#11 Ordeal that dwells in the world of two lap
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膝をつく悠の目の前に1枚のタロットカードが出現する、雪子との絆で手にした《女教皇》のものだ。そこから更に敷かれていたカードを真横へ設置、陽介との絆で生み出された《魔術師》のカードを
シャドウ完二が特大の電撃魔法を放つと同時、二枚のタロットカードが悠の手によって合体し、新たなペルソナが誕生する。それは八つの頭と尾を持つ巨大な龍の名を持つ、そう『ヤマタノオロチ』という名を
これこそが、彼の持つワイルド能力の極意。ペルソナ同士を合体させ、新たな力を持つペルソナを生み出す力――ペルソナ合体。鳴上悠にだけ与えられた特別な力
《?!》
「すげぇ!」
「ひとつになった…」
「ペルソナ同士の、合体…鳴上センパイは、やっぱり…」
ペルソナ合体能力を見た陽介達の驚きとは別の意味で灰音もこの光景に驚愕していた。先のペルソナチェンジといい、今のペルソナ合体といい…これで悠は"あの人"と同じ能力を持っていると分かってしまった
イザナギでさえも手を焼いたシャドウの特大電撃魔法をものともせず、ヤマタノオロチは二尾で二体のシャドウに巻き付き、残った頭から放たれた氷結魔法が今まで無傷であったシャドウ完二を氷塊へと塗り替える
《嫌イジャナイ、嫌イジャナイワー!》
《いやぁん!寒~い!》
「ん…?あれは…」
強大なワイルド能力で悠が劣勢を覆す一方、完二は自分の目の前に転がっていた小さなものに気付く。あの時、悠が落とした自作のマスコットだ
異性からは気持ち悪い・男の癖にとなじられ続けた趣味。そんなコンプレックスと趣味を誰にも気付かれない様にと隠し続けてきた、その結果がこの状況とシャドウを作り出す原因に成り果てた
「お前が作ったんだろ?」
「!…なんだよ、悪ィのか?男の癖に、こんなもの作っちゃ…」
「いや、可愛いと思う」
「は?」
またどうせ、他と漏れずにこの男も女々しい趣味を嘲笑うのだろうと思っていた。だがこの男は今、何と言ったか
つい聞き返した完二に振り向き、悠は微笑む。今までの嘲りを含んだものではなく、その趣味を尊ぶ様にしてもう一度
「可愛いよ」
「か…っ?!」
《か、かかかか可愛い?!》
「おお…鳴上センパイのタラシパワーがシャドウにまで効いてる…」
自分に言われたものではないと分かっていても、悠の真っ直ぐな言葉にその気がなくても体温は上昇するというもの。意図してそうなった訳ではない精神攻撃はシャドウ完二にも効果を現した
今まで趣味を褒められた事のない動揺と嬉しさに弾けるシャドウ……自分自身と今こそ対峙する時は今。マスコットを誇らしく握り締め、完二は否定してきた自分自身と向き合う
《あんた、しつこい!》
「ああ、そうだよ…」
《なによ~?》
「俺は、可愛いもんが好きなんだよぉ!!」
自分の作ってくれたものを可愛いと褒めてくれる人間がまだいてくれた、受け入れてくれる人間がいた。だったら自分だってこの趣味を受け入れなければならない
今まで抱いて来たコンプレックスや過去を打ち払う様にして、完二はシャドウへ突き進み、生身の拳でシャドウを打ち砕いた
『あぁぁぁん!受け止めてぇぇぇ!』
「自分で自分のシャドウ、倒しちゃった…」
「取り敢えず…終わったんですか、ね?」
生身の完二の拳と完二自身が自分の一部を受け入れた事によって、力を失ったシャドウは舞台奥にまで叩き込まれる
ヤマタノオロチや精神攻撃の積み重ねはあったものの、まさか自分自身で、しかも生身でシャドウを倒した事には驚きだ。そんな完二は悠へ振り向く、初めて自分を受け入れてくれた人間に言わなければいけない事を思い出した
