in JAYA
change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ザァ、と、波の音が耳を刺激した。初めて落ちてきた時に聞こえた音と同じ。青い水面が近くなったり、遠くなったり。そして船の前方には小さく映る島。もうすぐジャヤに着く。荷物……といえば何もないけど、死ぬ前に着ていた制服を身に着けてあたしは到着を待っていた。この間のゾロの件もありスカート丈は以前よりも長くしておいた。
ルフィとは昨日の夜話したっきり言葉を交わしてない。また仲間になれって言われるのが目に見えてるから。それを聞くとあたしの心が揺れるから、もう聞きたくないから近づかないようにしている。
「ルイ」
「ん?」
甲板の手摺に寄りかかって到着を待っているとチョッパーが話しかけてきた。……そういえばココで目覚ました時、こいつの毛触ってみたかったんだよな。結局触れずじまいなんだけど。
「本当に船降りるのか……?」
「うん。ありがとなチョッパー、あんたのおかげで怪我治ったんだ。感謝してる」
そう伝えてあたしよりも幾分か小さい彼の頭を撫でれば、嬉しそうに、しかし少しだけ悲しそうに笑った。
チョッパーから目を離し、もう一度水面を見つめる。……あの、泣いた夜みたいに真っ暗ではないソレ。綺麗だけど、過去の苦い記憶を思い出す。……あんとき、あたしがびしょ濡れで帰ってきても何も言わなかった親。ていうか、あたしが存在しないみたいに振舞われてたっけ。ココもそうだとしたら。あいつらと一緒でこんな優しいのは最初だけなんじゃないか。安易に仲間になって、また捨てられるのが落ちなんじゃないのか。もともとココに居ちゃいけねぇ人間だ、そうなることだって大いにあり得る。
ふと夢に出てきた親の言葉を思い出す。
『あなたは優しい子でいなさい、大事な人を守れるように』
大事な人、それが仲間。あたしにとっての仲間なんだ。こいつらを信じて裏切られるのが怖い。情けない、本当に。自分が何をしたいのかわからない。それほどまで、昨日の言葉があたしを揺らしたんだ。5日のうちにこいつらの雰囲気が嫌だなんて思わなくなった。いつの間にか仲間面をしてたのかもしれない。
早く着いてくれねぇかな。このままじゃ本当に、離れがたくなってしまう気がして。
「気張りなおさねぇと…」
船を降りたら一人で生きてくんだ。誰にも頼らずに、ひとりで。そのうちこいつらなんて忘れるんだから。
波は穏やか、あたしの心はぐちゃぐちゃだ。
11.これまでと、これから
(何か変わるのだろうか)
ルフィとは昨日の夜話したっきり言葉を交わしてない。また仲間になれって言われるのが目に見えてるから。それを聞くとあたしの心が揺れるから、もう聞きたくないから近づかないようにしている。
「ルイ」
「ん?」
甲板の手摺に寄りかかって到着を待っているとチョッパーが話しかけてきた。……そういえばココで目覚ました時、こいつの毛触ってみたかったんだよな。結局触れずじまいなんだけど。
「本当に船降りるのか……?」
「うん。ありがとなチョッパー、あんたのおかげで怪我治ったんだ。感謝してる」
そう伝えてあたしよりも幾分か小さい彼の頭を撫でれば、嬉しそうに、しかし少しだけ悲しそうに笑った。
チョッパーから目を離し、もう一度水面を見つめる。……あの、泣いた夜みたいに真っ暗ではないソレ。綺麗だけど、過去の苦い記憶を思い出す。……あんとき、あたしがびしょ濡れで帰ってきても何も言わなかった親。ていうか、あたしが存在しないみたいに振舞われてたっけ。ココもそうだとしたら。あいつらと一緒でこんな優しいのは最初だけなんじゃないか。安易に仲間になって、また捨てられるのが落ちなんじゃないのか。もともとココに居ちゃいけねぇ人間だ、そうなることだって大いにあり得る。
ふと夢に出てきた親の言葉を思い出す。
『あなたは優しい子でいなさい、大事な人を守れるように』
大事な人、それが仲間。あたしにとっての仲間なんだ。こいつらを信じて裏切られるのが怖い。情けない、本当に。自分が何をしたいのかわからない。それほどまで、昨日の言葉があたしを揺らしたんだ。5日のうちにこいつらの雰囲気が嫌だなんて思わなくなった。いつの間にか仲間面をしてたのかもしれない。
早く着いてくれねぇかな。このままじゃ本当に、離れがたくなってしまう気がして。
「気張りなおさねぇと…」
船を降りたら一人で生きてくんだ。誰にも頼らずに、ひとりで。そのうちこいつらなんて忘れるんだから。
波は穏やか、あたしの心はぐちゃぐちゃだ。
11.これまでと、これから
(何か変わるのだろうか)