Ⅱ
夢小説設定
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「穂村くんの言う通り、私は葵ちゃんの味方だよ、今も昔もずっと
でも2人の味方でいる事は同時に出来ない、そんな都合のいい話なんてない。でも私はどっちも取れないんだ」
―お2人が同時に行動をしていたなら、私は私が正しいと思った方に加勢します
今回はそう思ったのが貴方達だっただけです。…また地面に足がついていない幽霊に逆戻りしちゃったみたいです
目の前でパフェを口にして微笑んだ彼女の笑顔は、遊作や彼女の幼馴染に見せてきた時のものから酷く翳っていた
その笑顔がソウルバーナーであった時の「俺」と接触を計り、自分が得た情報を流したファルシュのものと重なって漸く僕は彼女がクロッシェであり、ファルシュであると実感したんだ
『綾乃だけは、ずっと私の味方でいてくれると思ってた』
ただならぬ雰囲気を察したその日の僕は彼女達の後をつけた、喧嘩が始まったら仲裁に入ろうと気軽な気持ちだったと思う
でも実際には喧嘩なんてなくてその一言だけを目の前の女の子に突き付けて、財前葵は屋上を後にした。残った椎名綾乃は僕の方に背を向けていて、表情を伺い知る事は出来なかった
友達へ突き放されて泣いているのだろうか、友達を傷付けたと苦しんでいるのだろうか、ファルシュとして行動を起こした事を悔やんでいるのだろうか、長い髪の隙間に見える肩は、震えてる様だった
『なるほどな、アンタが本当にここまで来たって事はファルシュの言った事は本当だったんだな』
『ファルシュ…?…まさか!』
ブルーガールとの決闘の時に僕がファルシュの存在をちらつかせてしまったせいで、ブルーガールは幼馴染の裏切りに気付いてしまったんだろう
あの時のブルーガールの苛立ちは相当のものだった、それを一人で受け止めた椎名綾乃は何を思ったんだろう、存在を漏らしてしまったソウルバーナーを恨んだのだろうか
クロッシェは僕がずっと会いたかった憧れの決闘者の一人だ、ずっと話したかったのに恨まれるのが怖くて、僕は自分がソウルバーナーだと教える事が出来ない。こんなに近くにいるのにな
目の前の彼女とは正反対だ、恨まれるのも嫌われるのも覚悟して、彼女はファルシュとして行動に移ったのに僕は──
「そういえば…穂村くんは何で今日、私を待っていてくれたの?」
「ん?ああ…椎名さん、僕の幼馴染に似てて放っておけなかったんだ」
こうしてまた嘘を一つ積み重ねていく
崩壊が定められた砂のお城
(それが誰が為に作り、作られたのか)