「その、嬉しかったぜ。可愛いって言ってくれて…受け入れてくれてよ」
今までの人間の様に気味悪がらずに受け入れてくれた事への言葉に、悠も微笑んで受け入れる。これで一件落着…と思われたその時だった
舞台奥に叩き込まれた筈のシャドウが再び起き上がったのだ、暴走した力を失っているというのに立ち上がる凄まじい執念に灰音達は目を見開く。まさか、まだ戦う気でいるのか
「ま、まだ向かってくるクマー!よっぽど強く拒絶されてるクマかー?!」
《誰でもいい…ボクを受け入れて…!受け入れてよぉぉ!》
体を崩壊させながらもシャドウは灰音達へと近付いてくる。だが不思議と最初に感じた気味の悪さを感じない、両腕を開いている行動のせいだろうか
彼が言う通りにただ、自分を生み出した本体に受け入れて欲しい…その思いをひしひしと感じるのは他ならぬ、目の前のシャドウを内包する彼だった
「止めろつってんだろ!!」
『!』
「ったく、情けねぇぜ…こんなんが俺ん中にいると思うとよ…!」
「完二…」
拒絶や否定ではない、純粋なる一喝に足を止めたシャドウに完二は歩み寄る。あんなにも否定したくて目を背けて来た自分自身はこんなにも小さく、弱々しかったか
今まで誰かに拒絶されるのが嫌で、周りに受け入れられようとせずに殻に篭っていた自分自身。それを今なら、悠という理解者を得た今なら――
「男だ女ってんじゃねぇ、拒絶されんのが怖くてビビってよぉ…自分から嫌われようとしてるチキン野郎だ!
だから、とっくに知ってんだよ…テメェは俺で、俺はテメェだよ……クソッタレ!」
『……うん』
自らの弱い心、自分自身を受け入れてくれた言葉。それはずっとこの世界に現れてから欲しかった願いに他ならず、願いを叶えたシャドウはその真の姿を現す
巨大な鉄の体を有するペルソナ、その名は『タケミカヅチ』。雷神、武神等として信仰される名を賜った力は完二がコンプレックスにしていた女々しさを感じさせない形となっていた
シャドウ完二が特大の電撃魔法を放つと同時、二枚のタロットカードが悠の手によって合体し、新たなペルソナが誕生する。それは八つの頭と尾を持つ巨大な龍の名を持つ、そう『ヤマタノオロチ』という名を
これこそが、彼の持つワイルド能力の極意。ペルソナ同士を合体させ、新たな力を持つペルソナを生み出す力――ペルソナ合体。鳴上悠にだけ与えられた特別な力
《?!》
「すげぇ!」
「ひとつになった…」
「ペルソナ同士の、合体…鳴上センパイは、やっぱり…」
ペルソナ合体能力を見た陽介達の驚きとは別の意味で灰音もこの光景に驚愕していた。先のペルソナチェンジといい、今のペルソナ合体といい…これで悠は"あの人"と同じ能力を持っていると分かってしまった
イザナギでさえも手を焼いたシャドウの特大電撃魔法をものともせず、ヤマタノオロチは二尾で二体のシャドウに巻き付き、残った頭から放たれた氷結魔法が今まで無傷であったシャドウ完二を氷塊へと塗り替える
《嫌イジャナイ、嫌イジャナイワー!》
《いやぁん!寒~い!》
「ん…?あれは…」
強大なワイルド能力で悠が劣勢を覆す一方、完二は自分の目の前に転がっていた小さなものに気付く。あの時、悠が落とした自作のマスコットだ
異性からは気持ち悪い・男の癖にとなじられ続けた趣味。そんなコンプレックスと趣味を誰にも気付かれない様にと隠し続けてきた、その結果がこの状況とシャドウを作り出す原因に成り果てた
「お前が作ったんだろ?」
「!…なんだよ、悪ィのか?男の癖に、こんなもの作っちゃ…」
「いや、可愛いと思う」
「は?」
