#11 Ordeal that dwells in the world of two lap
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「毒だクマー!心が折れたクマー!」
「センパイ、生きて…!」
「まずい!男子がやられた!」
「大丈夫、私達には興味がないは、ず…」
魔法も物理も効かない事を立証した自分達だけの力では…と、どうにも不安に身を竦める、だが男性陣達の様にここのシャドウは女性には興味がないのは分かっている。慎重に行けば、あるいは
何とか男性陣に代わり、自分達が持ちこたえなければという思いとシャドウを伺う雪子の視線を吐き捨てる様にシャドウが鼻で嘲笑う。先程まで男性陣を弄んでいた笑顔はどこへやら
「え…な、なに…?」
《下品ナ赤!》
「はぁぁ?!」
値踏みされたかと思えば、そう判決を下された雪子は途端に冷静さを失う。自身の好きな色を踏みにじられては黙っていられないのだろう
主人の感情の起伏に反応しコノハナサクヤの華麗な扇使いから、効かないと分かっている火炎魔法が地面に放たれ、火柱が立ち上った
《モットォ!》
「天城センパイ、これじゃ敵の思うツボっすよ!」
「お、落ち着いて雪子!」
分かっている通り、火炎魔法が効かないシャドウはけろりとした表情でそれを浴びる。しかももっと、と強請ってくる始末だ
何とか雪子の気を鎮め、体勢を立て直さなければ…。それを阻み、とことん体勢を崩そうとするシャドウの女性陣チェックは続く。今度は千枝だ
「な、何よ…」
雪子の時と同じく、自分も酷評を浴びせられるのかとその瞳に怯える千枝
だが本人や灰音達が思っていた様にではなく、シャドウは彼女の肩に手を置き、うんうんと何故か同情気味にいい笑顔で頷く。…それも何とも屈辱的で、
「何か言えー!!!」
「み、皆、落ち着くクマー!」
「何かこっちの精神を逆撫でるもんでもあるんすかねぇ…ん?」
あんなにも雪子に落ち着け、という言葉を投げかけていた千枝も今や雪子の隣に並び、その怒りに触れたシャドウにトモエが氷結魔法を繰り出す。あっという間に気持ち悪い氷像の出来上がりである
どうやらこのシャドウ、男性陣にはあれなだけで女性陣にだけ、気持ちを昂らせる能力があるらしいと把握した灰音は自分に注がれる視線に気付く。やはりというか何と言うか、シャドウが自分を見下ろしていた
《……弛ンダ体!》
「よーし、ころがす。ぶちころがすぞっ☆」
「ひぃぃ!灰音チャン、落ち着くクマー!」
《んふふ…全然、大したことないんだね…笑っ、ちゃうよぉ!》
安易な挑発に乗り、怒るがままに攻撃を仕掛ける灰音達。この部屋に入る前に立てた「頭に血を上らせないように」という誓いは屈辱の前では彼方に吹き飛んでしまったらしい
そんな灰音達と未だに立ち直らない悠達を嘲笑い、シャドウ完二は自身の獲物を地面に叩き付け、電撃魔法を放出する。範囲を全体とする攻撃に灰音達から悲鳴が上がる
「うわ、ぁぁぁぁ!!!」
「きゃぁぁぁぁ!!」
「っく、ぅぅ…!」
《あっは!良い声~!この胸の高鳴り…ん?》
電撃属性がオルフェウスとジライヤの弱点である灰音と陽介のダメージは人一倍、自分の攻撃に上がる悲鳴に胸を躍らせるシャドウ完二は途端に眉を顰める
その瞳が見る先には最初に自分の攻撃で返り討ちにした完二の姿が、彼はまだ体を侵す電撃に体を起こす事も出来ない様だ。まずいと分かっていても、灰音はその場を動く事が出来ない
《目障りだよ、キミィ!》
今度こそ、本体を亡き者にせんとシャドウの攻撃が無抵抗な完二へと放たれた。ペルソナというシャドウに対抗する術を持たない完二はその攻撃の中に霞む
部屋を揺らす電撃に完二は漸く目を覚ます、何故自分が倒れているのかを思い出すよりも前に目の前の存在に気を取られた。イザナギと悠が寸での所で自分を庇う背中が、広がっていたからだ
「ぐぁっ…ぁぁぁ!!」
「お前…」
《さあ!最後の…ハッスルタイム~!!》
ーこのままじゃ…
幾らイザナギに電撃耐性があるといってもシャドウの攻撃は強力、しかも完二を庇う為に一身に攻撃を受け止め続けた悠は膝をつく。その際にポケットからあるものが飛び出す、少年から借りたマスコットが落ちたのだ
この攻撃で灰音達にトドメを指そうとするシャドウを止める者は誰もいない、全滅の危険に陥った時、悠の心の奥底で扉が開かれた
『お待ちしておりました』
ベルベットルームに招かれた悠の目の前でマーガレットとイゴールがその時が来た事を、知らせる
『ついに来た様ですね、お客様の持つワイルドの真の力を目覚めさせる時が…』
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