Memoria:2 幼き胸に刻みし友愛の証
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「……っと」
「ソフィ、手を出すんだ、引っ張り上げてやるから」
「ん…ラティア、手…」
「ソフィ、良い所取っていきやがって…」
「ありがとう、ソフィ…」
「ほら、次はリチャードの番だぞ、ほらほら何やってるんだ、早く」
「う、うん」
自分の手によって引き上げたソフィに真似され、ラティアを引き上げる役を奪われてしまう、今日は彼女にラティアを取られてばかりだ
そんな事を思いながら、アスベルはこういう事や人と触れ合う事に慣れていないのか狼狽えるリチャードを引き上げた
「よし、崖の上まで戻ってきたぞ!四人で力を合わせたから、ここまで来られたんだ、やっぱり友情の力ってすごいよな!」
「友情?」
「そうさ、俺達もう友達だろ?」
「友達……」
「アスベル……わたしも……友達?」
「ああ、もちろんさ、ラティアもだぞ」
「!嬉しいです…」
「友達って何をすればいい?」
「困った時に助け合ったり、嬉しい時に喜び合ったり……」
「悲しい時はその悲しみを分け合う事も出来ますよ」
「記憶喪失ってこういう事も忘れちゃうのか?」
「……よくわからない」
記憶喪失で人間関係が分からないソフィ、そして人間関係を拒絶してきたリチャード、メイドとして一線を引くラティアにとっては友達とは未知のものかもしれない
何かを考える様に頭を捻るアスベルは閃いたのか自分の手を叩く
「そうだ、いい事を思いついたぞ。この木を使って、友情の誓いをやろう」
「友情の誓い?」
「ラントの街の言い伝えにある儀式みたいなものなんです
木に名前を彫り、その前で手を合わせ、誓いを行うと叶うのだと」
先端が尖った石を見つけるとそれを持ち、アスベルとリチャードは木に自身の名前を掘り出す
その様子を後ろから見ていたラティアとソフィも二人に促されるまま、木へと歩む
「ほらソフィ、ラティアも」
「書き方がわからない」
「そうか、じゃあ一緒に書こう。ほらこっちこっち」
「ラティアもほら」
「はいっ」
ソフィはアスベルと共に名前を、ラティアはリチャードから石を貸して貰い、無事に名前を木に彫りつける事が出来た
「ソフィ……と。よし、これでいい、ラティアも書いたな」
「はい」
「じゃあ三人とも手を出すんだ、……たとえこの先何があっても」
「僕たちは友達でいよう」
「友達で……いよう」
「この友情が…永遠であります様に…」
「よし、これで俺たちはずっと友達だ!」
「……夜明けだ!」
四人の手が合わさり、祈りの様な、願いの様な言葉が人知れず四人の胸に近いとして刻まれた
地平線の向こうからは四人を祝福する様に朝日が顔を出していた
「僕はこの景色と今日の出来事をきっと一生忘れないだろう」
「アスベル様!いらっしゃいませんか!」
「リチャード様!リチャード様!」
「おーい、フレデリック!こっちだ、こっち!」
幼き胸に刻みし友愛の証
(それは未来永劫、運命の中で彼らの支えとなる誓い)