Memoria:13 宛らくるくると回る旋華のよう
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捨てられたと思っていた家族からの、ラントから追放した自分を弟と未だに思い続けていたアスベルの言葉にヒューバートは少なからず動揺し、目を見開く
幼い頃から変わらない真っ直ぐな彼の言葉に心を動かし、ヒューバートはアスベルに背を向け、呟いた言葉にアスベルが首を傾げた
「ラントが抱えている問題の全てを解決する事は無論不可能ですが、いくつかに対処する事は可能です
せめて守りを固めて、信頼できる者に後の事を託す事ができれば…」
「俺が代理として、ストラタに行く。お前がストラタにもラントにも必要な人間だと言う事を説明してくる
召喚命令を取り消せるかどうかはわからないが、少なくとも時間を稼ぐくらいはできるだろう」
「自分の立場がわかっていますか?あなたの身の安全は保障されませんよ?」
「さっきも言っただろう、お前の力になるって」
「どうしてそこまで……」
「ラントを守るために俺にできる事を、俺にできるやり方でやりたいんだ」
以前とは違うアスベルの心の在り方にヒューバートは一つの考えを頭に浮かべると、卓上に置かれていた紙に羽根ペンを走らせ始めた
「大統領閣下にあてて信書を書きます、首都にある大統領府へ向かって下さい」
「俺の提案を受け入れてくれるんだな?」
その問いに確かな返答は返さず、ヒューバートはただ自分の養父であるオズウェルに協力仰ごうとするなと釘を刺した
オズウェルは政界に強い影響を及ぼす事が出来る政商であり、ラント進駐政策も彼の立案なのだと知らされ、アスベルも微かに驚きを露にした
「……そうだったのか、辛い立場なのにラントの為に尽力してくれてありがとう、ヒューバート」
「さあ、ストラタへ行くなら急いでください!」
「わかった、行ってくる」
「ストラタへ行くための港はまだ我が軍の勢力下にあります、西出口から出て向かって下さい」
「あ、後そうだ、ラティアが記憶を取り戻したんだ、今度でも会ってやってくれないか?」
「…考えておきます」
微かながら、兄弟としての仲が修復されつつあるのを確認出来た会話の後、アスベルは信書を手に西出口へと人知れず出て行った
それを知らないシェリアとラティアは合流し、ヒューバートの部下が入っていた部屋の扉にシェリアが耳を峙てるものでラティアは慌ててしまう
「シ、シェリア様…!そんな、こそ泥の様な…っ」
「しー…ラティア、静かに」
『……なんですって!?本国に命令撤回を要請する!?』
荒立った声が扉に耳を峙てていないラティアの耳にも届いた、どうやらラントに残ろうとするヒューバートに先程の部下が一方的に声を荒げている様だ
ストラタの国益の為に行動するヒューバートとあくまで家の為に行動する彼…ヒューバートの義理の従兄であるレイモンとは噛み合ない、程なくして会話は中断された
「ラティア、こっち…!」
「ふえ…あ、ヒューバート様…」
「……アスベルはもうここにいないのかしら?」
「それとも部屋に残っている、のでしょうか…」
室内からこちらへ出てくる気配を察し、物陰に隠れていたシェリアとラティアは再びアスベルの行方を知る為に扉前へ歩むが…
『……くそっ!あの青二才め!ようやくラントの権利を手に入れる機会が訪れたというのに……
叔父上も叔父上だ、なぜあんな男を養子に……私の方がよほどオズウェル家の為に行動しているのに!ここは何としても信書が渡るのを食い止めねば』
「シェリア様…アスベル様にこの事を…!」
「ええ…!大変だわ…」
「そこで何をやっている!」
『む、誰だ!?誰かいるのか?』
「しまった……」
レイモンの思惑を立ち聞きしていたラティアとシェリアを背後からストラタ兵に見つかり、その声に中のレイモンも二人の存在に気付いてしまった
弁解も出来ない不利な状況、室内から出て来たレイモンは二人を冷たい視線で見下ろす
「貴様ら……聞いていたのか」
「あ……いえ……その……」
「私たち、そこを通りがかっただけで…」
言葉を濁す二人の腕をレイモンと兵士はもの言わずに加減無く掴み上げた
「っ痛…!」
「痛い!離して!!」
