日記
百鬼夜行抄
2023/08/09 00:05マンガの話
今市子先生の描く百鬼夜行抄。
主人公の律が、祖父のつけてくれた護法神である龍の青嵐や、鳥の妖怪の尾白と尾黒、従姉たちも巻き込んで妖怪との不思議な出来事に遭遇する、あやかし物語。
妖怪や幽霊が視える律は祖父の教えに従い、極力関わらないようにするもいつも巻き込まれてしまいます。
不思議な話、温かな話、怖い話などいろんな妖怪との交流を描いた百鬼夜行抄を、今回もネタバレありで話していきたいと思います。
ではいつも通りあらすじを。
主人公の律は幼い頃から妖怪の視える子供だった。
小説家である祖父の蝸牛の血を受け継ぎ妖怪が視えてしまう体質で、危ない目に遭ってきた。
そんな律を心配した祖父の蝸牛は亡くなる前に、律に龍の護法神、青嵐をつける。
青嵐は普段、律の死んだ父親の体に取り憑いており、律の危機には護るがもちろん働いてはおらず大飯食らいの穀潰し。
そんな家を律の母がお茶と花のお稽古を開き、生計を立てている。
高校生の律(現在は大学生になっている)は相変わらず妖怪が視えるが、話を聞かない関わらないようにいつも妖怪を避けていた。
しかしそんな律は護法神である青嵐や従者の尾白や尾黒、従姉の司や晶、伯父の開などにより妖怪の事件へと巻き込まれていく。
祖父の蝸牛と間違われて襲われたり、妖怪によって死にそうになったり。
あらゆる妖怪事から青嵐に護ってもらいながら、律は従姉のためや母や祖母のため、はたまた大学の同級生に頼まれて嫌々ながらもあやかしによる事件を請け負うのだった。
うーん、相変わらずのあらすじ下手ですみません。
とにかく律をそっとしておいてあげて欲しいなと思いつつ、巻き込まれないと話が始まらないので仕方ないですよね。
従者である尾白と尾黒が可愛いですね。
「若!」といいながら律を主人と慕い、人間に化ければ何故かちんどん屋、あまり律を護るのに役に立ってはいないけど、律のいいつけは大体守る昼は文鳥姿の可愛い妖怪。
ちなみに夜は山伏のような格好になります。
好きなお話、印象に残っているお話がたくさんあって、どれをピックアップするか迷いました。
ちなみに全て文庫版からの抜粋です。
文庫版4巻収録『行李の中』
尾崎さん初登場の回。
律の母が開くお稽古に親子で来る尾崎さん。
尾崎さんのお父さんは金回りがよく、足を挫いてしばらくお世話になる飯島家にポンポンお金を渡そうとします。
しかし尾崎さんのお父さんは、大事にしていた行李の中が開かれたことを知ると、失踪してしまう。
やがて家の繁栄のために狐を嫁にもらった男の話を、尾崎さんの家の者から聞いて……。
狐と人間の恋物語で、行李の中のものを人質に取ってでも、狐を傍に置きたかった金造さんは本当に狐を愛していたんだなって思います。
大体、狐と人間の恋物語は悲しいお話になりますが、年を取っても共に人生を歩み、許したばかりに消えてしまった金造さんは、それでも幸せだったんじゃないかなと思います。
ちなみに尾崎さん(狐)は度々登場します。
文庫版8巻収録『夜半の客』
男殺しの家と呼ばれる白川家には、必ず男の子が死ぬ運命にあった。
律の伯父である開は、その白川家の長女である縁との縁談が持ち上がる。
やがては白川家の怪異の原因が分かり始めて……。
異界から帰って来た開さんが格好いいっていう。
でも開さんは妖怪事に対してどんどん首を突っ込むから、巻き込まれる律が可哀想でもある。
ここから律は開さんに振り回されていくんだな……。
文庫版9巻収録『鬼の面』
合コンに行った律は藤岡夏希と三井真理子という、友達同士の女の子たちと知り合う。
