#10 Physical and it turned into women's force
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「うんっ。冷静にね」
「それ、天城さんが言っちゃいますー?!」
「んーまあとにかく!頭に血上るの禁止!目的は一に完二くんの救出、二に完二くんの救出なんだから」
「ぷふっ…!千枝、今、一と二同じだったよ?」
千枝の発言に噴き出し、声を震わせる雪子。つい先程まで灰にしてやる、とドスを利かせていたとは思えない変貌っぷりだ
個人的には場の雰囲気を和ませる為、そう言ったと言うのにそう真面目に受けとられるとこちらも反応に困るというか何というか、天然とは恐ろしいものである
「え…いや、わざとだから…」
「え?わざとだったの?」
「気付けよ!はぁ…天城のツボってマジ分かんねぇなぁ…」
だが、どう千枝や雪子が場を取り作ろうとしても現状は変わりはせず。目の前から扉が霧の様に消えたりしない。そう、この異質さが噴出する原因の地も同じく
この先にどんなものが広がっているのかは察しがつく、だからこそ誰も扉を開けようとしないのだが――
「何で扉開けないクマ?」
「「「「「?!」」」」」
「いや…何かさ…」
「開けてもいいことねぇっつーの…?寧ろ嫌な映像が待ってるっつーの…?想像出来ちまうんだよ…」
「うん…でも、どうしよう?鳴上くん」
嫌な映像が待っている、と分かっていても自分達の目的を達成させる為にはここから立ち去る訳には行かないのだ。テレビの中に落とされた完二を救出する為にも、事件の完結を阻止する為にも
だから、その背中の後押しをしてもらう為に雪子は悠に振る。彼は自分達のリーダーなのできっと力強い言葉で自分達のやる気を奮い立たせて……
「そっとしておこう」
「それ、なしだってば!こういう時は男子が先陣切ってよ!」
「ちょ、待て…!何で俺まで…!」
先に進む事を渋る男子二人の背を無理矢理に押し込めようとせん千枝と、それに何とか逆らおうとする陽介と悠。これではいつまで経っても先に進めないのは事実だ
全く世話が焼ける、これではどちらが手がかかる後輩か分かりはしないと灰音は溜息をつき、扉のノブに手をかける。こうなったら自分が思い切ってやるしかないと腹を決めた
「センパイ達が開けないなら、私が開けますよ」
「わー!さっきといい、今といい!何でこんな時だけ、頼りがいがある様になるんだよー!」
「行きますよー。はい、どーん」
無論、灰音だってこの先に進む事に躊躇いがある訳ではなかった。陽介が言っていた『嫌な映像』だって容易に想像出来たくらいには、この場の異質さを理解出来ているつもりだ
それでも進めたのは多分、いつも面倒をかけている陽介達へのせめてもの恩返しをしたかったからで。――決して扉の内側で広がるシャドウ完二を組み伏せる完二の光景を見たかった訳ではないのだ
『あん、やだ!』
「「「「「ほらやっぱりー…」」」」」
「……………開けるんじゃなかった…」
「いや、神楽坂は頑張ってくれたよ…うん」
半ば予想通りの光景を目の当たりにした事によって、灰音達の気力が一気に奪われた。あの灰音でさえも自分の行いに後悔する始末だ、この状況での陽介からの言葉がせめてもの慰めであった
今まで自分と一応、自分自身であるシャドウと二人っきりだった空間に彼女達が現れた事に完二の目が見開かれる。こんな異様な空間に人がまだいた事に対しての驚きも含まれているのだろう
「なっ…てめーら!何でここに?!」
「あー…そのー…」
「助けに、きた」
「何だそのやる気のねぇトーンは?!」
『よいしょっ』
自分を組み伏せる完二の腕力が弱まった事に気付いたシャドウが彼を突き飛ばす、悠のあまりのやる気のなさに完二の力も削がれたのだろうか
『邪魔はさせないよっ!ふぅ!』
「…?」
入り口付近で遭遇した時の様にシャドウは再びポーズを取る。あの時はただの肉体美をひけらかすものだったが、今回はその行動によって場に変化が現れた
施設の名に違わない大浴場、その湯船から何やら液体が堰を切って溢れ出してきたのだ。湯船から溢れたものとは思えない量の液体が灰音達の足下を浸水する
「…?これって…」
「何これ?こんなんで足止めのつもり?」
「あ、ちょっと待って。里中センパイ!うっわ…!」
「千枝!灰音ちゃん!」
体を屈め、その液体に触れた事で正体に気付いた灰音の声は虚しく空を切り、足を踏み出した千枝はその場に尻餅をついてしまう。ついでに言うと慌てて起き上がった弾みで灰音も顔面から床にダイブ
二人を助けようと手を差し伸べた雪子も、その善意が仇となり一緒に引きずり込まれ。辛うじて彼女等の二の舞とならなかった男性陣から灰音達を心配する声が次々と飛び出す
「大丈夫かっ?」
「なーにやってんだ…よ…」
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