Memoria:8 夢でなく現に生きるふたり
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「終わり…?」
「この兵たちは……」
「叔父のセルディク大公……今や国王を騙る、あの男の手の者だよ
叔父は父から王位を奪おうと昔から策謀を巡らせていた、そしてついに強硬手段に出たんだ」
「セルディク大公が……」
「アスベル、聞いてくれ。デールの下へ辿り着いたら、僕はすぐに兵を挙げる。父上の敵を討つためだ、アスベル、僕と共に戦ってくれないか
僕にはこれからも君の力が必要なんだ、頼む」
「……わかった、どこまでできるかわからないが俺にできる限りの事はしよう」
彼の思いは先程の会話で理解していた、今の彼には自分が必要なのだと、ならば力を貸さないという道理はない
アスベルは一つ頷くとリチャードへと手を差し出す、その手と彼の言葉を聞き、リチャードは嬉しそうに声色を弾ませた
「ああ……ありがとう!ありがとう、アスベル!」
「こうしていると七年前の友情の誓いを思い出すな」
リチャードは堅くアスベルから差し出された手を握り締めた、アスベルが言った様にその光景は七年前の友情の誓いの様だった
その光景をじっと何処か羨ましそうに見るソフィとラティアに漸く気付く
「ソフィとラティアも一緒にやりたいのか?」
「やり、たい…やっぱりだめ?」
「いいよ、大歓迎だ。まるで……七年前に戻ったかのようだね」
了承を得、最初にソフィがリチャードの手に自分の手を上乗せすると何か黒い影が見えた様な気がした、そして二人は同時に手を離した
「…?」
「ふたりとも……急にどうしたんだ……?」
「へ、変だな……今、急に悪寒が……」
「!ソフィ…?」
「…」
「リチャード、大丈夫か?体の具合が良くないんじゃないか?」
「僕なら大丈夫だ、それよりもすぐにグレルサイドへ向かおう」
二人の間に一体何が起こったのか分からないまま、ラティア達は再び追っ手が追いつかない内にと小屋を後にする
分岐道を南へ道なりに進むと一際大きな砦が見える、だがそこに駐在している兵士達を見つかるより早く見つけ、アスベル達は近くの岩陰に身を潜めた
「この先にあるのはウォールブリッジだよ」
「橋がそのまま砦になっているのか……」
「警備しているのは叔父の軍勢か?」
「リチャード、別の道はないのか?」
「うーん……他の行き方もあるにはあるけれど、どれも王都を経由しないと……今、王都へ戻るのは危険過ぎる、弱ったな……」
どうやって警備の目を抜け、グレルサイドへ向かうかを悩んでいる二人の後ろでソフィとラティアが何かに気付き、岩陰の奥へ
そこには木の根元で眠っている一人の女性がいた
「お昼寝…してるの…?」
そんなラティアの声で起きたのか、女性は寝ぼけ眼のままで起き上がるとソフィを見て、段々とその目を大きくさせ、最終的には輝かせ…ソフィの肩を掴んだ
「うっ……!」
「ぐぼはあ!」
「ソ、ソフィ…ッ」
肩を掴まれた事に驚いたのか、ソフィは女性へ気の塊をぶつけ、吹き飛ばしてしまったのでラティアは呆然としてしまう
そしてその音で彼女達がいない事に気付いたアスベル達が急いで駆け寄って来た
「ソフィ!ラティア!?どうした!?何があった!?」
「女の人がいたの…それでソフィに…」
「あの人が……触った」
「……えっ?」
「さ、触れた……触れたよね……もう一回!お願い!もう一回触らせて~」
「何者だ!?」
ソフィの攻撃で吹き飛ばされた割に元気な女性は再びソフィへと駆け寄るが、そんな女性の前に立ち塞がり、アスベルがサーベルに手をかけた
普通の一般人ならば、それだけで震え上がるものだが女性は大して気にせずに笑みを絶やさない
「あたし?パスカル!よろしく~」
「……ソフィに何をする気だ!」
「いや~まさか本物に会えるなんて思わなくてさ、ついはしゃいじゃった」
「本物に会える……?」
「ほんのついさっき、その子の幻を見たんだよね」
「幻……?それはどういう意味だ?ソフィの事を何か知っているのか!?」
「う~ん、口で説明しても、わかんないんじゃないかな~
実際に見た方が早いと思うよ、すぐそこだし」
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