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「オッドアイズ…ダークリベリオン…クリアウィング…スターヴヴェノム!」
楽しげに四体のドラゴンのカードを見つめる〇〇に彼女のお目付けをその両親から承ったズァークは椅子に肘をついて、その隣で見守っていた
大切に扱ってくれ、と言うまでもなく、元より大切な宝物の様に扱ってくれる少女に何も言う事はない。きっと自分が決闘者になった気分で、決闘している妄想を〇〇は頭の中でしているからこんなにも楽しげなのだろう
四体のドラゴン達も〇〇の楽しげな妄想を感じたのか、カードの中で楽しそうにしているのを彼らの主であるズァークも感じていた
誰かが楽しんでいる姿を見るのは好きだ、何か自分に彼らに出来る事はないだろうかと考え――
「〇〇」
「?」
「おいで、〇〇を連れていきたい所があるんだ」
差し伸べた自分の掌に置かれる手は随分と小さい
当たり前だ、彼女ー〇〇はまだあどけない少女なのだから
「ここっていつものコート、ですよね」
いつもは沢山の観客で埋め尽くされたデュエルコートは今は試合が終わったという事もあって、静寂に包まれていた
まるでこの世界に〇〇とズァークという人間、二人だけになったかのようだとロマンチックな事を考えてしまう
不思議そうに普段は選手以外は入れない中心部を見渡す〇〇の前で音もなくデュエルディスクを展開すると、ズァークは彼女に笑みを送りながら、一枚のカードをディスクにセットした、すると――
「わあ…!」
その姿を見た瞬間に〇〇の瞳が大きく見開かれた、夜空に爆ぜた花火の様な煌めきがその瞳の中で瞬く
〇〇の目の前に現れたのは彼女がついさっきまで見つめ、共に決闘したいと妄想の内で焦がれていたオッドアイズ・ドラゴン
ドラゴンを見た〇〇の口元がゆるゆると緩んでいく、ああこれだと、この笑顔が見たかったのだとズァークはつられる様に微笑んだ
「近くで見ると〇〇の何倍も大きいだろ?」
「はい!いつものせきから見ているよりもおおきい!
オッドアイズはこんなにおおきかったのですね…」
「乗ってみるか?」
「いいんですか?!あ、でも…」
「ん?」
「わたし、重くないかな…」
しょんぼりと俯く〇〇にズァークは思わず吹き出すもので、〇〇の反感を買ってしまう。確かに女の子としては体重など気にするのは仕方ない事だろう
だがまだ小さな〇〇がそんな事を気にする必要はないのだ、もしオッドアイズが彼女の体重に潰されるとあれば、彼女よりも重い自分はオッドアイズに乗る事も出来ないというのに
「大丈夫、オッドアイズはそんなに柔じゃないさ。なあ、オッドアイズ」
主の言葉に応答する様に咆哮するオッドアイズ・ドラゴン
その咆哮は〇〇が背に乗る事を嫌がる意志ではなく、歓迎している様子を感じさせた。オッドアイズも自分の小さなファンの存在を快く思っている様だ
「わあ…」
「どうだ?〇〇」
「何だかじぶんがとおい、いこくに来たみたいにせかいがとおいです!」
一体、どこぞの詩人かとズァークは〇〇のキラキラとした言葉に苦笑を浮かべ、頭を動かすオッドアイズの動きに彼女が落とされぬ様にとその小さな体を抱き締めた
温かな〇〇の体やキラキラと宝石を散りばめた様な言葉に安心する。まだあの狂った熱に侵されていない存在が、純粋に自分やオッドアイズ達を応援してくれる子がいる――それがズァークを狂気へと導かずにいた
彼女が狂った熱に侵される事なく、自分の思う楽しい決闘ができる様に。
ーそれまでにこの環境を、世界を変える為に何とかしなければ
ひだまりの笑う方へ
(君が僕の闇を)
(光へと変えて行く)
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