またどうせ、他と漏れずにこの男も女々しい趣味を嘲笑うのだろうと思っていた。だがこの男は今、何と言ったか
つい聞き返した完二に振り向き、悠は微笑む。今までの嘲りを含んだものではなく、その趣味を尊ぶ様にしてもう一度
「可愛いよ」
「か…っ?!」
《か、かかかか可愛い?!》
「おお…鳴上センパイのタラシパワーがシャドウにまで効いてる…」
自分に言われたものではないと分かっていても、悠の真っ直ぐな言葉にその気がなくても体温は上昇するというもの。意図してそうなった訳ではない精神攻撃はシャドウ完二にも効果を現した
今まで趣味を褒められた事のない動揺と嬉しさに弾けるシャドウ……自分自身と今こそ対峙する時は今。マスコットを誇らしく握り締め、完二は否定してきた自分自身と向き合う
《あんた、しつこい!》
「ああ、そうだよ…」
《なによ~?》
「俺は、可愛いもんが好きなんだよぉ!!」
自分の作ってくれたものを可愛いと褒めてくれる人間がまだいてくれた、受け入れてくれる人間がいた。だったら自分だってこの趣味を受け入れなければならない
今まで抱いて来たコンプレックスや過去を打ち払う様にして、完二はシャドウへ突き進み、生身の拳でシャドウを打ち砕いた
『あぁぁぁん!受け止めてぇぇぇ!』
「自分で自分のシャドウ、倒しちゃった…」
「取り敢えず…終わったんですか、ね?」
生身の完二の拳と完二自身が自分の一部を受け入れた事によって、力を失ったシャドウは舞台奥にまで叩き込まれる
ヤマタノオロチや精神攻撃の積み重ねはあったものの、まさか自分自身で、しかも生身でシャドウを倒した事には驚きだ。そんな完二は悠へ振り向く、初めて自分を受け入れてくれた人間に言わなければいけない事を思い出した
「その、嬉しかったぜ。可愛いって言ってくれて…受け入れてくれてよ」
今までの人間の様に気味悪がらずに受け入れてくれた事への言葉に、悠も微笑んで受け入れる。これで一件落着…と思われたその時だった
舞台奥に叩き込まれた筈のシャドウが再び起き上がったのだ、暴走した力を失っているというのに立ち上がる凄まじい執念に灰音達は目を見開く。まさか、まだ戦う気でいるのか
「ま、まだ向かってくるクマー!よっぽど強く拒絶されてるクマかー?!」
《誰でもいい…ボクを受け入れて…!受け入れてよぉぉ!》
体を崩壊させながらもシャドウは灰音達へと近付いてくる。だが不思議と最初に感じた気味の悪さを感じない、両腕を開いている行動のせいだろうか
彼が言う通りにただ、自分を生み出した本体に受け入れて欲しい…その思いをひしひしと感じるのは他ならぬ、目の前のシャドウを内包する彼だった
「止めろつってんだろ!!」
『!』
「ったく、情けねぇぜ…こんなんが俺ん中にいると思うとよ…!」
「完二…」
拒絶や否定ではない、純粋なる一喝に足を止めたシャドウに完二は歩み寄る。あんなにも否定したくて目を背けて来た自分自身はこんなにも小さく、弱々しかったか
今まで誰かに拒絶されるのが嫌で、周りに受け入れられようとせずに殻に篭っていた自分自身。それを今なら、悠という理解者を得た今なら――
「男だ女ってんじゃねぇ、拒絶されんのが怖くてビビってよぉ…自分から嫌われようとしてるチキン野郎だ!
だから、とっくに知ってんだよ…テメェは俺で、俺はテメェだよ……クソッタレ!」
『……うん』
自らの弱い心、自分自身を受け入れてくれた言葉。それはずっとこの世界に現れてから欲しかった願いに他ならず、願いを叶えたシャドウはその真の姿を現す
巨大な鉄の体を有するペルソナ、その名は『タケミカヅチ』。雷神、武神等として信仰される名を賜った力は完二がコンプレックスにしていた女々しさを感じさせない形となっていた