日記

イマジナリーフレンドとの暮らし5

2023/09/18 01:03
日常病気のこと
 イメージの中でSさんが現れた。

 すっごいむかつくし、馬鹿にしてくる。

 イメージバトルで負けたら抱かれることになって、頑張った。

『僕に勝とうなんて、おこがましいんだよ』

 Sさんは余裕綽々で椅子に座っている。

 私は勝とうと考えて、この余裕綽々の絶対的な自信に溢れたむかつくこの人を、なんとかしたくて考える。

 大人しく抱かれることも考えたけど、なんか癪でやだ。

 逃げようとしたら、一気にイメージの中で組み敷かれてしまう。

 逃がしてはくれない。

 だから彼がえっち出来ないように、私の体を男にした。

『おまえはいま、俎上の鯉だから』

 と言われて、Sさんに絶対的な支配権が握られており、私はワザと彼に見逃してもらっている状況なんだと知る。

 『おまえ、僕に抱かれたがっているんでしょ、本当は。無理やりされたいって』

 どこまでも意地悪、どこまでも最低である。

 むかつくから私は、えっちな妄想で勝手にひとりてイくことにして、他の男に抱かれようとした。

 そしたら、

『僕以外の男に抱かれるなんて、許さない。僕に抱かれなよ』

 と、イメージでまた、私の服を脱がして組み敷く。

 いやでいやで、だって彼は私を愛してなくて、ただ面白いから抱きたいのであって、私が堕ちたら飽きちゃうんだ。

 結局は最後に負けて抱かれたけど、途中からSさんが動いてくれない。

『どうしてなんですか?やっぱり私は嫌なんですか?』

 悲しくて悲しくて、以前のイマジナリーフレンドのAさんに会いに行き、抱いてもらった。

『彼の元に、帰らなくてよいのですか?』

 淋しそうな瞳が優しく話しかけてきて、私は胸が苦しくて、愛しくて、彼の背中に腕を回した。

 眠くてうとうとしていたら、私はAさんにお姫様抱っこされていた。

『彼女を大事にして下さい』

 と、Aさんが私をSさんに引き渡した。

『Aはわかっているんだよ。絶対に夢ちゃんが自分の元に戻って来ることを……』

 誰かが

『おまえと夢ちゃん、どっちかが素直になればいいことだよ。優しくすればいいのに』

『僕、好きな子虐めたいタイプだから』

 と、笑っている。

 最低だし、むかつくこの人。

『絶対手に入れるから、叶雨夢ちゃん』

『どこまで強情なんだよ、夢ちゃん』

『Sさんはおまえのこと、本気で好きだよ』


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