Memoria:39 花開く前に朽ちさせはしない
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ここまで至るのに時間をかけ過ぎたせいでラムダからリチャードを切り離せない、という事はお互いを傷付け合ったというのに報われないと告げられたに等しく
言葉を無くし、佇んでいたラティア達へ地に伏したままであったリチャードがこの状況下で微笑み、久遠の友への信頼を打ち明け始める
「アスベル……君なら僕を止めてくれると思ったよ……
僕は……裏切られるくらいなら、誰とも関わりたくない……」
それは幼い頃から皇族という立場を利用され、裏切られ、果ては命を狙われた経験から生み出された自分を守る為の殻から成る言葉
「『いや!いっその事、誰もいなくなってしまえばいい!』」
弓なりにしなった身体から溢れ出す原素、そしてその口から吐き出された怨嗟はリチャードと同じ経験を負ったラムダからのもの
今、リチャードの体、心の内では彼とラムダの自我がぶつかり合いながら、ラティア達の前に現れようと主導権を争っているに違いない
「みんな……消えてなくなればいい……そう思う一方で……誰かに救って欲しい……わかって欲しいと……思っていた
君と争いながらも……君に……助けて欲しいと願うなんて……」
「お前は俺の友達だ……!どんなに争っても俺はお前を見捨てない!見捨てられる……もんか……!」
「アスベル、君はこんな僕を……まだ友と呼ぶのか?」
心の奥で彼が救いを求めていた事は世界の孤島で戦った時に知っていた、そしてアスベルはずっと偏に友を助ける、という意思を崩さずにここまで歩み、迷いのない剣を示した
ただ静かに、けれど先程の戦いで閃いた様に迷いのない瞳でアスベルはリチャードの言葉を肯定する、そしてそれは見守っていたラティアも同じこと
「リチャードさん、アスベルだけじゃないです……私も、ううん、ここにいる皆……あなたが大切なんです……!
あの時から……友情の誓いをしたあの日からリチャードさんはずっと、私の大切な友達だから……だから、絶対に助けてみせます」
こんな事でリチャードを諦められる訳がない、とラティアは強い意志が見え隠れする瞳で友に訴えかける、いつだってどんな壁が立ち塞がろうと乗り越えられた
なら今度だってこの問題も解決出来る筈だと信じる、リチャードを絶対に失いはしない、前夜にソフィに言った様に自分達はまだこれからなのだから
「ありがとう、ラティア、アスベル……だが僕は……気づくのが少し遅かったようだ、遅いんだ……何もかも……遅かったんだよ……
僕はもう……ラムダの気持ちと……自分の気持ち……どっちが自分の気持ちか……わからなくなって来ているんだ……
このままでは……君たちの命を……奪うことになってしまう、だから……今のうちに……止めを刺すんだ、早く……」
ラティア達の命を自分の手で奪うくらいなら、後戻り出来ない道へ向かってしまうならとリチャードは自身の命を諦めようとしていた
今も見えない場所でラムダと戦い、苦しむ彼のその言葉にアスベルは瞳を見開き、叱咤する様に声を張り上げる
「リチャード!! あきらめるな!」
《そうはさせない……》
突如として響いた第三者の声に成り行きを見守っていたシェリア達、辺りを見渡す、その声の主は直ぐさまに予測が成り立つ
「この声……もしやラムダか?」
「アスベル、僕がラムダの意識を抑える!早く止めを……アスベル……早く……!ぐああああっ!」
ラムダの意識を抑えようとするリチャードだが抵抗虚しく彼の体は自身の体から放出する赤黒い原素に包まれ、ラティア達の目の前から攫われる
「リチャード!?」
「ぐああああっ!ラムダ、一緒にいこう……
もうこんな過ちを繰り返すのはおしまいに……するんだ……!」
《我とともに……消えるというのか……?生きる権利を自ら放棄するというのか……?》
最後に残っていたリチャードの意識は完全にラムダに塗りつぶされ、再び主導権はラムダに握られてしまった
ラティア達の為に自分諸共消滅を望むリチャードと星の核を取り込み、生きる事を望むラムダ、今まで共存していた二人はここで相反した
《ありえん……我々を苦しめた存在のために消えるなどあり得ん!
