TURN-034 比翼を繋ぎ合わせる感情の名
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教えて欲しい、と言いながらも彼女の言葉はたった2文字の言葉でしか結局は表現できないのだ
たった2文字の言葉、けれど何よりも重くて他者を縛り付けてしまう言霊。綾乃は遊作の両手を、覆う程でもない小さな手で掬い上げると仄かに赤い頬を上げ──
「今日はちゃんと言うね」
私は、遊作くんに恋をしています
「…これが私の想いです、ちゃんと通じた…かな…?」
「…ああ、分かった
ずっとアンタに目を引かれ続けた意味も、どうでも良くないと雨の中でも駆け出したくなった理由
──それは俺も椎名が異性として嫌いじゃないからなんだな、こんなの友達には抱かない感情だ」
たった2文字の綾乃から発せられたその言葉を主に置いた告白を聞いた瞬間、遊作が綾乃に目を引かれ続けた場面が映画の様に頭で流れ始めた
白い病室で初めて出会った時に庇護欲を駆り立てられた、その感情へ財前葵を利用する為の道具と蓋をし、学校で一緒に綾乃と授業を受ける何気ない日々を遊作は愛しいと思った
全てに合点がいった遊作の胸に羽根の様な軽さを感じさせながら、綾乃が飛び込む。ああ、何だ──こんな事を人は愛しいと、思うのか
《なあなあ!晴れて身バレおめでとうって事なら、俺ももう喋っていいんだよなっ?》
「Aiさん!」
《こっちでクロッシェと喋るのは初めてだな~、綾乃だっけ?
俺、もうずーっと喋りたくてうずうずしてたんだ!》
「…お前、昔の鍵付きに入るか?」
《え、何で?何で怒ってんの?》
人並の感情に感慨深さを覚え、胸にある綾乃へ腕を回そうとして来たのを邪魔された遊作の顔は不機嫌に色を染めていた
「いらっしゃい、綾乃ちゃ…
……そうか。やっと覚悟を決めたんだな、遊作」
「ああ。もう椎名への隠し事は止めた」
放課後、一緒に来て欲しい所があると畏まって言った遊作へ手を引かれてやって来たのはいつものCafé Nagi。そこで出迎えてくれた草薙は二人の雰囲気を察して店を早々と閉めた
開かれる事も、中に何があるかも分からなかったキッチンカーの中はPlaymakerを支援する機材で満たされ、やはりここが遊作や草薙の拠点であったという綾乃の見解に間違いはなかった
「待ってたよ、綾乃!」
「え…?尊くん?」
「約束守ってくれるんだね、じゃあこれからは僕達は仲間だ!」
「ま、待って!尊くんも遊作くんと同じLINK VRAINSのプレイヤーなの?」
「…遊作、言ってないの?」
「こういうのは本人が言うものだろう」
「確かに…」
でも別に言ってくれていてもいいじゃないか、と不満げに呟く尊。遊作が編入し立て彼と仲良くしているのは意外だったが、まさかここまで不満を言い合える仲だとは思いもしなかった
ここまでの仲ならLINK VRAINSで行動を共にして仲が良くなったとも思えるが、Playmakerと行動を良く共にしている人物…最近では自分の殻を破る手伝いをしてくれた”彼”しか綾乃は知らないが──
「まさか…」
「綾乃、僕がソウルバーナーだ」
「尊くんが…ソウルバーナー…」
「証拠もいるよ」
《こちらではお初にお目にかかるな、クロッシェ》
「不霊夢さん…!じゃあ二人は本当にそうなんだ…」
「信じてくれたみたいで良かったよ」
炎のイグニス―不霊夢を目の前に出されたなら信じるしかない、高等なプログラミングやアルゴリズムを持って生み出されるイグニスをコピーする事は不可能。ならこの不霊夢は本物なのだ