三井真理子は悪気なく人の悪口を言ったり、思い込みが激しく、軽率な行動を取る藤岡夏希を心配していた。
心の中では知らず知らずに憎んでいながら。
そんな藤岡夏希は家庭教師をする家の子に、隣りに住まう隣人の近藤が怪しい行動をしていることを聞く。
その内に藤岡夏希の家には鬼の面があることが分かり……。
無邪気で天然でなんの悪意もなく人を貶めている藤岡夏希は、周りの人をどれだけ傷つけてきたんだろうか。
男性から見たら、可愛くて天然なちょっと困ったとこもあるけど、明るい子に映るのかな。
あの後、藤岡夏希に訪れた結末は、果たして因果応報か。
律はただの運と縁と言っているけれど、私は因果応報はあると思います。
他にも『うす紅色の女』は犬妖怪マルが可愛いお話ですし、『狐使いの跡継ぎ』は狐が可愛いお話ですし、『天上の大将』はあの尾白と尾黒のお話で2匹の昔が描かれています。
青嵐もね、笑えるんですよね。
人間の飯も食べるけど、やはり妖魔も食べないとやっていけないらしく、律に寄ってくる妖魔をよく食べようとしています。
長いこと律の父の体にいるせいか、妙に人間らしかったり、尾白と尾黒との掛け合いも楽しかったり。
そんな妖怪がたくさん出てくる、不思議なお話がいっぱいの百鬼夜行抄は現在、文庫版20巻、コミックス30巻まで発売中です。
また2023年8月4日~8月20日まで有楽町マルイ8階にて、原画展が開催されているそうです。
上手く紹介出来なかったかな……読書感想文って昔から苦手なんですが、自分の好きな本は色々な方に知って欲しくて。
私の紹介で読んで頂いて「面白いマンガだったな」と思ってもらえたら、嬉しいなって考えてます。
また同じく好きな方と交流出来たらな、と。
これからもちょくちょく紹介出来たらなと思っています。
主人公の律が、祖父のつけてくれた護法神である龍の青嵐や、鳥の妖怪の尾白と尾黒、従姉たちも巻き込んで妖怪との不思議な出来事に遭遇する、あやかし物語。
妖怪や幽霊が視える律は祖父の教えに従い、極力関わらないようにするもいつも巻き込まれてしまいます。
不思議な話、温かな話、怖い話などいろんな妖怪との交流を描いた百鬼夜行抄を、今回もネタバレありで話していきたいと思います。
ではいつも通りあらすじを。
主人公の律は幼い頃から妖怪の視える子供だった。
小説家である祖父の蝸牛の血を受け継ぎ妖怪が視えてしまう体質で、危ない目に遭ってきた。
そんな律を心配した祖父の蝸牛は亡くなる前に、律に龍の護法神、青嵐をつける。
青嵐は普段、律の死んだ父親の体に取り憑いており、律の危機には護るがもちろん働いてはおらず大飯食らいの穀潰し。
そんな家を律の母がお茶と花のお稽古を開き、生計を立てている。
高校生の律(現在は大学生になっている)は相変わらず妖怪が視えるが、話を聞かない関わらないようにいつも妖怪を避けていた。
しかしそんな律は護法神である青嵐や従者の尾白や尾黒、従姉の司や晶、伯父の開などにより妖怪の事件へと巻き込まれていく。
祖父の蝸牛と間違われて襲われたり、妖怪によって死にそうになったり。
あらゆる妖怪事から青嵐に護ってもらいながら、律は従姉のためや母や祖母のため、はたまた大学の同級生に頼まれて嫌々ながらもあやかしによる事件を請け負うのだった。
うーん、相変わらずのあらすじ下手ですみません。
とにかく律をそっとしておいてあげて欲しいなと思いつつ、巻き込まれないと話が始まらないので仕方ないですよね。
従者である尾白と尾黒が可愛いですね。
