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箱庭ゲーム

※華川視点

俺は寝ている山田の髪を撫で、ベットをでた。
山田の体を拭く準備をしつつ、今ではすっかり履歴の上位に残っている番号にかけた。

『お疲れ様っす〜』
「お疲れ。上手くいったよ。若い衆、貸してくれてありがとう。」
『いっすよ!華川さんの頼みなら〜』

俺の電話の相手は後田だ。
山田を脅かすのに使ったのは後田の実家だったからだ。
後田に隠す気があるのか無いのかも分からないが、後田の実家は本物だ。
それが何故か妙に慕われて、今回も色々と協力してくれた。

『あーでも、お礼なら、うちの実家の金主お願いしますよ〜』
「はは、何言ってんだ。」
『で、山田先輩どうでした?』
「あー、寝てる。」
『いやいや、具合的なやつっす。』
「ふっ、ずっとコツコツ開発してきたんだ。良いに決まってるだろ。挿れた瞬間にいってたし。その後も凄い雌っぷりだった。」
『あは!ウケますね‼︎』

後田とは不思議と話が合う。
元々、こんな共通の趣味を持つ仲間なんて少ないしな。

「でも、後田、山田に変な事色々吹き込んでいただろ?」

それには本気でムッとしていた。
俺は不満を隠さずに言うが、後田は電話越しにケラケラと笑う。

『いいじゃないっすか!山田先輩、超呑気だし!一方的だとつまんないっすよ。』

ため息がでる。
まぁ、山田の行動は後田を通しても色々教えてもらっていたし、良しとするか…。

『このまま監禁するんですか?良いっすよ!監禁!ね?』
『っ』

後田がケタケタと笑い同意を求める。
一見すると俺に求めているようだが、実のところは違うのだろう。
その証拠に、電話越しに誰かの息をつめる音と僅かな鎖の音がした。

「そんな事しないよ。俺は元気な山田が好きなんだ。希望に縋ってあがいてる山田がいい。で、それを俺が無理矢理抑え付けて、犯すのがいいんだよね。」
『華川さんも良い趣味してますね〜。まー、また、山田先輩色々起こしそうですし、とっ捕まえたり焼き入れるの手伝うんで、なんかあったら言って下さい!』
 
電話を切ると、俺は山田の元にお湯を汲んで戻った。
濡らしたタオルで丁寧に山田の身体を拭いていく。

「………ふっ、ふふ…」

山田の顔を最後に拭こうと見ると、涙の筋の跡が残っていた。
それを見るとまた酷く興奮して、笑みを漏らしてしまう。

「ごめんね、山田…。彼氏失格だね。」

俺は山田に謝り、抱きしめようと手を伸ばした。

「!」

その時、伸ばした手が弾かれる。
「えっ」と見ると、山田の目は開いていた。

「…ゲホッ…」

何を言うかワクワクして待つのに、山田は俺をひと睨みすると、ぎこちない動きで起き上がり無言のままベッドを出る。

えー、残念。
もっと話したいなー。
折角、山田が俺のものになっての初えっち後なのに。

「どこ行くの?」
「…風呂。」
「そう?じゃ、俺も一緒にはいる〜」
「…」

一緒に湯船浸かろう。
そんな事を思いながら山田に抱きつこうとすると、また手を払われた。

「こんな事で、いい気になるなよ。」
「…」

え。
山田は冷たい目で俺を睨む。

「……山田」

バタン

山田はそれ以上何も言わずに部屋を出る。

山田………………………………………………

最っっっっ高♡‼︎

「流石!俺の山田‼︎」

それでこそだ!
ずっとお預け食らった分、手荒く抱いてしまった。
だから山田の心が折れたらと心配していた。
何より可哀想だとも思った。
だって好きな子が自分が原因で落ち込むのは、俺だって嫌だ。
でも俺の山田は違う!
あの程度じゃ、へこたれない‼︎

「もっともっと、遊ぼうね。」

つまり、山田にはもっと色々しても良いってこと!
次はどう虐めようかな〜。

俺はそんな事を考え、足取り軽く山田の元へ向かった。
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