Memoria:5 朽ちた筈の秒針が息を吹き返す
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七年という長い年月を経て、アスベルはシェリアに父の訃報を聞き、ラントへ帰郷した
だがラント内部はあの日の穏やかさはなく、武装した男達が立て込んでいる様子で顔見知りのバリーをシェリアが捕まえた
「バリーさん?」
「シェリア、大変だ!フレデリックさんが!フェンデル軍と戦っている時に捕らわれてしまったんだ!」
「おじいちゃんが……!」
「奴らめ、とうとうこのラント領に本格的な侵攻を始めやがって……!申し訳ありません……!我々がついていながら
アスベル様、この件につきましては後でいかようにも責を負います。ですが今は急いでフレデリックさんを救出に向かわなければ」
「私も行くわ、場所はどこ?」
「今は国境砦と裏山の間でもみ合ってる」
「わかったわ、すぐに向かいましょう」
「よし、俺も行く」
「アスベル様?しかし……」
「フレデリックをみすみすフェンデル軍の手に渡せるか!行こう、シェリア!」
戸惑うバリーにアスベルは騎士学校で高められた正義感を口にし、シェリアと共に北ラント道を魔物と戦いながら駈けて行く
だがあの日の幼かった頃の運命が巡り、自分の心にこれまで影を落とした存在や彼女との思い出も詰まった裏山との分かれ道でふと立ち止まり、アスベルは昔を辿る
「七年経っても、この道は昔のままだな」
「そんな事ない……よく見ればあの頃とは違うわ
……なんだかアスベルだけが…あの子と同じ様に七年前から時間が止まっているみたい」
「俺だけ変わらないか……そうかもしれないな」
「どういう事?」
「俺は七年前の自分を悔いているんだろうな、だから俺はまだあの時失くしたものを取り返したくて……」
「やめて。……もうあの子はいないのよ、帰ってくるわけないの
ラティアだっていつ目覚めるか分からないわ」
あの日、目の前で二人の少女達は自分を守る様に一方は命を落とし、もう一方、アスベルの思い人の彼女は昏睡状態
それでも、もう一度あの日の様に皆で笑って過ごす日々を…そう彼は思い続けた為にシェリアが言う様に七年前で成長が止まっているのだろうか
「そういえばラティアはどうなっているんだ?」
「アストン様が屋敷で保護してくれてるわ、病気もこれといってしてない」
「親父が?!…あれから目覚めた事は?」
「…一度もないわ、それでも私達と同じ様にちゃんと成長はしてる」
「そうか…でもきっと今は生きてる事に安心すべきだよな」
「…ほら行きましょう」
彼女に催促されるままにアスベルは当初の目的地へと後ろ髪を引かれる思いでその場を立ち去って行く
フレデリックを助けたら、屋敷の彼女へと七年振りに会いに行こう、言いたい事を言う為に
国境砦と裏山の間でフェンデル軍からフレデリックを救出する事は出来たが、問題はその後だった、フェンデル軍が殺傷能力の高い機械兵器を連れて来たのだ
「フェンデルはあんな物まで持ち込んでいるのか!?」
「あの兵器のせいで我が方は苦戦を強いられています」
「フェンデルめ、本気だな。あんな物が街になだれこんだら大変なことになる
なんとしてもここで食い止めないと」
「何度か正面からぶつかりましたが、我々の力では勝てそうにありません」
「地形を利用するのはどうだろう?例えば崖から落とすとか」
「崖……?」
「裏山の花畑なら、そう遠くない。よし俺が敵の目を引きつける、その間に皆は安全な所へ」
どうするのかと狼狽えるバリーを他の兵やフレデリック達と共に隠れさせ、アスベルは一人、フェンデル軍の前に踊り出、高らかに声を張る
「聞け、フェンデル軍!我はフェンデル王国の騎士にしてラント領主の子、アスベル!