消えるのならば……一人で消えよ》
赤黒い原素は球体状となり、リチャードを包み込む、その光景にラティアやアスベル達に覚えはあった
孤島にあった繭の最下層、ラムダの力を取り込み、ラムダの怒りを買ってしまったエメロードの末路はあの球体によって導かれたものだったのだから
――まさか彼女と同じ時の様にするつもりなのかか
「あれはエメロードさんの時のもの……?!っ…いけない!」
《生きる意思のない者に用は……ない!》
「ぐああああああっ!」
「リチャード!」
目の前でリチャードの命が危ぶまれている、その状況で弾丸の様に飛び出したのは彼が全幅の信頼を置いたアスベル
自身も巻き込まれる恐れも省みずにアスベルはリチャードを救おうとその体に飛びついた
「アスベル、危ない!」
「アスベル!リチャードさん!!」
スタートが遅れたもののラティアもアスベルに任してばかりはおけない、と彼に続き、同じ様にリチャードの体に飛びつき、救出を試みる
「っく……!」
「っ…ラティア……!」
「絶対、に失いは、しない……!」
二人の行動、想いが届いたのか一瞬の間にリチャードの体から赤黒い球体が離脱し、力が薄れて地上に落下した二人の腕には気絶はしているものの確かにリチャードがあった
赤黒い球体はここに来るまでに見た過去の断片で何度も見たもの、リチャードがこちらに戻った今、それは他ならぬ…
言葉を無くし、佇んでいたラティア達へ地に伏したままであったリチャードがこの状況下で微笑み、久遠の友への信頼を打ち明け始める
「アスベル……君なら僕を止めてくれると思ったよ……
僕は……裏切られるくらいなら、誰とも関わりたくない……」
それは幼い頃から皇族という立場を利用され、裏切られ、果ては命を狙われた経験から生み出された自分を守る為の殻から成る言葉
「『いや!いっその事、誰もいなくなってしまえばいい!』」
弓なりにしなった身体から溢れ出す原素、そしてその口から吐き出された怨嗟はリチャードと同じ経験を負ったラムダからのもの
今、リチャードの体、心の内では彼とラムダの自我がぶつかり合いながら、ラティア達の前に現れようと主導権を争っているに違いない
「みんな……消えてなくなればいい……そう思う一方で……誰かに救って欲しい……わかって欲しいと……思っていた
君と争いながらも……君に……助けて欲しいと願うなんて……」
「お前は俺の友達だ……!どんなに争っても俺はお前を見捨てない!見捨てられる……もんか……!」
「アスベル、君はこんな僕を……まだ友と呼ぶのか?」
心の奥で彼が救いを求めていた事は世界の孤島で戦った時に知っていた、そしてアスベルはずっと偏に友を助ける、という意思を崩さずにここまで歩み、迷いのない剣を示した
ただ静かに、けれど先程の戦いで閃いた様に迷いのない瞳でアスベルはリチャードの言葉を肯定する、そしてそれは見守っていたラティアも同じこと
「リチャードさん、アスベルだけじゃないです……私も、ううん、ここにいる皆……あなたが大切なんです……!
あの時から……友情の誓いをしたあの日からリチャードさんはずっと、私の大切な友達だから……だから、絶対に助けてみせます」
こんな事でリチャードを諦められる訳がない、とラティアは強い意志が見え隠れする瞳で友に訴えかける、いつだってどんな壁が立ち塞がろうと乗り越えられた
なら今度だってこの問題も解決出来る筈だと信じる、リチャードを絶対に失いはしない、前夜にソフィに言った様に自分達はまだこれからなのだから
「ありがとう、ラティア、アスベル……だが僕は……気づくのが少し遅かったようだ、遅いんだ……何もかも……遅かったんだよ……
僕はもう……ラムダの気持ちと……自分の気持ち……どっちが自分の気持ちか……わからなくなって来ているんだ……
このままでは……君たちの命を……奪うことになってしまう、だから……今のうちに……止めを刺すんだ、早く……」
ラティア達の命を自分の手で奪うくらいなら、後戻り出来ない道へ向かってしまうならとリチャードは自身の命を諦めようとしていた
今も見えない場所でラムダと戦い、苦しむ彼のその言葉にアスベルは瞳を見開き、叱咤する様に声を張り上げる
「リチャード!! あきらめるな!」
《そうはさせない……》
突如として響いた第三者の声に成り行きを見守っていたシェリア達、辺りを見渡す、その声の主は直ぐさまに予測が成り立つ
「この声……もしやラムダか?」
「アスベル、僕がラムダの意識を抑える!早く止めを……アスベル……早く……!ぐああああっ!」
ラムダの意識を抑えようとするリチャードだが抵抗虚しく彼の体は自身の体から放出する赤黒い原素に包まれ、ラティア達の目の前から攫われる
「リチャード!?」
「ぐああああっ!ラムダ、一緒にいこう……
もうこんな過ちを繰り返すのはおしまいに……するんだ……!」
《我とともに……消えるというのか……?生きる権利を自ら放棄するというのか……?》
最後に残っていたリチャードの意識は完全にラムダに塗りつぶされ、再び主導権はラムダに握られてしまった
ラティア達の為に自分諸共消滅を望むリチャードと星の核を取り込み、生きる事を望むラムダ、今まで共存していた二人はここで相反した
《ありえん……我々を苦しめた存在のために消えるなどあり得ん!
消えるのならば……一人で消えよ》
赤黒い原素は球体状となり、リチャードを包み込む、その光景にラティアやアスベル達に覚えはあった
孤島にあった繭の最下層、ラムダの力を取り込み、ラムダの怒りを買ってしまったエメロードの末路はあの球体によって導かれたものだったのだから
――まさか彼女と同じ時の様にするつもりなのかか
「あれはエメロードさんの時のもの……?!っ…いけない!」
《生きる意思のない者に用は……ない!》
「ぐああああああっ!」
「リチャード!」
目の前でリチャードの命が危ぶまれている、その状況で弾丸の様に飛び出したのは彼が全幅の信頼を置いたアスベル
自身も巻き込まれる恐れも省みずにアスベルはリチャードを救おうとその体に飛びついた
「アスベル、危ない!」
「アスベル!リチャードさん!!」
スタートが遅れたもののラティアもアスベルに任してばかりはおけない、と彼に続き、同じ様にリチャードの体に飛びつき、救出を試みる
「っく……!」
「っ…ラティア……!」
「絶対、に失いは、しない……!」
二人の行動、想いが届いたのか一瞬の間にリチャードの体から赤黒い球体が離脱し、力が薄れて地上に落下した二人の腕には気絶はしているものの確かにリチャードがあった
赤黒い球体はここに来るまでに見た過去の断片で何度も見たもの、リチャードがこちらに戻った今、それは他ならぬ…