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「やあ、花音ちゃん。今いいかな?」
「天祥院先ぱ……あ、えっと代表、私に何か御用でしょうか?」
「公の場じゃないし先輩のままでいいよ、急に距離を置かれると寂しいしね」
「は、はあ……?」
『寂しい』という単語を会話の中に織り交ぜながらも、花音の中で実感が沸かないのは目の前の彼が嫋やかな微笑を崩さない──言葉と表情が一致しないちぐはぐな印象が脳の誤作動を引き起こすが故だろう
夢ノ咲学院、そしてアイドル達の為の国家・ESビルを作り上げた天祥院英智その人。一般人と一線を画す輝きを持つ彼と花音は共通する存在、月永レオによって関係性を持つが、花音は英智が些か得意ではなかった
「月永くんと一緒じゃなかったかな?」
「今日はまだ会ってませんね…どうかされましたか?」
「ちょっと彼に作曲で頼みたい事があって、探してたんだ
だけど彼、君も知っての通りの神出鬼没ぶりで中々捕まえられなくて困ってるんだ」
「あ、あはは…スマホも滅多に繋がりませんもんね……」
「もしかすると君と一緒か、見つからないなら君から彼がいそうな場所をピックアップしてもらおうと思ったんだ」
「レオくんがいそうな場所ですか…」
ここにレオがいない事も想定内であった様子の英智との会話を元にしばしの間、花音は物思いに耽る
一番確実であるのはこの後、予定されている『Knights』のレッスンだが、作曲の仕事であるならば、英智もすぐにレオと連絡を取りたい筈。であるならば──
「あーーーーーっ!」
「レ……?!」
「お前!花音を苛めてたんじゃないだろうな!そんなの許さないぞ、がるるる…っ!」
「レオくん、先輩に向かって失礼だからやめてー!」
「ふふ、苛めだなんて酷い言い草だね
それにしても彼女絡みだと、君はどこからでもやってくるね」
「当たり前だろ、おれは花音の騎士なんだから」
いてもいなくても関係ない。お人好しの性格である花音の前で困った素振りをすれば、彼女といる時間は花音自身が稼いでくれる
その間にレオがこちらに気付いて出てくれる、夢ノ咲学院時代から続く確定パターンを英智が今回利用しただけ
変わらないね、そう語ると花音を抱き締めるレオが子供のような独占欲を発揮しているのを見て、英智の笑顔がより一層深まる
──後日、負担をかけたとして英智の幼馴染である蓮巳敬人から、花音宛にお詫びの品が届くのはまた別の話である。