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(※8番出口パロ)
「……見た目としては良くある連絡通路ね」
「俺はその辺りが分からないから、主の見た手を信じるしかないな」
「見知った光景って理由で、私が異常を感じてなかったらどうするのよ
だからこそ、政府も刀剣男士と審神者の現地調査を推奨したんだから」
薄暗い連絡通路に、地下という性質上なのもあって巴と鶴丸の声が良く響いていた
この通路の中で唯一明かりとして機能する電灯の明るさも心もとなく、日の元では真白の衣装が眩しいくらいの鶴丸でさえも見失いそうなほど
任務の概要には時間遡行軍の出現は認められないらしいが、その文章が逆に巴の気を張りつめさせていた
刀剣男士の攻撃を以ても倒せない”異変”が待ち受けていると頭で結びつけてしまったからだ。小心を隠すように咳を払い、気丈に奮い立つ
「鶴丸が見た様子ではどうなの?
視覚的情報からじゃなくて、雰囲気とかからでもいいけれど怪しい感じは?」
「そうだな…上手く日常に溶け込んでると思うぜ」
「まどろっこしいわね、つまり?」
「ここは主が言うには、日常に隣接している場所なんだろう?
見慣れているからこその見落としが、うじゃうじゃと転がってやがる」
蜂蜜を溶かしたような金の瞳がスッと冷たく細められる、彼の目には何が見えているというのか──想像して巴は喉を上下させた
──────神である鶴丸国永と、ただの人間である自分という境界線を崩してはならない
”それ”を自分が認識した途端、境界線が消えてしまいそうな不安に駆られる巴の感情を見透かしたように頭の輪郭を撫でる手が心地よい、こんな状況下でも余裕が添えられた笑みが頼もしく見えた
「少し先の路を確認してくるから、主はここで待っていてくれ」
「それこそ、一緒に行動するべきと思うけれど…」
「なに、安全性を確認したらすぐに戻って来るさ」
相手が時間遡行軍という物体を持った存在でないからこそ、鶴丸はここで巴を同行させるべきでないと判断したらしい
ひらり、と手をあげた拍子に揺れる白袖が曲がり角に消えるのを見届け、かけられた言葉を信じ、手や目の届く距離の場所で調査を始める事にした
表示を信じるに今、この場所は0番通路の位置づけらしい。白いタイルが並べられた壁に黄色の標識は鶴丸を思い出し、安心していいのか巴を複雑な心境にさせた
「……あまりにも遅すぎる」
すぐに戻るといった言葉を反故にするような刀剣(ヒト)でないと熟知している為、余計に巴の心に不安が募る。同時に彼が自分から遠ざかるような気がして、
表示された通路の番号を再確認し、巴は硬直していた現状から一歩踏み出した
曲がり角を通過した先で向こう側からやってきた男性は手元に集中しているのか、巴を見ようともしない。連絡通路に和装の女性が一人いるというのに、だ
もう一度、曲がり角を進んでみると今度は直進的な路が開けた
綺麗に壁へ並べ立てられたポスター、排気口。開かずのバックヤード行きの扉、天井からぶら下がる電光板、機能していない監視カメラ、路の中央を奔る点字ブロック──いるだけで息が詰まりそうだ
この場所から一刻でも早く出たいという感情にはやし立てる閉塞感
感情に任せるがまま、ただ真っすぐに進んだ。何度目かの曲がり角を曲がり、巴は認識したあるものへと駆け寄った
鶴丸を見つけた訳でもなく、駆け寄った先は0番を示したままの黄色の標識。自分が呑んだ息が反響して戻ってくるのを感じていた
「同じ番号…?というかこんな張り紙、さっきまで────ああ、やられた」
異変を見逃さないこと
異変を見つけたら、すぐに引き返すこと。見つからなかったら、引き返さないこと
────”8番出口から外に出ること”
「つまりはどうやっても異変を見つける為に目を反らすなってことね、……上等じゃない」
こうなったら全部暴いた上で徹底的に破壊してやるんだから。
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「……見た目としては良くある連絡通路ね」
「俺はその辺りが分からないから、主の見た手を信じるしかないな」
「見知った光景って理由で、私が異常を感じてなかったらどうするのよ
だからこそ、政府も刀剣男士と審神者の現地調査を推奨したんだから」
薄暗い連絡通路に、地下という性質上なのもあって巴と鶴丸の声が良く響いていた
この通路の中で唯一明かりとして機能する電灯の明るさも心もとなく、日の元では真白の衣装が眩しいくらいの鶴丸でさえも見失いそうなほど
任務の概要には時間遡行軍の出現は認められないらしいが、その文章が逆に巴の気を張りつめさせていた
刀剣男士の攻撃を以ても倒せない”異変”が待ち受けていると頭で結びつけてしまったからだ。小心を隠すように咳を払い、気丈に奮い立つ
「鶴丸が見た様子ではどうなの?
