無自覚アブノーマル
い、いつからいたんだ⁈
ぶわりと冷や汗が溢れる。
ドッドっドっ
心臓が騒ぎ手が震える。
「く、黒崎さん…。」
本田はなんとか震えを押し留め、黒崎に隠れてズボンの前を閉めた。
「…忘れ物ですか?」
「ああ。そんなところ。」
黒崎は気付いていなようだ。
いつもと特に変わりなく、無表情、端的、無愛想にこちらへ近づいてきた。
「そうですか。すみません。俺、ホッチキスの芯取りにこっちへ来てて…て、俺がこんな所にいたら邪魔ですよね。退けますね。」
今いる辺りは薄暗いし、広さもあるので匂いもこもっていない。ただ、本田がここにいる事は不自然だ。
本田は作り笑いをうかべ、コロコロと椅子を押してその場から動いた。
丁度、黒崎の机の後ろが備品棚で良かった。
何事も無かったように、自分のデスクを漁る黒崎を見て胸を撫で下ろした。
「それで本田。」
声をかけられて振り返る。
「はい?」
「楽しそうな事してるな?」
「…あっ!」
黒崎が椅子を蹴った。
ガシャンッと音を立てて椅子が倒れ、どろりと本田の精子が椅子の座面を伝った。
「…す、すみませんでした!」
もう謝るしかない。
咄嗟に手をつき謝った。
「あのっ、何でもするので…っ、これは、こ、れは…どうか誰にも言わないで下さい…。」
「…。」
黒崎は何も言わなかった。
沈黙に耐えきれず恐る恐ると視線を上げると、本田を見下ろす冷たい目と目が合う。
———
「力抜けよ。」
「…うっ、うう…。」
あの後、黒崎はあろう事か、本田の自慰を黙っている代わりに行為を強要してきた。
嫌だが歯向かいようがない。
結局、壁に手をつき、先程自分で解かした尻を後ろにいる黒崎に差し出す事になった。
黒崎の手が腰を掴んできて、ヌルヌルとそれを擦り付けてくる。
だ、大丈夫だ、いける…はず…。
不幸中の幸いとでも言うのか、アブノーマルな事は大体やっている。前立腺マッサージも、店のポイントカードのポイントが貯まるくらいはやった。
あ、そうそく。カードの期限が切れる前に行かない、
ずっ
「ぐっ…」
とか考えを紛らわせている隙に、黒崎のものが内壁を押し除け入ってくる。
…あ、あぁ…
思わず口がはくりとあく。
「ふっ、く…っ、は、入りました?終わり?」
膝がカクカクと笑う。
「…。」
黒崎は会議中と同様、無言だった。
あぁ、これ、まずい。
色々な意味で汗が出てくる。
すると、ようやく黒崎が口を開いた。
「未だだ。思ったよりキツいな。お前、自分の前を自分で抜け。」
「はぁっ⁈ふざけ…っふぎゅっ‼︎」
もう下手に出る余裕もなく、振り返り文句を言おうとした瞬間、黒崎の物が全て本田の中に埋まった。
「入った。」
狙ったように力が抜けた隙をつかれたので、馬鹿みたいな変な声がでてしまった。
「あっ、い…」
最悪だ。最悪中の最悪だ。
それなのに、ドクドクと触られてもいない前が脈打つ。入れられたばかりなのに、たらりと先走りが垂れた。
…おかしい!なのになんで…。
わりかし痛いし、合意なんてあってない様なものだ。これは本当に最悪な状況だ。
それなのに…この最悪が凄くいい。
こんなの変だ。
「…んっ、あ、」
食いしばらないと、喘ぎ声が漏れそうだ。
何故こんな気持ちいいのかという戸惑いと、それを上回る強い快感で頭が混乱する。
幸い黒崎は気付いていないのか、お得意の無言で腰を動かすだけだ。
にしても、仕事同様容赦がない。ドスドス音がしそうな強さでつかれる。
「んっ、」
(ふぁっ…♡ぁ、きもちっ…っ、あ、きもちぃぃいい!)
