Memoria:4 散るは風花、砕かれしは約束
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王都へ戻る道の途中、アスベルが目的にあった騎士学校を見に行きたいという事で騎士学校方面へ向かうと彼が今一番会いたくない父親と蜂会わせてしまった
慌てて隠れたものの足音で気付かれてしまったらしい、腹を括った彼は潔くアストンとヒューバート、見慣れない人物に歩み寄る
「アスベル、ラティア……お前たち、どうして王都に」
「ラント卿、それでは私は船に戻って準備を進めております」
「は、よろしく頼みます、オズウェル殿」
「それではな、ヒューバート君。楽しみにしているぞ」
「……はい」
見慣れない人物はオズウェルと呼ばれるらしい、彼の言葉にヒューバートはいつもよりも丸まった背とか細い声で返事をした、一体何があったのかは分からない
アストンは先ず最初にやはりと言うべきか、アスベルがリチャードと共に王都にいるかを訪ねて来た、口籠る彼に怒声がかかるかと思えば、アストンは意外にも違う言葉を発した
「まあいい、せっかく来たのだ。今日だけは特別に許してやろう
王子殿下、愚息がご迷惑をおかけしています」
「アストン様…?」
「父さん……?」
「私は先に宿屋へ戻っている、殿下とのお話が終わったら、お前達も来い」
「親父があんな物わかりの良い事いうなんて……何かあったのか?
まあいいか!これで堂々と出来るってもんだし!よーし、思い切り遊ぶぞ!な、ラティア!」
「え、あ、はいっ」
―アストン様、いつもと少しだけ…お辛そうな表情だった、先程の人と何かあったのでしょうか…
自分が与えた謹慎から抜け出したアスベルの行動を叱る事もなく、アストンはそれ以上に何も言わずにさっさと宿屋の中へ戻って行ってしまった
他者にも自分にも厳しいアストンの口ぶりに首を傾げるものの直ぐに晴れやかになるアスベルとその横で心配するラティアの後ろでシェリアが縮こまっているヒューバートに気付いた
「ねえ、さっきから変よ、ヒューバート。もしかして……私たちだけで遊んで来た事、怒ってる?」
「ヒューバート様の事を皆様、忘れていたわけではないのですよ…?」
「べつにわざとのけ者にしたんじゃないぜ?これはなりゆきで……」
「みんな、僕のためにしてくれた事なんだ
それでも真っ先に君を誘うべきだったね、ごめんよ、ヒューバート」
「王子だってばれないか、そればっか気にしてたからな~」
「リチャードが兄貴で俺たちがその兄弟でって事にしたんだけど」
「ぼくは?」
「(ヒューバート様も…ラントをお立ちになる際と違う…)」
「ぼくは……兄さんの弟……だよね」
"兄"と"兄弟"とアスベルが発した単語に漸く縮ませた背を伸ばすが、その声色と表情は決して晴れやかなものではなかった、寧ろ哀愁を漂わせているもの
突然の問いにきょとりと眼を見張るアスベルの横でアストンと同じくヒューバートの異変にもラティアは気付いた
「なに言ってんだよ、あたりまえだろ」
「そう……だよね」
「そうですよ、アスベル様の弟はヒューバート様でしか有り得ませんっ」
「変なの、一体どうしたってんだ?」
「アスベルの兄弟は自分だけって言いたいのかな、私たちにとられたみたいで寂しいのかも」
「おいおい、なんだよ~照れるじゃんか!よしわかった、じゃあお前も連れて、もう一度どこか見物に行こう!」
「そういう事なら、城を案内しようか?」
「ホントに!?」
「夜なら案内できるかも、それでもよければ……正面からは無理だけど、隠し通路を使えば入れるよ」
「隠し通路!」
隠し通路と聞けば、アスベルの瞳は更に輝き、その話の続きを聞きたいと沸き立つ
そんな彼の雰囲気に再び笑みを零すリチャードによれば、その通路は昔の文献に書かれていているのを見つけ、数日前に通ってみると街の聖堂まで行き来が可能だったらしい
「じゃあ、そこを通って……」
「うん、夜に聖堂の前で待ち合わせよう、迎えに行くから」
「わかった!絶対行く!」
「それじゃ僕はいったん戻るよ、夜にまた会おう」
「ああ、またな!」
「案内ありがとうございました…っ」
待ち合わせ場所と今夜の予定を決め、リチャードが護衛官の元へと戻って行くのをアスベルとラティアは見送った
陽が高い今から浮き足立つアスベルはヒューバートに賛同を求めるが、やはり何処か声に覇気がない、それに気付かずに宿屋に戻り、夜を待ち、聖堂へと着く
慌てて隠れたものの足音で気付かれてしまったらしい、腹を括った彼は潔くアストンとヒューバート、見慣れない人物に歩み寄る
「アスベル、ラティア……お前たち、どうして王都に」
「ラント卿、それでは私は船に戻って準備を進めております」
「は、よろしく頼みます、オズウェル殿」
「それではな、ヒューバート君。楽しみにしているぞ」
「……はい」
見慣れない人物はオズウェルと呼ばれるらしい、彼の言葉にヒューバートはいつもよりも丸まった背とか細い声で返事をした、一体何があったのかは分からない
アストンは先ず最初にやはりと言うべきか、アスベルがリチャードと共に王都にいるかを訪ねて来た、口籠る彼に怒声がかかるかと思えば、アストンは意外にも違う言葉を発した
「まあいい、せっかく来たのだ。今日だけは特別に許してやろう
王子殿下、愚息がご迷惑をおかけしています」
「アストン様…?」
「父さん……?」
「私は先に宿屋へ戻っている、殿下とのお話が終わったら、お前達も来い」
「親父があんな物わかりの良い事いうなんて……何かあったのか?