まじまじと不霊夢を見れば、そんなに見られると照れるという一言。やはり彼やAi、アクア、そしてアースは意思を持ち生きている、ただAIと人間と名称が違うだけで生きる尊厳を持っているのだ
「綾乃ちゃんの為にもう1度情報を整理しつつ、目的を振り返るか
俺達の目的は光のイグニス ライトニングを阻止し、そして…」
「草薙さんの弟の意識データを取り戻す、それが第一の目的になる」
「…まさか店長さんの弟さんも…」
「ああ、この二人と同じでロスト事件の被害者だ」
やはり、というのが綾乃の草薙から聞かされた言葉へ咄嗟に抱いた感情だった
遊作が特定の誰かの為に行動するのは草薙が旧知の仲という訳だけではない事は何となしに分かっていた。ここにいる彼らは同じ傷を、痛みを過去に味わい、共有してきた縁を持って集まった者達
「どこまで私の力が通用するかは分かりません
でも私は遊作くんや葵ちゃん、尊くんと共に、この事件を解決してまた日常に戻って来たい…だから力にならせてください」
「ああ、綾乃ちゃんのバックアップも俺が全面的に行うつもりだ。大船に乗ったつもりでいてくれ」
「綾乃、よろしく!遊作達と同じ、あのハノイの塔で戦った決闘者と肩を並べられて嬉しいよ」
改めてという様に尊から差し出された手が握手を求めているのだと気付いた綾乃は素直に握手へと応じる
何も失った事のない、温かな平穏の中で過ごしてきた自分がここにいていいかは分からない。けれど彼らが立ち直れたのなら美優も、そして自分も生まれ変われる筈だと綾乃は唇を真一文字に引き締めた
比翼を繋ぎ合わせる感情の名
(たった2文字の言葉)
(何よりも強い感情の名を紡ぎ合う)
「遊作くん、落ち着いたらその…遊作くんの事、色々知りたい」
「面白味もない話になるぞ」
「好きな人の事だもの、ちゃんと教えてください」
「俺の話をするなら椎名も話してくれ、アンタが感じてきた事」
「…それこそ面白味のない話になるよ?」
「ならこの話はなしだな」
「んー…分かった、約束だよ?」
「ああ」
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たった2文字の言葉、けれど何よりも重くて他者を縛り付けてしまう言霊。綾乃は遊作の両手を、覆う程でもない小さな手で掬い上げると仄かに赤い頬を上げ──
「今日はちゃんと言うね」
私は、遊作くんに恋をしています
「…これが私の想いです、ちゃんと通じた…かな…?」
「…ああ、分かった
ずっとアンタに目を引かれ続けた意味も、どうでも良くないと雨の中でも駆け出したくなった理由
──それは俺も椎名が異性として嫌いじゃないからなんだな、こんなの友達には抱かない感情だ」
たった2文字の綾乃から発せられたその言葉を主に置いた告白を聞いた瞬間、遊作が綾乃に目を引かれ続けた場面が映画の様に頭で流れ始めた
白い病室で初めて出会った時に庇護欲を駆り立てられた、その感情へ財前葵を利用する為の道具と蓋をし、学校で一緒に綾乃と授業を受ける何気ない日々を遊作は愛しいと思った
全てに合点がいった遊作の胸に羽根の様な軽さを感じさせながら、綾乃が飛び込む。ああ、何だ──こんな事を人は愛しいと、思うのか
《なあなあ!晴れて身バレおめでとうって事なら、俺ももう喋っていいんだよなっ?》
「Aiさん!」
《こっちでクロッシェと喋るのは初めてだな~、綾乃だっけ?
