Memoria:19 一人離れた友の心は遠く、見えないまま
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「ところで兄さん、話があります。ぼくと戦ってください」
「え?どうしたんだ急に?」
「怖いですか?」
「違う、そういう事じゃない。理由を聞かせて欲しいんだ」
「理由はぼくに勝てたらお話します、剣を構えて下さい!では行きますよ!」
「!え、ヒューバート様にアスベルッ?」
二人とは違う場所で休憩を取っていたラティアが制止する暇を与えない速さで理由を露にせず、ヒューバートはアスベルに向かってその武器を構え走り出す
だが一度は負けた相手、アスベルも学習し今度こそ勝利をつかみ取った
戦いはアスベルの勝利で終わった為にヒューバートは約束通りにこの様な経緯に至った理由を語る、大蒼海石の原素がなくなった為に国の水は長く保たない
その危機を打破する力がアスベルにあるのかを彼は知りたかったと告げた
「それで俺は合格か?」
「そうですね……ぼくに負けるようであれば、大統領命令を無視してでもこの砂漠に置いて行こうとも思いましたが……
残念です……十分にストラタを助ける力になってくれそうです」
「ヒューバート……それより怪我は大丈夫か?ラティア、手当を頼めるか?」
「は、はい、お任せ下さい!」
戦いを見守っていたラティアはアスベルに呼ばれ、二人の傷の手当を始める
後にヒューバートのこの行動はストラタを守る為だけでなく、アスベルのプライドを守る為にも行ったのではないかと囁かれる事になったのだった
傷の手当も終わった事で漸く北の港へと辿り着き、停泊していた船に近付くと一人の兵士がヒューバートと内密に話を始める
「あ、ソフィ、海に落ちない様に気をつけてね?」
「うん」
「何か見える?」
ヒューバートが話を受けている合間に海を覗き込むソフィに近寄り、彼女を気にかけていると話を済ませた兵士が去って行ったのを見てアスベル達の元へと戻る
「フェンデルへの潜入方法について指示を受けました、ちょうど今、フェンデル軍の小隊が闘技島を訪れているようです」
「今から潜入する国の小隊とぶつかるのは大丈夫…なのですか?」
「小隊の中にかねてから我が国があの国に潜入させていた密偵が混ざっています
その密偵と合流してフェンデルへ潜入する手引きをしてもらう事になりました
フェンデル兵に目をつけられると動きにくくなります、くれぐれも行動には注意してください、さて……それじゃ船に乗って闘技島を目指しましょう」
闘技島行きの船に乗り込み、船内を船酔い防止で歩いていると甲板からパスカルが船内に戻ってくるのを見かけ、ラティアも甲板へと出てみた
そこにはアスベルと彼に背を向けるヒューバートを見つけ、思いきって声をかけてみる事にした
「アスベル、ヒューバート様、何かありましたか?」
「…いえ、何でもありません。そういえばこうして面と向かって話をするのは久しぶりですね、ラティア」
「そうですね…ヒューバート様はストラタで少佐の地位に就かれて立派になられましたね」
「そう言うラティアも昏睡状態から良くここまで立ち直りましたね、…もう大丈夫なのですか?」
「ご心配おかけしましました、私はもう大丈夫ですよ」
最初こそ素っ気なく関わるヒューバートが眼鏡越しながら眉をひそめ、自分を心配してくれた事にラティアは和やかに微笑み頷いた
彼女のその返答に嘘がない事を理解すると彼は小さく息を漏らすとそうですか、と答え、以前から気になっている事を口にした
「そういえばさっき兄さんの事を呼び捨てにしてたのは…」
「ああ、それは俺やシェリアがラティアに頼んだんだ。今は立場なんか関係ないからって」
「…ならぼくの事も呼び捨てで構いません」
「えっ?宜しいのですか…?」
「兄さん達だけ呼び捨てでぼくだけ違う呼称は気になりますからね」
「ありがとうございます、ヒュ、ヒューバートッ」
ヒューバートから呼び捨てで呼んでもいいという許しを得た所で船は闘技島・ライオットピークに停泊した
停泊場所はどうやら島の地下らしく灯りが所々に点在し、上に続く長い階段が目の前で伸びていた
「例の人物は……まだ来ていないようですね」
「お前も新型を支給されたのか、性能はどうだ?」
「今までとは出力が段違いです。輝石に含まれる原素を効率的に引き出せていますね」
「へ~?そんな事ができるようになったんだ、見せて見せて
ふんふん、輝石があるのはここか……そんで変換回路が……あれ?」
「なんだ、貴様は!」
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