まあいいか!これで堂々と出来るってもんだし!よーし、思い切り遊ぶぞ!な、ラティア!」
「え、あ、はいっ」
―アストン様、いつもと少しだけ…お辛そうな表情だった、先程の人と何かあったのでしょうか…
自分が与えた謹慎から抜け出したアスベルの行動を叱る事もなく、アストンはそれ以上に何も言わずにさっさと宿屋の中へ戻って行ってしまった
他者にも自分にも厳しいアストンの口ぶりに首を傾げるものの直ぐに晴れやかになるアスベルとその横で心配するラティアの後ろでシェリアが縮こまっているヒューバートに気付いた
「ねえ、さっきから変よ、ヒューバート。もしかして……私たちだけで遊んで来た事、怒ってる?」
「ヒューバート様の事を皆様、忘れていたわけではないのですよ…?」
「べつにわざとのけ者にしたんじゃないぜ?これはなりゆきで……」
「みんな、僕のためにしてくれた事なんだ
それでも真っ先に君を誘うべきだったね、ごめんよ、ヒューバート」
「王子だってばれないか、そればっか気にしてたからな~」
「リチャードが兄貴で俺たちがその兄弟でって事にしたんだけど」
「ぼくは?」
「(ヒューバート様も…ラントをお立ちになる際と違う…)」
「ぼくは……兄さんの弟……だよね」
"兄"と"兄弟"とアスベルが発した単語に漸く縮ませた背を伸ばすが、その声色と表情は決して晴れやかなものではなかった、寧ろ哀愁を漂わせているもの
突然の問いにきょとりと眼を見張るアスベルの横でアストンと同じくヒューバートの異変にもラティアは気付いた
「なに言ってんだよ、あたりまえだろ」
「そう……だよね」
「そうですよ、アスベル様の弟はヒューバート様でしか有り得ませんっ」
「変なの、一体どうしたってんだ?」
「アスベルの兄弟は自分だけって言いたいのかな、私たちにとられたみたいで寂しいのかも」
「おいおい、なんだよ~照れるじゃんか!よしわかった、じゃあお前も連れて、もう一度どこか見物に行こう!」
「そういう事なら、城を案内しようか?」
「ホントに!?」
「夜なら案内できるかも、それでもよければ……正面からは無理だけど、隠し通路を使えば入れるよ」
「隠し通路!」
隠し通路と聞けば、アスベルの瞳は更に輝き、その話の続きを聞きたいと沸き立つ
そんな彼の雰囲気に再び笑みを零すリチャードによれば、その通路は昔の文献に書かれていているのを見つけ、数日前に通ってみると街の聖堂まで行き来が可能だったらしい
「じゃあ、そこを通って……」
「うん、夜に聖堂の前で待ち合わせよう、迎えに行くから」
「わかった!絶対行く!」
「それじゃ僕はいったん戻るよ、夜にまた会おう」
「ああ、またな!」
「案内ありがとうございました…っ」
待ち合わせ場所と今夜の予定を決め、リチャードが護衛官の元へと戻って行くのをアスベルとラティアは見送った
陽が高い今から浮き足立つアスベルはヒューバートに賛同を求めるが、やはり何処か声に覇気がない、それに気付かずに宿屋に戻り、夜を待ち、聖堂へと着く