#13 What was the name of the flower
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「そんな目で見るな、俺を見るな神楽坂!たまたま、目に入っただけであって…!」
「じゃあその前のりせちーの話は?」
「あ、あれはその…」
「おうおう、どうなんだい。花村センパイ」
「お前、意地悪いな…」
自分に思い当たる筋があるのか、灰音の言葉に狼狽える陽介。りせの脚線美に浮かれ、傍に座る千枝の脚線と比較していたのは言い逃れの無い事実なのだったから。女性の非難を受けても仕方のないこと
狼狽え、挙動不審になる陽介に1ミリもその矛先を引かない灰音。寧ろねちっこくと更なる追求に興を乗せつつある、大凡上級生の取る態度ではない。そんな灰音の性格の悪さは完二の目にも余った様だ
「鳴上くんは、どう思う?」
外野の騒がしさをシャットアウトし、雪子がここに集まった本来の理由を果たそうと悠にそう聞く
昨夜映ったマヨナカテレビ、そこに映った人影は陽介と同じ様にりせと思うかという問いかけだったのだが…
「良いと思う」
「え…?!」
だが、今まで意気揚々とりせの脚線美で盛り上がり、現在は彼女と千枝の脚線を比較した事で灰音から追求を受ける陽介が幅を利かせていた為にか、悠は間違った解釈をしてしまった様だ。千枝の脚線はどうかと
厭らしさや邪な感情の類いが一切見受けられない視線で脚線を評価され、千枝も陽介の時の様な対応が出来ずに照れてしまう。それを余計な一言というものが横から茶々をいれてきた
「えー?!良くないと思う!」
「……ジライヤァ!!!!」
「あれ、これデジャブ?」
あくまで否定的な見解を譲らない陽介、確かにアイドルと比べれば劣るものはあるだろうが思った事を胸に仕舞ったままでいれば、痛い目も合わずに済んだだろう。彼の言葉に怒りを買った千枝の制裁という名の蹴りを
油断し切っていた体は当然、後方に吹き飛ばされる。悠の言葉に気分を良くした女子の怒りを買って台無しに…林間学校でも見た光景だ、崖下に落とされた後に酷い目を見たというのにまだ懲りていないらしい
「里中センパイ、今日も素敵なおみ足をありがとうございます」
「千枝、ジライヤは花村くんのペルソナよ!千枝のはトモエ!そして灰音ちゃん、おっさんくさい…!」
「それ、結構灰音ちゃんに酷い事、言ってるからね…雪子」
「気にしないでいいですよー」
千枝の一連の行動、特に『ジライヤ』の掛け声が妙にツボにハマったらしい雪子が笑い転げる。しかし先程といい、雪子が笑い転げているというのに教室は無反応、これがこのクラスでは当たり前なのだろうか
一向に事件発生防止の作戦も立てない上級生達と同級生のやる気の無さに、根は真面目な完二が不安を抱き始める。集まってから、まだ昨夜のマヨナカテレビの人物の当たりもつかずに時間だけが過ぎていく
「先輩達、やる気あるんスか?」
「ある!」
「じゃあ、行くんスか?豆腐屋」
やる気が感じられない様に見えた悠達だが、事件を未然に防ぎたいという思いは本物。昨夜のテレビの人影をりせとこの場では仮定し、放課後は彼女の様子を伺う為に実家である豆腐屋に向かう事で一同は同意
今もツボに嵌まって笑い続け、この話を聞いてるかも分からない雪子と千枝は職員室に寄ってから合流するとのこと
そうすると男性陣と灰音が豆腐屋に先駆ける事になるが、一応灰音の予定も聞いておこうと悠が尋ねると……
「私がいると花村センパイが思う様にはしゃげないだろうから、お先にどうぞー」
「これは捜査であって、決して生りせちーに会えるなんてはしゃいでるんじゃないからな!」
「へー、ふーん」
「お前、信じてねぇだろ!」
いけない、いけない。これ以上やり過ぎると愛のある弄り(灰音的には)がただの暴言となってしまう、今日の陽介弄りはここまでにと自分でストッパーをかける灰音
「っていうのは冗談で。今日は日直だから、日誌書いてから合流するっす」
「分かった。後でな」
放課後。昨日から妙にハイテンションな陽介を連れ、悠達 男性陣は学校に残る理由がある灰音達 女性陣に先駆けて豆腐屋に向かったとされる
大方、本物のりせ――アイドルに会えるとなった役一名の先輩が暴走してなかったらいいけど、と心配している内に出来上がった日誌を担任に提出し、灰音は職員室に背を向ける。窓の外を見るに雨は止んでいる様だ
「あ、灰音ちゃんこっちこっち!」
「里中センパイ、それに天城センパイ?職員室に用事があったんじゃ…」
職員室に用事があると言って、自分が職員室に来た時はその姿が見えなかったのでてっきり陽介達と合流しているだろうと思っていた千枝と雪子の姿を発見し、灰音は驚いて瞳を瞬かせた
部屋の前を通った時には二人の姿を見なかった為、多分、教室に荷物を取りに行っていたのだろう。だがどうして彼女達がここにいるのだろうと不思議に思えて仕方ない
「用事は済んだから、千枝が灰音ちゃんを待ってようって」
「日誌出す時にこっち来るかなって思ってさ!一緒に行こうよ」
「…えっと、はい」
「あ、迷惑だった?」
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