TURN-035 当たり前のように君を信じて
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ソーセージが焼ける香ばしい匂いが煙と共に立ち上る鉄板の前でトングを握るのは綾乃
正体を明かし合った日に電話番号を交換した草薙からその夜、電話があった彼女はこうしてCafé Nagiの新たなバイトメンバーとして迎え入れられたのだった
「綾乃ちゃん、結構筋がいいな!」
「本当ですか?あ、いえ…!さっき焦がしたソーセージよりマシなだけです!」
「遊作はもっと凄かったぞ?」
綾乃が焼いたソーセージを手際よくパンに挟んで作り上げたホットドッグを渡す草薙に倣い、綾乃も慌てて去っていく客の背中に頭を下げる
少々客足が引いてきた中、初めてのバイトで緊張する綾乃の心を和らげる為に発した言葉は確かに彼女の頬を緩ませるに至った
「そうですね、遊作くんが人を怯ませる事が出来るくらいの視線でここに立っていた時はびっくりしました」
「だろ?おっと、噂をすれば…だな」
Café Nagiへ向かう客の波の中から歩いてくる遊作と尊を草薙の視線に釣られる様に綾乃も視線で捉えた、どうやら島との話は早めに終わったらしい
2人が合流した事で今日はこれで店じまいだなと最後の客へ紙袋を渡しながら、店長として出された指示に従う為、綾乃はキッチンカーのシャッターを下ろそうと外へ
「あ、そうだ…綾乃ちゃん」
「?」
「もしかするとここでバイトしてる間にとんでもない奴が来るかもしれないけど、取り乱さなくていいからな」
「とんでもない人…?」
遠い目をして告げられたその言葉を綾乃が現実として目の当たりにするまで、そう遠くない出来事だろう
「クロッシェ!」
「ソウルバーナーさん!それと…プ、プレイメーカー、さん…こ、こんにちはー…」
《ソウルバーナー、クロッシェはどうしたんだ?様子がおかしいが…》
「いや…察してやれよ、不霊夢…」
「……」
幾ら不霊夢が鈍感でも度が過ぎているだろう、とどこか様子が可笑しい―借りてきた猫の様に大人しいクロッシェをSoulburnerは彼女の親族になったかの様に彼女を温かく見守った
今まで暴走状態と言ってもいい位にPlaymakerへの好意が爆発していたクロッシェ、赤の他人と思われてたならまだマシだったろう。だがPlaymaker達はクロッシェが綾乃だと知っていた
それがクロッシェの羞恥心を余計に煽り、こうして今までの暴走状態を押し殺している。確か彼女の敬語は緊張から来てる可能性があると言っていたが、もしかすると暴走状態が演技だったのだろうか
「…アンタ、いつものこっちが鬱陶しがるくらいの底抜けなテンションはどこへ置いてきたんだ」
「う…っ」
「いつもなら「今日も素敵な腰ですね!私が抱き着く為にある細さですよねそこ!」「今日も会えたって事は私と貴女を繋ぐ運命の赤い糸の色は濃さと太さを増「やめてくれますー?!」」
《なあなあ、今のプレイメーカーのクロッシェの台詞を上げていく声、凄くない?思わず録音しちゃったんだけど》
「消しておいた方がいいと思うぞ、俺…
クロッシェ、俺も君がいつものテンションじゃないと調子が狂うし、正体が分かってる同士で気は使わなくていいと思うんだけど…」
「気を使わなくて…いい……?使うに決まってますよ!
