SS-enst(2)
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頭頂部から重力に従い、垂れる黒のレース。意図的に施された破れ細工から覗く真紅の瞳はいつにも増して妖美さを感じさせる
ハロウィンの為に仕立てられた衣装は常日頃は騎士である彼らを死神へと変容させる為のものだと
そんな裏話を凛月から聞いた詩乃は内容に秘められたおとぎ話に殊更目を輝かせていた
「わあ…死神さん……!りっちゃん、良く似合ってるよ!」
「ふふん、もっと良きに図らえ~?」
「……時々、りっちゃんのするムーブってれ~さんが元ネタ?」
「は?違うし」
自分の言葉に一喜一憂……この場合は機嫌を損なう凛月は死神というよりも黒猫のイメージが似合う
ごめんね、そんな風に謝りながらも詩乃の指先は穏やかな風でも崩れやすいレースを整える為に彼の顔に近い部分に触れる。人外という言葉に当てはまる美しさに思わずほうと感嘆のため息がこぼれた
「こんなに綺麗な死神さんが目の前に現れたら、昔の私ならすぐに魂をあげていたんだろうね」
「……魂じゃなくて、詩乃の血の方が欲しいからいらなーい」
「わ。りっちゃん、くすぐったいよ~」
またもや今の発言の中に凛月にはお気に召さなかったものがあったらしく、彼に隠されるようにして詩乃はすっぽりと彼に抱きしめられてしまった。この会話の続きを強制的に封じ込められてしまったともいう
失言も二度目となると流石の詩乃も話題を振る事に躊躇いを覚えてしまう
本音に寄った冗談だと見透かされていたのだろうかと捻る頭の輪郭を撫でる指先、壊れ物を扱うかのような繊細な仕草に思わず凛月に呼びかけた
「……りっちゃん?」
「俺がその気になれば、詩乃の全部を宝物庫に仕舞えるんだからあんまり安売りしないで」
「でもりっちゃんはしないよ」
「何でそう言い切れるの」
「だってそんな忠告を言わなくても、私を仕舞う事なんて出来るのにしないんだもん
だから絶対に、りっちゃんは私が嫌だと思う事はしないんだよ」
確固たる信頼から成る詩乃の言葉に、生意気だと感じた凛月が笑顔を取り戻すのはすぐのこと。