#12 Youth to the other side of the deodorant
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結論から言ってしまえば、その悲鳴というものは灰音が思った通りに陽介と悠から発せられたものであった。彼らが悲鳴を上げずにはいられなかった理由は雪子と千枝作のカレー、中身は…控えよう
その話を灰音が仕入れたのは本人から。今の時刻は林間学校のメインでもあるゴミ拾いの時間、それを今日初めて会う陽介達と行った際に昼間の悲劇を聞いたのだ
「完二くんの事件で被害者は女性って共通点は崩れちゃったね…」
「結局、犯人は見境なく人をテレビの中にいれてるって事ッスかね?」
「何か見落としてるのかもしれないな…」
「とは言え、他の共通点つってもねぇ…」
「最初の山野アナ、小西センパイ、天城センパイだったら山野アナに関わりある人って共通点があったけど、巽くんの件でその線も薄くなっちゃったし…」
「何でもいいから、もっと情報出し合ってみようぜ」
雪子まで続いた事件中に立てられた「事件の被害者は全員が女性」という仮説は完二の事件の発生によって崩れた、山野アナウンサーと繋がりのある人間という線もこれで薄くなっただろう
この際、犯人に繋がる情報でもなく、被害者達の情報でも構わない。別の視点から事件を振り返ってみれば、また違う犯人のイメージが掴めるかもしれない。そういう意味では最初の被害者は噂の絶えない人だった
「そういや…お袋が言ってたんすけど、生田目議員は辞職した後、この町に戻って稼業継いだらしいっすよ」
「私も聞いた…配送業者なんでしょ?」
「山野相手の不倫相手だっけ?そりゃあ、議員は続けられないかぁ…」
「けどアイツ、アリバイあっただろ?」
「犯人とは関係なさそうだな…」
「他に何かないか?」
陽介がゴミとして拾った雑誌、その表紙を山野アナウンサーと関係があったとされる生田目という男が飾っていた。事件が起こった最初に警察も目がつけた人間だが結局、この事件と関係ない事が明らかになっている
警察がそう判断したのだから、確かなのだろう。という事で犯人の説から外しても大丈夫な筈だ、こうして情報を出し合ってみても有力な情報は現れず、推理は行き詰ってしまった
「…あっ。私ね、一つ気付いた事があるんだけど…山野アナは事件の前に不倫報道でニュースに出てたでしょ?小西先輩も第一発見者でニュースに出てた」
「おい、待てよ!天城も確か…テレビでインタビューされてたよな?」
「うん」
「完二くんも特番…出てたよね?」
「ああ…思い出したくもないッスね」
犯人による犯行声明とも取れるマヨナカテレビに次の被害者が映り込む"前日"、マヨナカテレビばかりをチェックするのに集中する余り、雪子の発見は灰音達にとっての最大の盲点を突いていた
それというのもテレビ、そしてあらゆる番組があまりにも日常に密接している余り、改めてちゃんと見ようとも思わなかった。そこに映る人達が犯人の被害者リストになり得るなんて誰が思うだろうか
「全員、いなくなる前にテレビで報道された…って事か」
「偶然じゃないと思う…」
「テレビ繋がりッスか?」
「じゃあ…次、犯人が狙うのってテレビで取り上げられた人?」
「ああ。その可能性が高いな」
「うわ、範囲広いなぁ…」
一体、1日にどれだけの数の番組がテレビで放送されていると思うのか。その中から次の被害者になり得る1人を探し出すなんて途方もない話だ、千枝がうんざりするのも無理もない
テレビで報道された人間を選ぶ犯人も犯人である、一体何故テレビに映る人間ばかりを狙って犯行を続けるのだろうか。本当に被害者選びに一貫性はなく、無差別に犯行を行っているだけなのか――
「だけど…一体、誰が何の為に?」
「動機はまだ見当もつかないな…」
「……あ、やば」
『えっ?』
「コォラ、お前ら!グダグダ喋ってないで、しっかりゴミ拾いせんか!!」
肝心な事ー犯人の動機などは未だに見えないままだが、事件が起こる前日には次の被害者となる人間がテレビに映る、という事実が発見出来ただけでも大きな手がかりだろう
推理に熱中する余り、奉仕活動を疎かにしていた灰音達を目敏く発見した諸岡にこっぴどく叱り飛ばされるというオチ付きだったが
どうやら、今は地道にテレビをチェックして犯行を防ぐしか手がない様だ。何の手がかりがないのだから、仕方ないといったら仕方ない
再び諸岡に叱り飛ばされる前にちゃっちゃかやってしまうか、と真面目に奉仕活動に取り組もうとした灰音に戻って来た陽介が近付く。何だかげっそりしてるのは気のせいだろうか…
「つかぬ事を聞きますが、神楽坂さん」
「はい。何でしょう、花村センパイ」
「昼に作った昼飯とか残ってたりしてないでしょうか…」
「…いえ、人数分しか作ってないのでもう」
「だよなー…」
がっくり、と落ち込む陽介。言葉に出すにも、文字として書き出すにもおぞましいカレーによって、昼食をお預けとなった空腹に絶えかねなくなってきたのだろう
