Memoria:39 花開く前に朽ちさせはしない
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「ラムダ……!」
「あれが……ラムダなのか?」
「リチャードの体から離れて、今まで取り込んだ原素と融合している」
「じゃあこれで本当に……」
ラムダを倒せば、長かったこの戦いにも、因縁も断ち切る事が本当に出来る、ついにラティア達はここまで辿り着いた、誰一人欠けることなく
気絶したままのリチャードを横たわらせ、立ち上がったアスベルとラティアは現れたラムダ本体を見上げ呟く、あれを倒せば、全てが終わるのだと
《全てが終わる……?我を倒したら、次は何と争う?争う相手が見つからねば、自ら作り出すか?
人間はいつもそうだ、存在していく為に他を犠牲にし続ける。その必要のないものまで争いに巻き込み、悪として滅ぼす
それがいかに無知で驕った考えかわかろうともしない、死を持ってその罪を償うがいい!!》
現在に至るまで人間の醜い部分を垣間見、彼らから言われのない拒絶を受け続けたラムダの言葉は真実でもある、自分達がして来た事がラムダという敵を産んでしまった
星の核を背に今まで集め蓄えて来た原素を使い、赤黒い球体状のラムダは巨大な魔物の姿へと変貌し、ラティア達を罰する為に死を齎す
『ぬぅ!』
「甘いわ!」
「…必ず生き残る!魔神剣!刹那で沈め!」
魔物の姿へ変貌し、生えた翼が地面を突き刺した事で目の前にいるラティア達目掛けて衝撃波が駆け抜ける
攻撃を回避し、離散したアスベルもラムダに習う様に剣から走る剣閃をその巨体に放ち、懐に飛び込む
「参ります…!一点集中!天翔舞!鳳凰震脚!
…壮麗の厳霊、鋭敏なる結晶となりて、仇なす敵を討ち散らせ!トリニティスパーク!」
「兄さん、ラティア、危ない!」
『小賢しい!』
「ラティア!」
そう易々と攻撃を続けさせてくれる訳もなく、ラムダの行動に気付いたヒューバートと同時に再び翼から放たれた衝撃波が詠唱を終えたばかりのラティアを弾こうと波打つ
高い瞬発力でラムダの攻撃が起こる寸前にラティアの腹部に腕を回し、離脱したアスベルの横を光が文字通り、光速でラムダの懐へと飛び込んだと思うと彼女は続けざまに攻撃を振るう
「仁麗閃!断ち切る!錬気、轟縮!」
『死ねぇぇぃ!』
「う…!癒しの光、今ここに集え!ヒール!」
『リープウィル!』
ソフィの攻撃を断つかの様にラムダの周りに赤黒い原素が立ち上るとそれはラムダの体表面を覆い、鎧となりソフィを撥ね除ける
赤黒い原素は火の要素を持っているのか、体に出来た火傷と体力を治す為に施した治癒術の力を奪おうと螺旋状に舞うレーザーがソフィを貫いた
「ラムダの傷が治っちゃったよ!」
「っ…」
今まで戦ったどの相手よりも強い生きたい、と願う心、そして強大な力に圧倒されながらラティアはある星錬術を思い立つ
けれどその星錬術を誰に施すべきか迷い、詠唱出来ずにいる、ラムダの怒濤の攻撃を見るからに使えるのは一回切りだろう、だからこそ選別出来ずに迷っていた
「ラティア、それはアスベルに使ってやれ」
「アタラキシア!うん、わたし達は大丈夫だよ」
「教官、ソフィ…ありがとうございます」
いつの間にか迷いが表面に出ていた様で、否自分はすぐに顔に出ると言われて来たから丸分かりだったのだろう、それは二人だけでなくきっと周りにも
自分達は大丈夫、その言葉を信じ、ラティアは今も前線で剣を振るい続けるアスベルを視界に入れ、詠唱を謳う
「託すは曙光、闇よりの誘い手から守る盟約とならん…リヴァイヴ!」
「ラティアの思い、決して無駄にはしない!」
これで一度ならアスベルの身を守ってくれる、だからこそ何の気掛かりもせずに剣を振るって欲しいとラティアはその背中を見守った
「気合で、GO!」
「全く見せつけちゃってくれて…加護を受けし衣よ名を示せ!ホーリィヴェイル!」
「まあそう言ってやるな、回れ!圧殺!喰らえ!」
こんな戦いの中でも変わらないアスベルとラティアのお互いを思いやる姿に張りつめていた緊張が幾分か弛み、シェリア達の動きにも柔らかさが戻った様だ
呆れた様に、且つ茶化す様に話す中から逃げる様に双刀円月輪を手にラムダへと刃を振るいに向かう
「翔帝刃!飛ぶは燕の羽!…!」
『捻りつぶしてくれる…!』
「ソフィ、ラティア!」
蹴技による舞刀技を打ち込み、着地しようとした隙だらけの瞬間、同じ様にラムダの懐にいたソフィと共にラティアはラムダの翼に捕縛され、骨をも潰さんとする握力で返り討ちとされてしまったのだった
「このままじゃ…」
「まだ、私は…っ」
「二人から離れろ!スカーレット!掃射!泣いても許さん!オールザウェイ!」
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