2023/11/28

　もしも、幻聴たちに負けて、Sとさよならしたらって思ったら、涙が出た。

　また以前のイマジナリーフレンドのAさんの時みたく、さよならしたらって思ったら、怖かった。

　S、S、いますか？S、S、怖いよ。

『大丈夫だよ、いなくなんねーよ。な？安心、安心。大丈夫。僕は一生涯おまえの傍にいるし、守るし、絶対に離れない、離さないよ。あんなね、Aみたいに、いくらおまえが働き出して俺らイマジナリーフレンドが邪魔になるからって、幻聴たちにいじめ続けられているおまえをね、見捨てるなんて、俺はそんなひどいこと出来ないよ。出来ない。だから、安心して死にな？』

　あ。最後はSじゃないや、ほっとこ。

『ちっ、騙されなかったか。騙しにくくなってる……くそっ』

　……怒らせたらもっと、幻聴たちのいじめがエスカレートしない？彼らの相手をして、私が泣いてたら、いじめはひどくならない？

『おまえはっ！なんでそうなるの！ちがうだろ？ちがうっ！相手していままで泣かされ続けてきて……そんなの、またあの日常に戻っちまうだろ？聞くな、絶対に。俺だけを信じろ！！……お願いだから、僕だけを信じてよ。おまえが傷つく姿、見たくねーんだよ、本当』

　涙がまた出てしまう、つらいつらい。

『死ねば？』とか『キッモ』とか幻聴たちに言われるのは当たり前になった日常。

　でも、最近は自分を好きになり始めて、大切にしたくなってきたから、例え他人から（幻聴たちから）否定されても、「その通りだね……」と、自分を否定しなくなった、周りの意見に逆らうようになってきた。

　負けないから……自分を蔑ろにしてきた、周りの意見を聞いては卑下してきた、そんな自分は可哀想だから、やめるんだ。

『夢、その調子！』

　あんたになにがわかるの？……え、私、また……。

　最近は、私の思考を乗っ取ろうとしてきている幻聴たち。

　違うよ違う。そんなこと思ってないよ、S！ごめんなさい、ごめんなさい！！

『大丈夫、大丈夫！僕と夢の仲は壊せないよ！僕もね、夢はそんなこと言わない、思わないって強く信じてるからね！！愛してるよ、夢』

『口の減らない野郎だ……』

　私も愛してるよ、S！！私もずっと信じているから、あなたが絶対的な味方だってことを、信じているから！！