というか今までのプレイメーカーさんへのあんなことやこんな言葉、全部##RUBY#私#クロッシェ##が##RUBY#私#綾乃##だって分かってて聞かれていたなんて…!」
「今更だろう」
「だなぁ」
いつも通りの調子に戻ってきたクロッシェを見ながら、これでこそクロッシェだとSoulburnerはその事実を噛みしめて飲み込む
誰も寄せ付けたがらないPlaymakerへ物怖じせずにぶつかっていく姿はこちらの勇気を奮い立たせてくれる、今日はPlaymakerのちょっとしたサドっ気に泣きを見ている様だが
「もう知りません!クロッシェさんはこれから元のおしとやか路線に戻りますから、あしからず!」
「おし…」
「…とやか?」
《今までのどこがおしとやかだったの?》
「そんな疑惑が強い目で見なくてもいいじゃないですか!」
《む?皆、どこに目をやっていたのだ?クロッシェは礼儀正しくおしとやかであっただろう》
「不霊夢さん…!」
「ちょっと!」
こげ茶の瞳に張った涙の膜がついにこぼれそうになった瞬間、降ってきた声はブルーメイデンから発せられたものの様だ
ブルーメイデン的にはもうクロッシェとの喧嘩は終わったものと考えている様で、その過保護に拍車をかけて今日もクロッシェへの疑惑を矢面に立つ事で守っている
「私の知らない所でクロッシェを虐めるなんて許さないわよ」
「ブルーメイデンさん…!」
「確かにこの子はちょっと暴走しがちで思い込みが激しいけど、それを誰に対しても平等な優しさと穏やかさがカバーしてるのが分からないなんてまだまだね!」
「え、そんな風に思われてたんです…?」
《ブルーメイデンはその…貴女に嘘は言っていません》
「愛されてるわねぇ、クロッシェ」
ブルーメイデンとしてはその言葉はクロッシェを庇うものであった様だが、実際の所は瀕死のクロッシェにトドメを指す言葉となってしまった
アクアですら真偽を伝えるのを躊躇う程、ハノイの塔で受けた傷の方がマシだったと思える程に心理がボロボロになったクロッシェにゴーストガールは苦笑を浮かべるしかなかった
《綾乃ちゃん、大丈夫か?》
「決闘なら大幅にライフが削られた感じですけど…まだ100は残ってるので大丈夫です!」
《それ大丈夫って感じじゃないと思うぞ…
!綾乃ちゃん、悪い!見た事ない新しい反応が近くに見られる、反応の先で何があるか確認してくれないか》
「!分かりました」
全面的にバックアップを行うと言ってくれた言葉を真実とする様に、ライトニングの痕跡を追う為にPlaymaker達と別れたクロッシェを草薙がサポートを行っている
現実でLINK VRAINSを監視している草薙から送られた目的地へ向かうと光を飲むゲートがビルの間に出現していた、誰かを招く為に開かれている様に見えるそれはクロッシェを招いている訳ではない様だ
「店長さん、着きましたけどあれは…」
《どうやら別の空間に繋がっているみたいだ。同じ位置情報を今、遊作達にも送っておく》
「…入ってみます。私を通して送られた映像先で危険がないと判断してから、改めて遊作くん達へ情報を」
《ああ、頼む》
単独で進む事に恐怖がなかった訳ではない、クロッシェにあったのはすぐに仲間が駆けつけてくれるというPlaymaker達への全幅の信頼だ
ゲートを抜けた先でクロッシェが目にしたのは宝石類が使われている訳ではないのに、星が瞬くかの様に輝きが止む事のない宮殿―その城の玉座だった
正体を明かし合った日に電話番号を交換した草薙からその夜、電話があった彼女はこうしてCafé Nagiの新たなバイトメンバーとして迎え入れられたのだった
「綾乃ちゃん、結構筋がいいな!」
「本当ですか?あ、いえ…!さっき焦がしたソーセージよりマシなだけです!」
「遊作はもっと凄かったぞ?」
綾乃が焼いたソーセージを手際よくパンに挟んで作り上げたホットドッグを渡す草薙に倣い、綾乃も慌てて去っていく客の背中に頭を下げる
少々客足が引いてきた中、初めてのバイトで緊張する綾乃の心を和らげる為に発した言葉は確かに彼女の頬を緩ませるに至った
「そうですね、遊作くんが人を怯ませる事が出来るくらいの視線でここに立っていた時はびっくりしました」
「だろ?おっと、噂をすれば…だな」
Café Nagiへ向かう客の波の中から歩いてくる遊作と尊を草薙の視線に釣られる様に綾乃も視線で捉えた、どうやら島との話は早めに終わったらしい
2人が合流した事で今日はこれで店じまいだなと最後の客へ紙袋を渡しながら、店長として出された指示に従う為、綾乃はキッチンカーのシャッターを下ろそうと外へ
「あ、そうだ…綾乃ちゃん」
「?」
「もしかするとここでバイトしてる間にとんでもない奴が来るかもしれないけど、取り乱さなくていいからな」
「とんでもない人…?」
遠い目をして告げられたその言葉を綾乃が現実として目の当たりにするまで、そう遠くない出来事だろう
「クロッシェ!」
「ソウルバーナーさん!それと…プ、プレイメーカー、さん…こ、こんにちはー…」
《ソウルバーナー、クロッシェはどうしたんだ?様子がおかしいが…》
「いや…察してやれよ、不霊夢…」
「……」
幾ら不霊夢が鈍感でも度が過ぎているだろう、とどこか様子が可笑しい―借りてきた猫の様に大人しいクロッシェをSoulburnerは彼女の親族になったかの様に彼女を温かく見守った
今まで暴走状態と言ってもいい位にPlaymakerへの好意が爆発していたクロッシェ、赤の他人と思われてたならまだマシだったろう。だがPlaymaker達はクロッシェが綾乃だと知っていた
それがクロッシェの羞恥心を余計に煽り、こうして今までの暴走状態を押し殺している。確か彼女の敬語は緊張から来てる可能性があると言っていたが、もしかすると暴走状態が演技だったのだろうか
「…アンタ、いつものこっちが鬱陶しがるくらいの底抜けなテンションはどこへ置いてきたんだ」
「う…っ」
「いつもなら「今日も素敵な腰ですね!私が抱き着く為にある細さですよねそこ!」「今日も会えたって事は私と貴女を繋ぐ運命の赤い糸の色は濃さと太さを増「やめてくれますー?!」」
《なあなあ、今のプレイメーカーのクロッシェの台詞を上げていく声、凄くない?思わず録音しちゃったんだけど》
「消しておいた方がいいと思うぞ、俺…
クロッシェ、俺も君がいつものテンションじゃないと調子が狂うし、正体が分かってる同士で気は使わなくていいと思うんだけど…」
「気を使わなくて…いい……?使うに決まってますよ!
