TURN-036 ひとりぼっちの時にはもう戻れない
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地平線の果てまで暗く塗りつぶされた世界を綾乃は沈んでいく。深く、着地地点が分からぬままに落ちる
緩やかに破滅へ向かっていく姿はまるで彼の意思を持つAIが提唱した人に任せ続け、その人間自身に破壊され尽くしていく人類を表しているかのようだ
《君達に変わり、私がこの世界をより良いものにしよう》
声が聞こえる
暗闇をただ沈んでいく綾乃に憐憫の情でも抱いたのか、その声は光を伴って彼女の周りを旋回する
《もう君達は何も背負わなくていい、世界をより良くする為の指名も責任も全て私が背負おう
何も考えなくていい、君達はただ我々の管理下に身を置き、人間社会の終わりを受け入れればいい》
「……」
その光に手を伸ばせば、この暗闇に終止符を打つ事は容易いだろう
人間という種はいつだってどこかで大なり小なりの争いを起こし、誰かを傷付けてばかりだ。彼らが見切りをつけるのも仕方ない、受け入れよう
―だけど誰かに傷付けられても、私達にはそれを許して前に進む力がある
頭からかぶった甘い蜜の形をした言葉は綾乃を諦めさせる為に発生させたものだが、その逆で彼女の意識を覚醒するものとして機能する
あの雨の夜で崩れ落ちた少女を見ただけで想像が足りなかった彼の大きな誤算と言えよう。この椎名綾乃という少女は、一度立ち直った人間というのは想像以上にたちが悪い
「何の責任を持たなくていい、思考する事を放棄した世界はきっと全てが解き放たれるんでしょう
でも誰かを愛する責任をも捨てるなんてそんなのただの行き止まりです。責任すら放棄した先で私達は自分の行動にどんな理由をつけ、信念を持てばいいというの?」
吠えるというには小さすぎる声量、だがそれでもぶれない芯を貫く信念の言葉は綾乃の剣とも盾ともなる
常闇から目覚めてしまった彼女の前に現れたのは5枚のカード、見覚えのあるそのカード達は【エフロエンス】-聖女達が自分を守護しに来てくれた、光指す先へ導こうとしてくれている
ならば自分が出来る事は決闘でこの空間を突破する事ただ一つ。いつだってこうやって聖女達に力を借りて戦ってきた、いつか自分も誰かを導ける存在に、彼の隣に立っても可笑しくない存在になる為に
「──デュエル!」
一方、ブラッドシェパードとの決闘に臨むライトニングはこの決闘が終幕へ着々と進んでいる事を実感していた。そう、自分の勝利として飾り終わる未来まで想定済みなこと
目の前の男が豪語した難攻不落の要塞は確かに圧巻だ、その効果に着目しながらもライトニングは決闘の枠外で自らが打ち込んだウィルスに呑まれるクロッシェの方へも視線を配る余裕を見せた
「アクア、どうだ」
《進行スピードが恐ろしく速い…このままでは…》
「そんな…っ」
《ブルーメイデン、大丈夫です
この進行スピードに私は必ず追いついてみせましょう》
「歯がゆいな、俺達じゃクロッシェを助ける事も…」
仲間という一団体になったPlaymakerがクロッシェを抱きかかえ、アクアが電脳ウィルスの除去に奔走している
アクアが囚われの身から解放されれば、彼らと行動を共にする事は分かっていた。だがPlaymaker-目の前のブラッドシェパードと同じく一匹狼を好む彼が仲間という群れを作るなんて考えもしなかった
それ程までにボーマンを含む自分達が脅威だと彼が認めていると言えばそれまでだが、あれ程までにクロッシェを気に掛ける素振りはまるでか弱くて、彼女を見ていられないと思った自分と重なるのだ
《そろそろ、か…》
「なに…?」
.
緩やかに破滅へ向かっていく姿はまるで彼の意思を持つAIが提唱した人に任せ続け、その人間自身に破壊され尽くしていく人類を表しているかのようだ
《君達に変わり、私がこの世界をより良いものにしよう》
声が聞こえる
暗闇をただ沈んでいく綾乃に憐憫の情でも抱いたのか、その声は光を伴って彼女の周りを旋回する
《もう君達は何も背負わなくていい、世界をより良くする為の指名も責任も全て私が背負おう
何も考えなくていい、君達はただ我々の管理下に身を置き、人間社会の終わりを受け入れればいい》
「……」
その光に手を伸ばせば、この暗闇に終止符を打つ事は容易いだろう
人間という種はいつだってどこかで大なり小なりの争いを起こし、誰かを傷付けてばかりだ。彼らが見切りをつけるのも仕方ない、受け入れよう
―だけど誰かに傷付けられても、私達にはそれを許して前に進む力がある
頭からかぶった甘い蜜の形をした言葉は綾乃を諦めさせる為に発生させたものだが、その逆で彼女の意識を覚醒するものとして機能する
あの雨の夜で崩れ落ちた少女を見ただけで想像が足りなかった彼の大きな誤算と言えよう。この椎名綾乃という少女は、一度立ち直った人間というのは想像以上にたちが悪い
「何の責任を持たなくていい、思考する事を放棄した世界はきっと全てが解き放たれるんでしょう
でも誰かを愛する責任をも捨てるなんてそんなのただの行き止まりです。責任すら放棄した先で私達は自分の行動にどんな理由をつけ、信念を持てばいいというの?」
吠えるというには小さすぎる声量、だがそれでもぶれない芯を貫く信念の言葉は綾乃の剣とも盾ともなる
常闇から目覚めてしまった彼女の前に現れたのは5枚のカード、見覚えのあるそのカード達は【エフロエンス】-聖女達が自分を守護しに来てくれた、光指す先へ導こうとしてくれている
ならば自分が出来る事は決闘でこの空間を突破する事ただ一つ。いつだってこうやって聖女達に力を借りて戦ってきた、いつか自分も誰かを導ける存在に、彼の隣に立っても可笑しくない存在になる為に
「──デュエル!」
一方、ブラッドシェパードとの決闘に臨むライトニングはこの決闘が終幕へ着々と進んでいる事を実感していた。そう、自分の勝利として飾り終わる未来まで想定済みなこと
目の前の男が豪語した難攻不落の要塞は確かに圧巻だ、その効果に着目しながらもライトニングは決闘の枠外で自らが打ち込んだウィルスに呑まれるクロッシェの方へも視線を配る余裕を見せた
「アクア、どうだ」
《進行スピードが恐ろしく速い…このままでは…》
「そんな…っ」
《ブルーメイデン、大丈夫です
この進行スピードに私は必ず追いついてみせましょう》
「歯がゆいな、俺達じゃクロッシェを助ける事も…」
仲間という一団体になったPlaymakerがクロッシェを抱きかかえ、アクアが電脳ウィルスの除去に奔走している
アクアが囚われの身から解放されれば、彼らと行動を共にする事は分かっていた。だがPlaymaker-目の前のブラッドシェパードと同じく一匹狼を好む彼が仲間という群れを作るなんて考えもしなかった
それ程までにボーマンを含む自分達が脅威だと彼が認めていると言えばそれまでだが、あれ程までにクロッシェを気に掛ける素振りはまるでか弱くて、彼女を見ていられないと思った自分と重なるのだ
《そろそろ、か…》
「なに…?」
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