そちらに真の勇気の持ち主あらば出て来て、我と戦え!」
アスベルの名乗り上げにこのラント領を我が物にしようとするフェンデル軍は直ぐに乗ってくる
思惑通りに裏山の花畑に誘導しようと考えていると隣にシェリアが駆け寄って来た
「シェリア、皆と一緒に行け。ここは俺ひとりでなんとかする」
「私は大丈夫、……!」
「来たか……!シェリア、花畑まで走るぞ」
フェンデル軍はそんな会話を物ともせずに目の前まで迫って来ていた
今までの道程で魔物との戦いで活躍してくれたシェリアならば大丈夫だろう、アスベルは裏山の花畑まで彼女と共に逃げる様に誘導する
だが…いつの間にか機械兵器は数を増やし、二人を追い詰めていた
「追いつかれる!」
「あと少しだ!」
先ずは一体、崖下に落とした事に成功はしたが機械兵器達は二人を取り囲んでしまい、まさに生死の崖っぷちに立たされてしまった
だがラント内部はあの日の穏やかさはなく、武装した男達が立て込んでいる様子で顔見知りのバリーをシェリアが捕まえた
「バリーさん?」
「シェリア、大変だ!フレデリックさんが!フェンデル軍と戦っている時に捕らわれてしまったんだ!」
「おじいちゃんが……!」
「奴らめ、とうとうこのラント領に本格的な侵攻を始めやがって……!申し訳ありません……!我々がついていながら
アスベル様、この件につきましては後でいかようにも責を負います。ですが今は急いでフレデリックさんを救出に向かわなければ」
「私も行くわ、場所はどこ?」
「今は国境砦と裏山の間でもみ合ってる」
「わかったわ、すぐに向かいましょう」
「よし、俺も行く」
「アスベル様?しかし……」
「フレデリックをみすみすフェンデル軍の手に渡せるか!行こう、シェリア!」
戸惑うバリーにアスベルは騎士学校で高められた正義感を口にし、シェリアと共に北ラント道を魔物と戦いながら駈けて行く
だがあの日の幼かった頃の運命が巡り、自分の心にこれまで影を落とした存在や彼女との思い出も詰まった裏山との分かれ道でふと立ち止まり、アスベルは昔を辿る
「七年経っても、この道は昔のままだな」
「そんな事ない……よく見ればあの頃とは違うわ
……なんだかアスベルだけが…あの子と同じ様に七年前から時間が止まっているみたい」
「俺だけ変わらないか……そうかもしれないな」
「どういう事?」
「俺は七年前の自分を悔いているんだろうな、だから俺はまだあの時失くしたものを取り返したくて……」
「やめて。……もうあの子はいないのよ、帰ってくるわけないの
ラティアだっていつ目覚めるか分からないわ」
あの日、目の前で二人の少女達は自分を守る様に一方は命を落とし、もう一方、アスベルの思い人の彼女は昏睡状態
それでも、もう一度あの日の様に皆で笑って過ごす日々を…そう彼は思い続けた為にシェリアが言う様に七年前で成長が止まっているのだろうか
「そういえばラティアはどうなっているんだ?」
「アストン様が屋敷で保護してくれてるわ、病気もこれといってしてない」
「親父が?!…あれから目覚めた事は?」
「…一度もないわ、それでも私達と同じ様にちゃんと成長はしてる」
「そうか…でもきっと今は生きてる事に安心すべきだよな」
「…ほら行きましょう」
彼女に催促されるままにアスベルは当初の目的地へと後ろ髪を引かれる思いでその場を立ち去って行く
フレデリックを助けたら、屋敷の彼女へと七年振りに会いに行こう、言いたい事を言う為に
国境砦と裏山の間でフェンデル軍からフレデリックを救出する事は出来たが、問題はその後だった、フェンデル軍が殺傷能力の高い機械兵器を連れて来たのだ
「フェンデルはあんな物まで持ち込んでいるのか!?」
「あの兵器のせいで我が方は苦戦を強いられています」
「フェンデルめ、本気だな。あんな物が街になだれこんだら大変なことになる
なんとしてもここで食い止めないと」
「何度か正面からぶつかりましたが、我々の力では勝てそうにありません」
「地形を利用するのはどうだろう?例えば崖から落とすとか」
「崖……?」
「裏山の花畑なら、そう遠くない。よし俺が敵の目を引きつける、その間に皆は安全な所へ」
どうするのかと狼狽えるバリーを他の兵やフレデリック達と共に隠れさせ、アスベルは一人、フェンデル軍の前に踊り出、高らかに声を張る
「聞け、フェンデル軍!我はフェンデル王国の騎士にしてラント領主の子、アスベル!
そちらに真の勇気の持ち主あらば出て来て、我と戦え!」
アスベルの名乗り上げにこのラント領を我が物にしようとするフェンデル軍は直ぐに乗ってくる
思惑通りに裏山の花畑に誘導しようと考えていると隣にシェリアが駆け寄って来た
「シェリア、皆と一緒に行け。ここは俺ひとりでなんとかする」
「私は大丈夫、……!」
「来たか……!シェリア、花畑まで走るぞ」
フェンデル軍はそんな会話を物ともせずに目の前まで迫って来ていた
今までの道程で魔物との戦いで活躍してくれたシェリアならば大丈夫だろう、アスベルは裏山の花畑まで彼女と共に逃げる様に誘導する
だが…いつの間にか機械兵器は数を増やし、二人を追い詰めていた
「追いつかれる!」
「あと少しだ!」
先ずは一体、崖下に落とした事に成功はしたが機械兵器達は二人を取り囲んでしまい、まさに生死の崖っぷちに立たされてしまった