Memoria:3 刻一刻と花弁は舞い落ちる
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「ラティア、ソフィ疲れないか?」
「大丈夫」
「私もまだ大丈夫ですよ」
街を飛び出し、道程にあった小屋の前で立ち止まる
こうして大人しく見えるソフィだが、初めて出会った頃、そして今に至る魔物との戦闘中、彼女は見違える
「お前、大人しいのに結構強いよな」
「そうですね、ソフィは女の子なのに強くて…尊敬します、私は弱いから」
「ラティア…」
「じゃあ、わたしがラティアとアスベルを守る」
「え?俺がお前とラティアを、じゃなくてお前が俺とラティアを?」
「大変じゃありませんか…?」
一歩前に出て、愛らしく微笑むソフィの言葉に面を喰らい、ラティアはそう言うがその言葉にソフィは首を横に振る、どうやら大変ではないらしい
逆に女の子に守られるというのは年頃の男子には少し頷きがたいらしく、アスベルは腕を組み、頭を捻る、だが今回はソフィも譲らない
「わたし、アスベルとラティアの事守りたい」
「ソフィ…」
「よしわかった、じゃああの小屋まで競争しようぜ」
「勝った方が負ける方を守る、いいな?」
「私もですか?」
「ああ!かけっこなら負けないぜ、よーい、どん!!」
お互いに譲る気はなく、アスベルが提案したかけっこにより決める事に
アスベルの言葉に一斉に走り出すが速度は歴然の差、ソフィが二人を大幅に追い抜き、最初に彼女が小屋へ辿り着いてしまった結果に
「ふぅ……はあ……お前、速いな…でもラティアには勝ったぞ」
「あぅぅ…二人とも速過ぎます…」
「……勝った」
「わたしがラティアとアスベルの事守る」
「うう……悔しい!」
「ア、アスベル様…」
「本当は俺のはずだったのに……俺が守らなくちゃいけないのに」
「でも私はアスベル様に守られてもらうのも嬉しいですよ」
「ラティア…!本当か?」
「はい、だからこれからもソフィと一緒にお願い致しますね」
「くそー!今度勝負するときは絶対負けないぜえええ!!」
ソフィに負けた事と今までラティアを守るのは自分だけだと思っていたのに、ソフィも混じる事にアスベルは歩き出した彼女にそう叫んだのだった
寄り道をしてしまったが今日中には港街に付き、魔物との戦闘や小遣いでバロニアへの連絡船へ乗る事が出来た
「船は初めてなのか?」
「わからない、でもなぜだろう、心がざわざわして不安になる
最初はなんともなかったのに向こうにある街を見たら、なんだか急に……」
「私も初めて王都へ行くので不安ですね…」
「俺は不安よりわくわくだけどな」
「わくわく……」
「こうやって船に乗って、世界中を回ってみるのもいいかもな」
「アスベルとラティアと?」
「ああ、ヒューバートやシェリア……リチャードも連れて。そしたら不安なんて吹っ飛んじゃうくらい、きっと楽しいぜ
あ、もちろんお前の記憶を取り戻す為だからな?」
「アスベル……」
「あ、街が見えてきましたよ」
「そろそろバロニアに着くぞ!ヒューバートやリチャード、びっくりするんだろうな~」
言葉通りに体中からわくわくしていると言うアスベルは再び船内へと戻って行くが、ソフィはやはり不安が拭えていないらしい
そんな彼女を見兼ねて、ラティアはおずおずと声をかけた、こうして思えば彼女と二人きりで話すのは初めてだ
「ソフィ、友情の誓いをした時に友達って何をすればいいかと聞いてましたよね」
「…うん」
「私も時々不安になる事があります、最初の頃は一人で抱え込んでばかりでした
でもその不安も…アスベル様やヒューバート様、シェリア様が気付いて、一緒に悩んで、考えて、解決してくれて楽になったんです」
「一緒に…悩む…」
「はい、だから私もソフィの不安を一緒に悩んで考えても良いですか?」
「ラティア、ありがとう…少しだけ…不安なくなった気がする」
「それは良かったですっ」
不安げな表情が少しだけ和らいで、小さく微笑むソフィにラティアは安堵した様に笑顔を浮かべ、彼女の手を繋ぐ
そうこうしている内に連絡船はバロニアの港に辿り着く、港を東に進み、入口に立っただけでも王都とラントの比を見た
「すげぇなあ……街はでかいし人も多い、ラントとはさすがに違うな」
「行かれますか?」
「ああ!」
「アスベル!ラティア!」
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