噛み締めた口から涎が垂れそうで、慌ててごくりと飲み込んだ。
ぶわりと冷や汗が溢れる。
ドッドっドっ
心臓が騒ぎ手が震える。
「く、黒崎さん…。」
本田はなんとか震えを押し留め、黒崎に隠れてズボンの前を閉めた。
「…忘れ物ですか?」
「ああ。そんなところ。」
黒崎は気付いていなようだ。
いつもと特に変わりなく、無表情、端的、無愛想にこちらへ近づいてきた。
「そうですか。すみません。俺、ホッチキスの芯取りにこっちへ来てて…て、俺がこんな所にいたら邪魔ですよね。退けますね。」
今いる辺りは薄暗いし、広さもあるので匂いもこもっていない。ただ、本田がここにいる事は不自然だ。
本田は作り笑いをうかべ、コロコロと椅子を押してその場から動いた。
丁度、黒崎の机の後ろが備品棚で良かった。
何事も無かったように、自分のデスクを漁る黒崎を見て胸を撫で下ろした。
「それで本田。」
声をかけられて振り返る。
「はい?」
「楽しそうな事してるな?」
「…あっ!」
黒崎が椅子を蹴った。
ガシャンッと音を立てて椅子が倒れ、どろりと本田の精子が椅子の座面を伝った。
「…す、すみませんでした!」
もう謝るしかない。
咄嗟に手をつき謝った。
「あのっ、何でもするので…っ、これは、こ、れは…どうか誰にも言わないで下さい…。」
「…。」
黒崎は何も言わなかった。
沈黙に耐えきれず恐る恐ると視線を上げると、本田を見下ろす冷たい目と目が合う。
———
「力抜けよ。」
「…うっ、うう…。」
あの後、黒崎はあろう事か、本田の自慰を黙っている代わりに行為を強要してきた。
嫌だが歯向かいようがない。
結局、壁に手をつき、先程自分で解かした尻を後ろにいる黒崎に差し出す事になった。
黒崎の手が腰を掴んできて、ヌルヌルとそれを擦り付けてくる。
だ、大丈夫だ、いける…はず…。
不幸中の幸いとでも言うのか、アブノーマルな事は大体やっている。前立腺マッサージも、店のポイントカードのポイントが貯まるくらいはやった。
あ、そうそく。カードの期限が切れる前に行かない、
ずっ
「ぐっ…」
とか考えを紛らわせている隙に、黒崎のものが内壁を押し除け入ってくる。
…あ、あぁ…
思わず口がはくりとあく。
「ふっ、く…っ、は、入りました?終わり?」
膝がカクカクと笑う。
「…。」
黒崎は会議中と同様、無言だった。
あぁ、これ、まずい。
色々な意味で汗が出てくる。
すると、ようやく黒崎が口を開いた。
「未だだ。思ったよりキツいな。お前、自分の前を自分で抜け。」
「はぁっ⁈ふざけ…っふぎゅっ‼︎」
もう下手に出る余裕もなく、振り返り文句を言おうとした瞬間、黒崎の物が全て本田の中に埋まった。
「入った。」
狙ったように力が抜けた隙をつかれたので、馬鹿みたいな変な声がでてしまった。
「あっ、い…」
最悪だ。最悪中の最悪だ。
それなのに、ドクドクと触られてもいない前が脈打つ。入れられたばかりなのに、たらりと先走りが垂れた。
…おかしい!なのになんで…。
わりかし痛いし、合意なんてあってない様なものだ。これは本当に最悪な状況だ。
それなのに…この最悪が凄くいい。
こんなの変だ。
「…んっ、あ、」
食いしばらないと、喘ぎ声が漏れそうだ。
何故こんな気持ちいいのかという戸惑いと、それを上回る強い快感で頭が混乱する。
幸い黒崎は気付いていないのか、お得意の無言で腰を動かすだけだ。
にしても、仕事同様容赦がない。ドスドス音がしそうな強さでつかれる。
「んっ、」
(ふぁっ…♡ぁ、きもちっ…っ、あ、きもちぃぃいい!)
噛み締めた口から涎が垂れそうで、慌ててごくりと飲み込んだ。