視覚的情報からじゃなくて、雰囲気とかからでもいいけれど怪しい感じは?」
「そうだな…上手く日常に溶け込んでると思うぜ」
「まどろっこしいわね、つまり?」
「ここは主が言うには、日常に隣接している場所なんだろう?
見慣れているからこその見落としが、うじゃうじゃと転がってやがる」
蜂蜜を溶かしたような金の瞳がスッと冷たく細められる、彼の目には何が見えているというのか──想像して巴は喉を上下させた
──────神である鶴丸国永と、ただの人間である自分という境界線を崩してはならない
”それ”を自分が認識した途端、境界線が消えてしまいそうな不安に駆られる巴の感情を見透かしたように頭の輪郭を撫でる手が心地よい、こんな状況下でも余裕が添えられた笑みが頼もしく見えた
「少し先の路を確認してくるから、主はここで待っていてくれ」
「それこそ、一緒に行動するべきと思うけれど…」
「なに、安全性を確認したらすぐに戻って来るさ」
相手が時間遡行軍という物体を持った存在でないからこそ、鶴丸はここで巴を同行させるべきでないと判断したらしい
ひらり、と手をあげた拍子に揺れる白袖が曲がり角に消えるのを見届け、かけられた言葉を信じ、手や目の届く距離の場所で調査を始める事にした
表示を信じるに今、この場所は0番通路の位置づけらしい。白いタイルが並べられた壁に黄色の標識は鶴丸を思い出し、安心していいのか巴を複雑な心境にさせた
「……あまりにも遅すぎる」
すぐに戻るといった言葉を反故にするような刀剣(ヒト)でないと熟知している為、余計に巴の心に不安が募る。同時に彼が自分から遠ざかるような気がして、
表示された通路の番号を再確認し、巴は硬直していた現状から一歩踏み出した
曲がり角を通過した先で向こう側からやってきた男性は手元に集中しているのか、巴を見ようともしない。連絡通路に和装の女性が一人いるというのに、だ
もう一度、曲がり角を進んでみると今度は直進的な路が開けた
綺麗に壁へ並べ立てられたポスター、排気口。開かずのバックヤード行きの扉、天井からぶら下がる電光板、機能していない監視カメラ、路の中央を奔る点字ブロック──いるだけで息が詰まりそうだ
この場所から一刻でも早く出たいという感情にはやし立てる閉塞感
感情に任せるがまま、ただ真っすぐに進んだ。何度目かの曲がり角を曲がり、巴は認識したあるものへと駆け寄った
鶴丸を見つけた訳でもなく、駆け寄った先は0番を示したままの黄色の標識。自分が呑んだ息が反響して戻ってくるのを感じていた
「同じ番号…?というかこんな張り紙、さっきまで────ああ、やられた」
異変を見逃さないこと
異変を見つけたら、すぐに引き返すこと。見つからなかったら、引き返さないこと
────”8番出口から外に出ること”
「つまりはどうやっても異変を見つける為に目を反らすなってことね、……上等じゃない」
こうなったら全部暴いた上で徹底的に破壊してやるんだから。
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