硝子越しのマリアへ
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「あの!私を助けてくださったんですか…?」
「ハノイの騎士を倒す為だ、別にアンタを助けようと思った訳じゃない」
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草薙さんが今日はある病院の入口でホットドックを売ってると聞いた俺は、学校が終わってすぐにその病院とやらに向かった
ハノイの騎士に対しての人質の解析は草薙さんと一緒にやらないと永遠に終わらないだろう。だが何故、病院の前でホットドックを売っているのか
1つ、入院患者への土産
2つ、病院に勤める医師達の間食、または休憩時間のつまみ
3つ、病院に勤める看護師達の昼食
「おーい、遊作。そろそろあがるぞ、中に入れ」
「ああ、わかった」
どうやら、丁度今日のホットドックが全て売れた様で考察は止める事にする。今からはまたアイツの解析だ
ここは人目が付きやすい。草薙さんもそれを知っている筈だから違う所へ移動するはずだろう。…もしかすると学校帰りの俺が合流し易い様にこの病院を選んでくれたのだろうか、草薙さんは
「……」
草薙さんが待つ車に乗り込もうとドアに手をかけた時、何故か俺は病院に目をやっていた
夕方となり、入院患者や見舞人もまばらになった中庭に補助の看護師を伴い、車いすで中庭を散策している少女がやけに俺の目を引き寄せた
長い髪はミルクティー色、白い病院着は西日に照らされて、下の体のラインをうっすらと影になって映し出していた。瞳の色は…分からない、横を向いた顔は長い横髪と前髪で隠されているからだ
「……」
不意に、視線を感じた。それが俺が見ていた少女からの視線かは分からない
なにせ、長い横髪と前髪のせいでどこを向いているかも分からないのだから――
―私、ここに来るようになったの最近なんです。決闘もまた始めたばかりで…
だからあなたのプレイング、凄いって素直に思いました
…それはもう終わった筈の出来事。先日、ハノイの騎士が現れたと聞いた俺はPlaymakerとしてそこに駆け付けた。結果だけを最初に言うとそのハノイの騎士は偽物だったわけだ
だが二度とハノイの騎士を名乗る様なバカな真似をしないよう、決闘をふっかけた場には偽物だけでなく、一人のプレイヤーもいた
ソイツは偽物としてもハノイの騎士を名乗る決闘者に怯む事なく、果敢に挑んでいた。まあ、ツメの甘さで負けていたが。だが筋は良かったと思う、確かそこを去り際にあげると何か言っていたような――
「遊作、行くぞー!」
「…ああ、今行く」
俺にはそんな事に気を割いている暇はない。奴らに、ハノイの騎士に復讐する為に俺は全てを捧げると決めたのだから、もう会う事のない相手を思っても仕方のない事だ
…ただ、カリスマデュエリストの二人に囲まれ、デュエルを挑まれそうになった時、アイツらに興味はないと言った頭の中であの偽物のハノイの騎士に挑んだプレイヤーを思った。彼女となら決闘をしても構わない、と。
君を忘れるまでの数秒間
(これほどまでに誰かを)
(考えた事があったろうか?)