そんな姿を見ておいて、はいさようならと言う程には灰音は外道ではない。カレーはもうないが、少しは空腹を満たせるものがなければ、夜も眠れない筈だ。何か自分から渡せるものといったら…
その話を灰音が仕入れたのは本人から。今の時刻は林間学校のメインでもあるゴミ拾いの時間、それを今日初めて会う陽介達と行った際に昼間の悲劇を聞いたのだ
「完二くんの事件で被害者は女性って共通点は崩れちゃったね…」
「結局、犯人は見境なく人をテレビの中にいれてるって事ッスかね?」
「何か見落としてるのかもしれないな…」
「とは言え、他の共通点つってもねぇ…」
「最初の山野アナ、小西センパイ、天城センパイだったら山野アナに関わりある人って共通点があったけど、巽くんの件でその線も薄くなっちゃったし…」
「何でもいいから、もっと情報出し合ってみようぜ」
雪子まで続いた事件中に立てられた「事件の被害者は全員が女性」という仮説は完二の事件の発生によって崩れた、山野アナウンサーと繋がりのある人間という線もこれで薄くなっただろう
この際、犯人に繋がる情報でもなく、被害者達の情報でも構わない。別の視点から事件を振り返ってみれば、また違う犯人のイメージが掴めるかもしれない。そういう意味では最初の被害者は噂の絶えない人だった
「そういや…お袋が言ってたんすけど、生田目議員は辞職した後、この町に戻って稼業継いだらしいっすよ」
「私も聞いた…配送業者なんでしょ?」
「山野相手の不倫相手だっけ?そりゃあ、議員は続けられないかぁ…」
「けどアイツ、アリバイあっただろ?」
「犯人とは関係なさそうだな…」
「他に何かないか?」
陽介がゴミとして拾った雑誌、その表紙を山野アナウンサーと関係があったとされる生田目という男が飾っていた。事件が起こった最初に警察も目がつけた人間だが結局、この事件と関係ない事が明らかになっている
警察がそう判断したのだから、確かなのだろう。という事で犯人の説から外しても大丈夫な筈だ、こうして情報を出し合ってみても有力な情報は現れず、推理は行き詰ってしまった
「…あっ。私ね、一つ気付いた事があるんだけど…山野アナは事件の前に不倫報道でニュースに出てたでしょ?小西先輩も第一発見者でニュースに出てた」
「おい、待てよ!天城も確か…テレビでインタビューされてたよな?」
「うん」
「完二くんも特番…出てたよね?」
「ああ…思い出したくもないッスね」
犯人による犯行声明とも取れるマヨナカテレビに次の被害者が映り込む"前日"、マヨナカテレビばかりをチェックするのに集中する余り、雪子の発見は灰音達にとっての最大の盲点を突いていた
それというのもテレビ、そしてあらゆる番組があまりにも日常に密接している余り、改めてちゃんと見ようとも思わなかった。そこに映る人達が犯人の被害者リストになり得るなんて誰が思うだろうか
「全員、いなくなる前にテレビで報道された…って事か」
「偶然じゃないと思う…」
「テレビ繋がりッスか?」
「じゃあ…次、犯人が狙うのってテレビで取り上げられた人?」
「ああ。その可能性が高いな」
「うわ、範囲広いなぁ…」
一体、1日にどれだけの数の番組がテレビで放送されていると思うのか。その中から次の被害者になり得る1人を探し出すなんて途方もない話だ、千枝がうんざりするのも無理もない
テレビで報道された人間を選ぶ犯人も犯人である、一体何故テレビに映る人間ばかりを狙って犯行を続けるのだろうか。本当に被害者選びに一貫性はなく、無差別に犯行を行っているだけなのか――
「だけど…一体、誰が何の為に?」
「動機はまだ見当もつかないな…」
「……あ、やば」
『えっ?』
「コォラ、お前ら!グダグダ喋ってないで、しっかりゴミ拾いせんか!!」
肝心な事ー犯人の動機などは未だに見えないままだが、事件が起こる前日には次の被害者となる人間がテレビに映る、という事実が発見出来ただけでも大きな手がかりだろう
推理に熱中する余り、奉仕活動を疎かにしていた灰音達を目敏く発見した諸岡にこっぴどく叱り飛ばされるというオチ付きだったが
どうやら、今は地道にテレビをチェックして犯行を防ぐしか手がない様だ。何の手がかりがないのだから、仕方ないといったら仕方ない
再び諸岡に叱り飛ばされる前にちゃっちゃかやってしまうか、と真面目に奉仕活動に取り組もうとした灰音に戻って来た陽介が近付く。何だかげっそりしてるのは気のせいだろうか…
「つかぬ事を聞きますが、神楽坂さん」
「はい。何でしょう、花村センパイ」
「昼に作った昼飯とか残ってたりしてないでしょうか…」
「…いえ、人数分しか作ってないのでもう」
「だよなー…」
がっくり、と落ち込む陽介。言葉に出すにも、文字として書き出すにもおぞましいカレーによって、昼食をお預けとなった空腹に絶えかねなくなってきたのだろう
そんな姿を見ておいて、はいさようならと言う程には灰音は外道ではない。カレーはもうないが、少しは空腹を満たせるものがなければ、夜も眠れない筈だ。何か自分から渡せるものといったら…