Memoria:1 箱庭に舞い降りた風花
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「あ~ら坊ちゃん嬢ちゃん、ストラタの世にも珍しい珍獣の芸見てかない?」
「すいません、今日は他の御用で伺ったんです…」
「この子を知らないかな?」
「……全然知らないわねぇ、何か訳ありかしら?」
「この子、自分の事思い出せないんです」
「それは困ったわねぇ……世にも珍しい芸を見たら、思い出すかもよ~」
「う~ん……じゃあ頼むよ」
保証はなく、大人が見たならそれがただの芸を見せる為の勧誘だと分かるだろうが彼らはまだ子供、動物使いに乗せられてしまう
拍手を起こし、芸を見るのはラティア達には一つの娯楽として胸中が楽しみで沸き立つ
「では早速……アブラカタブラ、起きろ
起きて空中回転だ!アブラカタブラ、回れ!」
「動かないみたいだけど……?」
「ぬぬぬ……こんなはずでは……」
「俺がやってみる!」
「ア、アスベル?」
「……アブラカタブラ、回れ!」
動物使いは調子が出ないらしく、隣に沈み込んでいる動物はぴくりとも動かない
名乗りをあげたアスベルの言葉にも動物は動かないが、それを横で見ていた少女が不意に驚くラティアの目の前に出て、華麗に回ってみせた
「おお、素晴らしい!……ねえあなた、もっとやってみせてちょうだい」
「……アブラカタブラ、後ろ!」
その言葉に少女はアスベルの指示通りに後ろに回ってみせる
「……ひねって跳んで前へ!……思い切り高く!」
「わあ凄いです…」
「最後にもう一度………ぐるぐる回ってぴたっと止まれ!」
少女は難なく指示通りに全てをやってみせると拍手が起こる
戦闘時での身のこなしを見ていたが、いざ目の前でやって貰うと感動が沸き立つ
「素晴らしい!実に素晴らしい!いやあ、いいものを見せてくれてありがとう、その動きからすると恐らくあなた、とても優秀なサーカス団員なんじゃない?
もしくは秘密組織に訓練された美少女傭兵とかだったり!いずれにせよ、ロマンに溢れているわねぇ
よし、私達もロマンを求めて特訓ね!行くわよ、プクプク!」
最後の最後で動物が起き上がると動物使いは颯爽とその場を後にした
「……もうおしまい?」
「サーカス団に美少女傭兵ねぇ」
「……そうなの?」
「……よくわからない、でも前も今みたいによく体を動かしていたような気もする」
「じゃあ、あの人の言った事が当たってる……のか?」
「どうなんでしょうか…」
「これ以上はわからないね……一旦家に帰ろうよ」
この場で考えても仕方ない、ヒューバートの言葉に従い、来た道を同じ様に戻っていく
領主邸に戻ると先程までそこにいなかった女性がラティア達を迎えた
「あ、母さん……」
「……ただいま」
「アスベルにヒューバート、お父様があなたたちにお話したい事があるそうです」
「どうせまたお小言じゃないか、ほんとうるさいよなぁ」
「アスベル、お父様の事をそんな風に言ってはいけません
お父様は常にあなたたちの事を考えていらっしゃるのですよ」
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