#17 Selection and that continues to advance
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従業員が言うには、陽介に「熊田」と名乗る人物がやって来ているという。テレビの事がバレた訳でない事は安堵すべきだろう、ここを封じられると自分達はあちらの世界へ行く手段を失ってしまう
それにしても熊田、という名前はどうやっても聞き覚えがない。必死に記憶を手繰り寄せている陽介達の前にひょっこり、とジュネスへやって来た理由の一つである灰音が顔を出した
「あ、やっぱり花村センパイ。おつかれっす」
「神楽坂!おう、お疲れさん。で熊田って奴はどこにいんだ?」
「あー…熊田、じゃないんすそれ。こっちの聞き間違いというか」
「聞き間違えってどういうこと?」
どうやら、熊田という人物が誰なのか確認済みの灰音。聞き間違いという事は熊田というのは本名ではないという事になるが、肝心の彼女がこう口籠っては一体誰なのか、見当がつかないままだ
はっきりしろよと陽介に詰め寄られ、従業員がこちらを見ていないと分かって、やっと灰音はその重たい口を開いた。そして熊田という人物に対する認識の間違いを正す
「熊田じゃなくて、クマくんっすよ。来てるの」
「クマァ?そんなわけ…」
「取り敢えず、見たら分かるっすよ。私も最初は信じられなかったですし」
こっちです、とクマがいると言う場所へ案内する灰音は人をいじる悪癖があるものの、今回に関してはその顔に疲労が見られた事から嘘とは思えなかった。大方、客人や従業員の相手をさせられたのだろう
そして半信半疑であった一同の目の前に現れる着ぐるみ、もといクマがマッサージチェアに座って寛いだ姿で現れる。中身が空っぽでも、その着ぐるみ自体が本体の為に何とも気持ち良さそうに当たっている
「うっわ、いる!」
「ね?言った通りでしょ?ずっとこんな調子なんっすよ」
「中々、つぼに、入る、クマね~」
「気持ち良さそうだな」
「お、お前、何でここに?!」
今の今までクマがこちらに来れると知らなかった陽介達の驚きは尤も。実際、灰音も初めてこちらでクマを見た時は驚いて、数秒間は思考が停止してしまった程だ
まあ、そのままにしておかないのがこの事態に戸惑う従業員達な訳で。クマを知っている様子を見せた為に受けた質問攻めは、考えるだけで疲労が二倍になりそうだと灰音は話し出すクマの裏で溜息をついた
「やーっときたクマね~。灰音チャンと待ってたクマ~」
「クマさん、出ちゃっていいのっ?」
「つか出れんのかよ?!」
そう、そこが重大な問題だ。出れるなら、何故今まで出ずにいたのか
林間学校の時もこうして出てくれば寂しい思いをせずに済んだと思うのだが…
「そりゃ、出口あるから出られるクマ~。今までは出るって発想がなかっただけクマ~
でも皆と一緒にいたら、こっち側に興味がむっくり出たクマよ」
「あるな、そういうの」
「え」
「あー、あるある」
要するに今まであちらで一人だった為にこちら側に友人がいなかった、けれどこうして灰音達と交流を深める内に今までなかった興味を抱き、出来るけどやろうと思わなかった事に挑戦してみた、という事なのだろう
そんなクマに同感する悠に更に同感する灰音、前から振り向いた陽介の訝しむ様な視線を失敬に思うも、ないだろうか?興味の出た事に挑戦してみる、というのは。逆にない方が少数な気もするが
「さ~っすが、灰音チャンとセンセイは話が分かるクマ!
あ、さっき名前聞かれたから、クマだって言っといたクマよ」
「"くまだ"、ね」
「そういうことです」
「なるほどな…あ、そうだ。クマきち!俺ら、お前に聞きたい事があんだよ」
「ぬお?」
話題を強引に戻し、クマの意見を聞く為にも場所をフードコートに移す陽介達
今日、起こった諸岡の事件の事とその事件が発生する前にいつものマヨナカテレビが映らなかった事には何か理由があるのか。それもその筈、クマに言わせるとここ数日間は誰もテレビに来なかったという
「じゃあ、本当に誰もテレビの中には行かなかったんだな?」
「何度もそう言ってるクマ!クマはずっと一人で復活に励んでたクマよ」
「ぺらぺらが治ってよかったね、クマくん」
「おお!ありがとうクマ!クマねクマねー、灰音チャンに見せたいものがあるクマ!」
「ん?」
「って事はやっぱり、モロキンはあっちに入ってねぇんだ…」
頬杖をつく陽介も薄々気付いてたのかもしれない、マヨナカテレビに諸岡が映らなかったのはあちら側に犯人が彼をいれなかったからなのだと
「こっちの世界で、殺されたって事か」
「ひょっとして…もうテレビにいれても殺せないって分かったから、現実の世界で殺したのかな…?」
「それあるかも…私ら、もう続けて三人も助けてるわけだし」
「痺れを切らしたってわけか」
自分達の活躍でここにいる雪子、完二、そしてりせを救った事が災いしたともいえる。灰音達が事件を未然に防ぐ為に動けるのはマヨナカテレビあってのもの
けれどこちら側で今後、事件が発生するならそれも難しい事となってしまう。マヨナカテレビを封殺された灰音達に新たな事件の発生を知る術はない