「……この女たちは領主の仲間か、そうだ……こいつ等を使って……フフフ……お前の思うようにはさせないぞ、ヒューバート!」
宛らくるくると回る旋華のよう
(または歯車の様に運命は噛み合って行く)
幼い頃から変わらない真っ直ぐな彼の言葉に心を動かし、ヒューバートはアスベルに背を向け、呟いた言葉にアスベルが首を傾げた
「ラントが抱えている問題の全てを解決する事は無論不可能ですが、いくつかに対処する事は可能です
せめて守りを固めて、信頼できる者に後の事を託す事ができれば…」
「俺が代理として、ストラタに行く。お前がストラタにもラントにも必要な人間だと言う事を説明してくる
召喚命令を取り消せるかどうかはわからないが、少なくとも時間を稼ぐくらいはできるだろう」
「自分の立場がわかっていますか?あなたの身の安全は保障されませんよ?」
「さっきも言っただろう、お前の力になるって」
「どうしてそこまで……」
「ラントを守るために俺にできる事を、俺にできるやり方でやりたいんだ」
以前とは違うアスベルの心の在り方にヒューバートは一つの考えを頭に浮かべると、卓上に置かれていた紙に羽根ペンを走らせ始めた
「大統領閣下にあてて信書を書きます、首都にある大統領府へ向かって下さい」
「俺の提案を受け入れてくれるんだな?」
その問いに確かな返答は返さず、ヒューバートはただ自分の養父であるオズウェルに協力仰ごうとするなと釘を刺した
オズウェルは政界に強い影響を及ぼす事が出来る政商であり、ラント進駐政策も彼の立案なのだと知らされ、アスベルも微かに驚きを露にした
「……そうだったのか、辛い立場なのにラントの為に尽力してくれてありがとう、ヒューバート」
「さあ、ストラタへ行くなら急いでください!」
「わかった、行ってくる」
「ストラタへ行くための港はまだ我が軍の勢力下にあります、西出口から出て向かって下さい」
「あ、後そうだ、ラティアが記憶を取り戻したんだ、今度でも会ってやってくれないか?」
「…考えておきます」
微かながら、兄弟としての仲が修復されつつあるのを確認出来た会話の後、アスベルは信書を手に西出口へと人知れず出て行った
それを知らないシェリアとラティアは合流し、ヒューバートの部下が入っていた部屋の扉にシェリアが耳を峙てるものでラティアは慌ててしまう
「シ、シェリア様…!そんな、こそ泥の様な…っ」
「しー…ラティア、静かに」
『……なんですって!?本国に命令撤回を要請する!?』
荒立った声が扉に耳を峙てていないラティアの耳にも届いた、どうやらラントに残ろうとするヒューバートに先程の部下が一方的に声を荒げている様だ
ストラタの国益の為に行動するヒューバートとあくまで家の為に行動する彼…ヒューバートの義理の従兄であるレイモンとは噛み合ない、程なくして会話は中断された
「ラティア、こっち…!」
「ふえ…あ、ヒューバート様…」
「……アスベルはもうここにいないのかしら?」
「それとも部屋に残っている、のでしょうか…」
室内からこちらへ出てくる気配を察し、物陰に隠れていたシェリアとラティアは再びアスベルの行方を知る為に扉前へ歩むが…
『……くそっ!あの青二才め!ようやくラントの権利を手に入れる機会が訪れたというのに……
叔父上も叔父上だ、なぜあんな男を養子に……私の方がよほどオズウェル家の為に行動しているのに!ここは何としても信書が渡るのを食い止めねば』
「シェリア様…アスベル様にこの事を…!」
「ええ…!大変だわ…」
「そこで何をやっている!」
『む、誰だ!?誰かいるのか?』
「しまった……」
レイモンの思惑を立ち聞きしていたラティアとシェリアを背後からストラタ兵に見つかり、その声に中のレイモンも二人の存在に気付いてしまった
弁解も出来ない不利な状況、室内から出て来たレイモンは二人を冷たい視線で見下ろす
「貴様ら……聞いていたのか」
「あ……いえ……その……」
「私たち、そこを通りがかっただけで…」
言葉を濁す二人の腕をレイモンと兵士はもの言わずに加減無く掴み上げた
「っ痛…!」
「痛い!離して!!」
「……この女たちは領主の仲間か、そうだ……こいつ等を使って……フフフ……お前の思うようにはさせないぞ、ヒューバート!」
宛らくるくると回る旋華のよう
(または歯車の様に運命は噛み合って行く)