TURN-036 ひとりぼっちの時にはもう戻れない
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「…行くな、行くな…!クロッシェ!!」
──分かっている、自分の言葉が届かない事なんて
なら行動で示せばいい、いつもそうやってクロッシェが勇気を振り絞って好意を示してくれた様に今度はPlaymakerが彼女を抱き締め、遠ざかる足を繋ぎとめる
《愚かな事を、彼女は既にこちらに…》
「プレ、イ、メー、カー…さ、」
《…!》
「私ヲ…離さナいデ…」
震える手が自分を繋ぎとめる腕に添えられ、涙が失った光を瞬かせて落ちる
クロッシェはここにいる、染められようとする自己精神の一欠片を振り絞って紡いだ言葉にPlaymakerは抱擁という形で答え、そして温かな光が二人を包み込んだ
《アクア…!》
《電脳ウィルスは除去しました、遅くなってごめんなさい》
《どーだ!ざまーみろ、ライトニング!》
《強靭な精神を持ったクロッシェに足元を掬われた様だな》
怒りに身を任せ、ただただこの空間を破壊してしまう事が頭に過ってしまう程に冷静さを欠きそうになる
だが今回はブラッドシェパードというPlaymaker側に加担する可能性のある人間を潰す事が出来た、それを手土産に帰還した事でライトニングは頭を冷やす事が出来たのだった
「……」
「ブルーメイデン、凄い顔してるぞ…」
「ああするのは私の役目だったのに…もう一歩足が長かったら、走る速度が早ければ…」
目の前で見せつけられたともいえるPlaymakerとクロッシェの抱擁にブルーメイデンはすぐに行動が出来なかった自分を恨んでいる様だ
だがSoulburner自身はあのPlaymakerがライトニングからの攻撃、他ならぬクロッシェからの拒絶を恐れずに一歩を踏み出した姿に感動さえ覚え、胸を震わせるのだった
「……」
「遊、作くん…?」
永遠に続くかと思われた暗闇から目を覚ました時の様に、天井に設置された照明の灯が痛いくらいに綾乃の目を刺した
光に目が慣れた頃に見つけたのは眠る自分の手を握る遊作の姿、彼は目覚めた綾乃の方へ顔を上げると道に迷っていた子供の様な顔をしていた。ああ、夢に微睡んでいる暇はない様だ
「もう、アンタが目覚めないと思った」
「遊作くんや葵ちゃん達が悲しむのに、そんな事しないよ」
「…こういう時くらい、財前の名前は出すな」
「えっと…ごめんね?」
「…悪い。アンタと財前の交流の長さは知ってるのに変な事を言った
…椎名がもう二度と目覚めないじゃないかって思った時、とてつもない恐怖を抱いた。…失ってたまるかと、思った」
離れていくのを怖く思う程に頼りない力で抱き締めてくれる腕
こんな気持ちをハノイの塔が終わった後でも彼や葵に思わせてしまったのだろうか。強く自分に叩き込ませなければいけない、自分にとって二人がそうである様に、彼らにとっても自分はくれる腕