俺、もうずーっと喋りたくてうずうずしてたんだ!》
「…お前、昔の鍵付きに入るか?」
《え、何で?何で怒ってんの?》
人並の感情に感慨深さを覚え、胸にある綾乃へ腕を回そうとして来たのを邪魔された遊作の顔は不機嫌に色を染めていた
「いらっしゃい、綾乃ちゃ…
……そうか。やっと覚悟を決めたんだな、遊作」
「ああ。もう椎名への隠し事は止めた」
放課後、一緒に来て欲しい所があると畏まって言った遊作へ手を引かれてやって来たのはいつものCafé Nagi。そこで出迎えてくれた草薙は二人の雰囲気を察して店を早々と閉めた
開かれる事も、中に何があるかも分からなかったキッチンカーの中はPlaymakerを支援する機材で満たされ、やはりここが遊作や草薙の拠点であったという綾乃の見解に間違いはなかった
「待ってたよ、綾乃!」
「え…?尊くん?」
「約束守ってくれるんだね、じゃあこれからは僕達は仲間だ!」
「ま、待って!尊くんも遊作くんと同じLINK VRAINSのプレイヤーなの?」
「…遊作、言ってないの?」
「こういうのは本人が言うものだろう」
「確かに…」
でも別に言ってくれていてもいいじゃないか、と不満げに呟く尊。遊作が編入し立て彼と仲良くしているのは意外だったが、まさかここまで不満を言い合える仲だとは思いもしなかった
ここまでの仲ならLINK VRAINSで行動を共にして仲が良くなったとも思えるが、Playmakerと行動を良く共にしている人物…最近では自分の殻を破る手伝いをしてくれた”彼”しか綾乃は知らないが──
「まさか…」
「綾乃、僕がソウルバーナーだ」
「尊くんが…ソウルバーナー…」
「証拠もいるよ」
《こちらではお初にお目にかかるな、クロッシェ》
「不霊夢さん…!じゃあ二人は本当にそうなんだ…」
「信じてくれたみたいで良かったよ」
炎のイグニス―不霊夢を目の前に出されたなら信じるしかない、高等なプログラミングやアルゴリズムを持って生み出されるイグニスをコピーする事は不可能。ならこの不霊夢は本物なのだ
まじまじと不霊夢を見れば、そんなに見られると照れるという一言。やはり彼やAi、アクア、そしてアースは意思を持ち生きている、ただAIと人間と名称が違うだけで生きる尊厳を持っているのだ
「綾乃ちゃんの為にもう1度情報を整理しつつ、目的を振り返るか
俺達の目的は光のイグニス ライトニングを阻止し、そして…」
「草薙さんの弟の意識データを取り戻す、それが第一の目的になる」
「…まさか店長さんの弟さんも…」
「ああ、この二人と同じでロスト事件の被害者だ」
やはり、というのが綾乃の草薙から聞かされた言葉へ咄嗟に抱いた感情だった
遊作が特定の誰かの為に行動するのは草薙が旧知の仲という訳だけではない事は何となしに分かっていた。ここにいる彼らは同じ傷を、痛みを過去に味わい、共有してきた縁を持って集まった者達
「どこまで私の力が通用するかは分かりません
でも私は遊作くんや葵ちゃん、尊くんと共に、この事件を解決してまた日常に戻って来たい…だから力にならせてください」
「ああ、綾乃ちゃんのバックアップも俺が全面的に行うつもりだ。大船に乗ったつもりでいてくれ」
「綾乃、よろしく!遊作達と同じ、あのハノイの塔で戦った決闘者と肩を並べられて嬉しいよ」
改めてという様に尊から差し出された手が握手を求めているのだと気付いた綾乃は素直に握手へと応じる
何も失った事のない、温かな平穏の中で過ごしてきた自分がここにいていいかは分からない。けれど彼らが立ち直れたのなら美優も、そして自分も生まれ変われる筈だと綾乃は唇を真一文字に引き締めた
比翼を繋ぎ合わせる感情の名
(たった2文字の言葉)
(何よりも強い感情の名を紡ぎ合う)
「遊作くん、落ち着いたらその…遊作くんの事、色々知りたい」
「面白味もない話になるぞ」
「好きな人の事だもの、ちゃんと教えてください」
「俺の話をするなら椎名も話してくれ、アンタが感じてきた事」
「…それこそ面白味のない話になるよ?」
「ならこの話はなしだな」
「んー…分かった、約束だよ?」
「ああ」
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