「若!」といいながら律を主人と慕い、人間に化ければ何故かちんどん屋、あまり律を護るのに役に立ってはいないけど、律のいいつけは大体守る昼は文鳥姿の可愛い妖怪。
ちなみに夜は山伏のような格好になります。
好きなお話、印象に残っているお話がたくさんあって、どれをピックアップするか迷いました。
ちなみに全て文庫版からの抜粋です。
文庫版4巻収録『行李の中』
尾崎さん初登場の回。
律の母が開くお稽古に親子で来る尾崎さん。
尾崎さんのお父さんは金回りがよく、足を挫いてしばらくお世話になる飯島家にポンポンお金を渡そうとします。
しかし尾崎さんのお父さんは、大事にしていた行李の中が開かれたことを知ると、失踪してしまう。
やがて家の繁栄のために狐を嫁にもらった男の話を、尾崎さんの家の者から聞いて……。
狐と人間の恋物語で、行李の中のものを人質に取ってでも、狐を傍に置きたかった金造さんは本当に狐を愛していたんだなって思います。
大体、狐と人間の恋物語は悲しいお話になりますが、年を取っても共に人生を歩み、許したばかりに消えてしまった金造さんは、それでも幸せだったんじゃないかなと思います。
ちなみに尾崎さん(狐)は度々登場します。
文庫版8巻収録『夜半の客』
男殺しの家と呼ばれる白川家には、必ず男の子が死ぬ運命にあった。
律の伯父である開は、その白川家の長女である縁との縁談が持ち上がる。
やがては白川家の怪異の原因が分かり始めて……。
異界から帰って来た開さんが格好いいっていう。
でも開さんは妖怪事に対してどんどん首を突っ込むから、巻き込まれる律が可哀想でもある。
ここから律は開さんに振り回されていくんだな……。
文庫版9巻収録『鬼の面』
合コンに行った律は藤岡夏希と三井真理子という、友達同士の女の子たちと知り合う。
三井真理子は悪気なく人の悪口を言ったり、思い込みが激しく、軽率な行動を取る藤岡夏希を心配していた。
心の中では知らず知らずに憎んでいながら。
そんな藤岡夏希は家庭教師をする家の子に、隣りに住まう隣人の近藤が怪しい行動をしていることを聞く。
その内に藤岡夏希の家には鬼の面があることが分かり……。
無邪気で天然でなんの悪意もなく人を貶めている藤岡夏希は、周りの人をどれだけ傷つけてきたんだろうか。
男性から見たら、可愛くて天然なちょっと困ったとこもあるけど、明るい子に映るのかな。
あの後、藤岡夏希に訪れた結末は、果たして因果応報か。
律はただの運と縁と言っているけれど、私は因果応報はあると思います。
他にも『うす紅色の女』は犬妖怪マルが可愛いお話ですし、『狐使いの跡継ぎ』は狐が可愛いお話ですし、『天上の大将』はあの尾白と尾黒のお話で2匹の昔が描かれています。
青嵐もね、笑えるんですよね。
人間の飯も食べるけど、やはり妖魔も食べないとやっていけないらしく、律に寄ってくる妖魔をよく食べようとしています。
長いこと律の父の体にいるせいか、妙に人間らしかったり、尾白と尾黒との掛け合いも楽しかったり。
そんな妖怪がたくさん出てくる、不思議なお話がいっぱいの百鬼夜行抄は現在、文庫版20巻、コミックス30巻まで発売中です。
また2023年8月4日~8月20日まで有楽町マルイ8階にて、原画展が開催されているそうです。
上手く紹介出来なかったかな……読書感想文って昔から苦手なんですが、自分の好きな本は色々な方に知って欲しくて。
私の紹介で読んで頂いて「面白いマンガだったな」と思ってもらえたら、嬉しいなって考えてます。
また同じく好きな方と交流出来たらな、と。
これからもちょくちょく紹介出来たらなと思っています。