というか今までのプレイメーカーさんへのあんなことやこんな言葉、全部##RUBY#私#クロッシェ##が##RUBY#私#綾乃##だって分かってて聞かれていたなんて…!」
「今更だろう」
「だなぁ」
いつも通りの調子に戻ってきたクロッシェを見ながら、これでこそクロッシェだとSoulburnerはその事実を噛みしめて飲み込む
誰も寄せ付けたがらないPlaymakerへ物怖じせずにぶつかっていく姿はこちらの勇気を奮い立たせてくれる、今日はPlaymakerのちょっとしたサドっ気に泣きを見ている様だが
「もう知りません!クロッシェさんはこれから元のおしとやか路線に戻りますから、あしからず!」
「おし…」
「…とやか?」
《今までのどこがおしとやかだったの?》
「そんな疑惑が強い目で見なくてもいいじゃないですか!」
《む?皆、どこに目をやっていたのだ?クロッシェは礼儀正しくおしとやかであっただろう》
「不霊夢さん…!」
「ちょっと!」
こげ茶の瞳に張った涙の膜がついにこぼれそうになった瞬間、降ってきた声はブルーメイデンから発せられたものの様だ
ブルーメイデン的にはもうクロッシェとの喧嘩は終わったものと考えている様で、その過保護に拍車をかけて今日もクロッシェへの疑惑を矢面に立つ事で守っている
「私の知らない所でクロッシェを虐めるなんて許さないわよ」
「ブルーメイデンさん…!」
「確かにこの子はちょっと暴走しがちで思い込みが激しいけど、それを誰に対しても平等な優しさと穏やかさがカバーしてるのが分からないなんてまだまだね!」
「え、そんな風に思われてたんです…?」
《ブルーメイデンはその…貴女に嘘は言っていません》
「愛されてるわねぇ、クロッシェ」
ブルーメイデンとしてはその言葉はクロッシェを庇うものであった様だが、実際の所は瀕死のクロッシェにトドメを指す言葉となってしまった
アクアですら真偽を伝えるのを躊躇う程、ハノイの塔で受けた傷の方がマシだったと思える程に心理がボロボロになったクロッシェにゴーストガールは苦笑を浮かべるしかなかった
《綾乃ちゃん、大丈夫か?》
「決闘なら大幅にライフが削られた感じですけど…まだ100は残ってるので大丈夫です!」
《それ大丈夫って感じじゃないと思うぞ…
!綾乃ちゃん、悪い!見た事ない新しい反応が近くに見られる、反応の先で何があるか確認してくれないか》
「!分かりました」
全面的にバックアップを行うと言ってくれた言葉を真実とする様に、ライトニングの痕跡を追う為にPlaymaker達と別れたクロッシェを草薙がサポートを行っている
現実でLINK VRAINSを監視している草薙から送られた目的地へ向かうと光を飲むゲートがビルの間に出現していた、誰かを招く為に開かれている様に見えるそれはクロッシェを招いている訳ではない様だ
「店長さん、着きましたけどあれは…」
《どうやら別の空間に繋がっているみたいだ。同じ位置情報を今、遊作達にも送っておく》
「…入ってみます。私を通して送られた映像先で危険がないと判断してから、改めて遊作くん達へ情報を」
《ああ、頼む》
単独で進む事に恐怖がなかった訳ではない、クロッシェにあったのはすぐに仲間が駆けつけてくれるというPlaymaker達への全幅の信頼だ
ゲートを抜けた先でクロッシェが目にしたのは宝石類が使われている訳ではないのに、星が瞬くかの様に輝きが止む事のない宮殿―その城の玉座だった