テレビに映る人間に注意しておくにしても、星の数よりもいる人の中からたった一人、ターゲットを見つけるなんて無理のある話だった。もし、次に事件が発生する時にこちら側で犯行が行われたら、自分達は……
それにしても熊田、という名前はどうやっても聞き覚えがない。必死に記憶を手繰り寄せている陽介達の前にひょっこり、とジュネスへやって来た理由の一つである灰音が顔を出した
「あ、やっぱり花村センパイ。おつかれっす」
「神楽坂!おう、お疲れさん。で熊田って奴はどこにいんだ?」
「あー…熊田、じゃないんすそれ。こっちの聞き間違いというか」
「聞き間違えってどういうこと?」
どうやら、熊田という人物が誰なのか確認済みの灰音。聞き間違いという事は熊田というのは本名ではないという事になるが、肝心の彼女がこう口籠っては一体誰なのか、見当がつかないままだ
はっきりしろよと陽介に詰め寄られ、従業員がこちらを見ていないと分かって、やっと灰音はその重たい口を開いた。そして熊田という人物に対する認識の間違いを正す
「熊田じゃなくて、クマくんっすよ。来てるの」
「クマァ?そんなわけ…」
「取り敢えず、見たら分かるっすよ。私も最初は信じられなかったですし」
こっちです、とクマがいると言う場所へ案内する灰音は人をいじる悪癖があるものの、今回に関してはその顔に疲労が見られた事から嘘とは思えなかった。大方、客人や従業員の相手をさせられたのだろう
そして半信半疑であった一同の目の前に現れる着ぐるみ、もといクマがマッサージチェアに座って寛いだ姿で現れる。中身が空っぽでも、その着ぐるみ自体が本体の為に何とも気持ち良さそうに当たっている
「うっわ、いる!」
「ね?言った通りでしょ?ずっとこんな調子なんっすよ」
「中々、つぼに、入る、クマね~」
「気持ち良さそうだな」
「お、お前、何でここに?!」
今の今までクマがこちらに来れると知らなかった陽介達の驚きは尤も。実際、灰音も初めてこちらでクマを見た時は驚いて、数秒間は思考が停止してしまった程だ
まあ、そのままにしておかないのがこの事態に戸惑う従業員達な訳で。クマを知っている様子を見せた為に受けた質問攻めは、考えるだけで疲労が二倍になりそうだと灰音は話し出すクマの裏で溜息をついた
「やーっときたクマね~。灰音チャンと待ってたクマ~」
「クマさん、出ちゃっていいのっ?」
「つか出れんのかよ?!」
そう、そこが重大な問題だ。出れるなら、何故今まで出ずにいたのか
林間学校の時もこうして出てくれば寂しい思いをせずに済んだと思うのだが…
「そりゃ、出口あるから出られるクマ~。今までは出るって発想がなかっただけクマ~
でも皆と一緒にいたら、こっち側に興味がむっくり出たクマよ」
「あるな、そういうの」
「え」
「あー、あるある」
要するに今まであちらで一人だった為にこちら側に友人がいなかった、けれどこうして灰音達と交流を深める内に今までなかった興味を抱き、出来るけどやろうと思わなかった事に挑戦してみた、という事なのだろう
そんなクマに同感する悠に更に同感する灰音、前から振り向いた陽介の訝しむ様な視線を失敬に思うも、ないだろうか?興味の出た事に挑戦してみる、というのは。逆にない方が少数な気もするが
「さ~っすが、灰音チャンとセンセイは話が分かるクマ!
あ、さっき名前聞かれたから、クマだって言っといたクマよ」
「"くまだ"、ね」
「そういうことです」
「なるほどな…あ、そうだ。クマきち!俺ら、お前に聞きたい事があんだよ」
「ぬお?」
話題を強引に戻し、クマの意見を聞く為にも場所をフードコートに移す陽介達
今日、起こった諸岡の事件の事とその事件が発生する前にいつものマヨナカテレビが映らなかった事には何か理由があるのか。それもその筈、クマに言わせるとここ数日間は誰もテレビに来なかったという
「じゃあ、本当に誰もテレビの中には行かなかったんだな?」
「何度もそう言ってるクマ!クマはずっと一人で復活に励んでたクマよ」
「ぺらぺらが治ってよかったね、クマくん」
「おお!ありがとうクマ!クマねクマねー、灰音チャンに見せたいものがあるクマ!」
「ん?」
「って事はやっぱり、モロキンはあっちに入ってねぇんだ…」
頬杖をつく陽介も薄々気付いてたのかもしれない、マヨナカテレビに諸岡が映らなかったのはあちら側に犯人が彼をいれなかったからなのだと
「こっちの世界で、殺されたって事か」
「ひょっとして…もうテレビにいれても殺せないって分かったから、現実の世界で殺したのかな…?」
「それあるかも…私ら、もう続けて三人も助けてるわけだし」
「痺れを切らしたってわけか」
自分達の活躍でここにいる雪子、完二、そしてりせを救った事が災いしたともいえる。灰音達が事件を未然に防ぐ為に動けるのはマヨナカテレビあってのもの
けれどこちら側で今後、事件が発生するならそれも難しい事となってしまう。マヨナカテレビを封殺された灰音達に新たな事件の発生を知る術はない
テレビに映る人間に注意しておくにしても、星の数よりもいる人の中からたった一人、ターゲットを見つけるなんて無理のある話だった。もし、次に事件が発生する時にこちら側で犯行が行われたら、自分達は……