロは今日やっと頬の腫れが完全に引きました。
「よっし行くぞルイ!!」
「は?どこに?」
「どこって、空島の情報聞きに行くんだろ?話聞いてなかったのか?」
「……いやあたしここで降りるし空島行かねぇから」
「え!!?行かねぇのか!!?」
「行かねぇよ」
ゾロとの会話の途中に急に手首掴んでくるからビビった……。本日二度目のビビり。しかしこの船長、ほんとに人の話聞かねぇな。つかしょぼくれんな。
「じゃあ5日間世話になりました。チョッパーは手当てありがとな。あと……あー、サンジ。飯サンキュ」
意外とでかい船を見上げて2人に礼を言う。ほかにも色々世話になったけど、主にこの2人には頭が上がらねぇ。あたしの分まで飯とスイーツを作ってくれたし、もう1人は見ず知らずのあたしの手当てをしてくれた。
返事を返されるのが恥ずかしくて、返ってくる前に回れ右してジャヤの町に入っていった。
声が聞こえるけど、振り返らない。滲む涙を見られたくなかったから。
12.願わくば
(もう少し、素直になれたら)
ルフィの声に船員皆が前方を見た。ウソップが’リゾート’って言ってたけど、ほんとにいい感じの島だった。島とか見んの初めてなんだけどな。でも島デビューすんにはやりやすそうな島だ。つか簡単に働かせてもらえんのかわかんねぇな……履歴書とかいるんか?
「ルイ、もうすぐ着くぞ!!」
「え、うん」
「たのしみだなぁ~!」
ぶつぶつ一人で考えてるところに急にルフィが口を挟むもんだからビビった。昨日のこともあって避けてたからもう話しかけてこないと思ってたけど……こいつのことだから忘れてんだろうな、あの発言も。つかあたしが避けてたことにすら気づいてねぇだろ。
船首に座ってまだ小さいジャヤを見つめている。……あと数分。ちゃんと気持ち切り替えねぇときついな、これ。ルフィとは反対に、あたしはジャヤが近づいて来る度、沈む気持ちを抑えた。
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…………前言撤回。なんだこの島、あたしが住んでたとこと似たような場所。港には堂々と海賊船とわかる船がちらほら、それに加えて殺しだなんだと騒がしい。ナミの目が落胆の色に変わったからどんまいっつっといた、心の中で。
でもこの島に喜んで上陸する奴がこの船にも乗っていた………
「なんだかいろんな奴らがいるなァここは」
「楽しそうな町だ」
船長の麦わらと剣士のマリモ。なに楽しそうに降りてんだよこいつら、怖いもんなしかよ。
さて、と。あたしも降りることにするか。このジャヤまでっつー約束だったしこれ以上乗せてもらう理由もない。
「…ルイ、ほんとにここで降りるの?何なら別の島でも」
「空島行くんだろ、この島以外に行ける場所あんの?」
「そりゃ空島にログ持ってかれちゃったから難しいけど……それとも、あんたもこの船に」
「乗らない。悪いけどあたしはココまで、ありがとな」
上陸しようとロープに足を掛けたところでナミの声が降って来る。聞いてたら、こいつまで仲間に誘おうとするもんだから焦ったのなんの。ここまで来て揺さぶんなよ、マジで頼むから。泣きそうになった顔を見られたくなくて、下を向いてロープを降りる。初めて感じる島の地面は、前の世界と変わらなかった。
「……あぁ、お前ここで降りんだったな」
「どーもセクハラマリモさん。世話になりました」
「ありゃ事故だろうがッッ!!!!!」
降りると例のマリモが話しかけてきたから前のことを責めといた。いくらパンツはいいからって触るの許すわけねぇだろ。因みに補足で言うと、あの後あたしに吹っ飛ぶくらいのビンタを食らったゾロは今日やっと頬の腫れが完全に引きました。
「よっし行くぞルイ!!」
「は?どこに?」
「どこって、空島の情報聞きに行くんだろ?話聞いてなかったのか?」
「……いやあたしここで降りるし空島行かねぇから」
「え!!?行かねぇのか!!?」
「行かねぇよ」
ゾロとの会話の途中に急に手首掴んでくるからビビった……。本日二度目のビビり。しかしこの船長、ほんとに人の話聞かねぇな。つかしょぼくれんな。
「じゃあ5日間世話になりました。チョッパーは手当てありがとな。あと……あー、サンジ。飯サンキュ」
意外とでかい船を見上げて2人に礼を言う。ほかにも色々世話になったけど、主にこの2人には頭が上がらねぇ。あたしの分まで飯とスイーツを作ってくれたし、もう1人は見ず知らずのあたしの手当てをしてくれた。
返事を返されるのが恥ずかしくて、返ってくる前に回れ右してジャヤの町に入っていった。
声が聞こえるけど、振り返らない。滲む涙を見られたくなかったから。
12.願わくば
(もう少し、素直になれたら)