Memoria:35 花と寄り添うを許されたひと
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人気が屋敷の中に集中してる所為か静けさが漂う庭へと自分を連れ出してきたシェリアにソフィは首を傾げた
「……話ってなに?」
「え?あ、うん。良かったなあ、って……」
「良かった……?」
「うん、ソフィがいなくならないで良かったって。ラティアも言っていたわ」
心から安堵した様に言葉を紡ぐシェリアのその言葉にソフィはバツが悪そうに顔を背ける
あるいは自分がいなくなる事こそがラムダを消滅させるという使命の完遂だというのに、それが出来なかった事を喜ばれて複雑なのかもしれない
「あの時、ソフィがいなくなってたらこうやって話す事もできなくなっていたんだから。そんなの……考えただけで悲しくなるわ」
眉を潜めるシェリアの言葉はシャトルの中と合わせれば、これで2回目だ
悲しいという意味をラティアは確か自分の命は死ぬ為にあると思っている事が悲しい、と言っていた、そこから連想された疑問をシェリアへ歩み寄り、ソフィは問う事にした
自分では彼女達の思いは難解であり複雑過ぎて、聞かなければ理解が出来なかったから
「ラティアも言ってた……いなくなる事は悲しい事なの?」
「そうよ。だってそうなってしまったら、もう会えないじゃない。話したり、笑ったり……そういう事がもう二度と一緒にできなくなるんだもの
例えば、そうね……私たちがいなくなってしまったら、ソフィはどう思う?」
自分がいなくなる事は使命だから決められた事
けれどラティア達が何かの拍子で自分の傍からいなくなる、一緒にいるのが当たり前の様な存在がある日いなくなったら――
「……そういう事を考えるとなんだかもやもやしてくる、胸のあたりが重くなるような……苦しくなるような感じ」
「それが悲しいって事よ、ちゃんとわかってるじゃない」
「……みんなが消えるのは悲しい」
「ソフィが自分を犠牲にするって聞いた時、私たちもそういう気持ちになったのよ」
「ラティアとアスベルも……?」
「もちろん!ラティア、ずっとあなたとアスベルが言い合っていた事を気に病んでたわ、どうにかならないかって
というか……アスベルが一番悲しかったんじゃないかな、だからあんなに怒ったのよ」
「悲しくて……だから怒る?」
「子どもの頃……あなたやラティアがいなくなった後、やっぱり今みたいになって……何を言っても怒らせてしまうだけだった……
そして私も……ただうろたえて泣いて、そしてアスベルを恨んだ……今にして思えば、アスベルは悲しくて悔しくて怒るしかなかったんだと思うの
男の人は不器用だからね、ああいう形でしか悲しみを表現できないのよ」
あっけらかんと過ぎ去った過去を思い出し、シャトルでのアスベルの様子をそう結論付けるシェリアの言葉はやはりソフィにとっては複雑なものとして成り立っていた
悲しさが何故怒りに転換されるのか、ソフィはよく分からないと素直に思った事を口にする、その言葉を拾ったシェリアは笑みを浮かべた、彼とソフィは良く似ている
「まあ不器用っていったらあなたもなんだけどね、ソフィ」
「わたしも……不器用……?」
「ラティアはあなた達のいい仲介役ってところかしら」
思い返せば、ラティアはいつも小さな頃からアスベルと自分が些細な言い合いをしている時に間に入って、仲違いしない様にと気を遣ってくれたな、と過去に思い馳せる
一方執務室では話し合いは進まず、庭にいるとは知らないラティア達が椅子に座り、待ちぼうけを喰らっていた
「三人ともまだ話してるのかな」
「ちょっと様子を見て来る」
「あ、私も付いて行っていいでしょうか…?」
「ああ、一緒に行こう」
二人を捜しにいこうと席を立った自分に続く様に席を立ったラティアを連れ、アスベルはヒューバート達を執務室に残し、部屋を出る
シェリアがソフィと何を話しているかは見当はつかないが、自分の想いは決して揺らがない、ソフィに何を言われようとも拒否をされようとも
―なんと言われようと絶対に俺は譲らない、ラムダを倒す事とソフィの命が比べられない事をどうしてわかってくれないんだ……
「アスベル……?」
「おい、どうした。二人は見つかったのか?」
「っとシェリアとソフィを見つけなくちゃ」
「しっかりしてくれよ」
「今度こそ、行ってきます」
部屋の外、扉に気配が残っているのに気付き、現れたマリクに指摘され、アスベルは我に返り、屋敷のメイド達に二人の所在を訪ねる事に
メイド達に二人の所在を訪ねているアスベルが先程何を考えているか、何となくラティアは分かった、彼は何があろうともソフィの命を代償に世界を救う事を許しはしないだろう
「ソフィ、あなたの事を…あなたの命をこんなにも大切に思ってる人がいることを忘れないで……」
「ラティア?二人がいる所が分かったぞ」
「あ、はいっ今行きます!」
先程のアスベル同様に自分の思考に飲まれる寸前に我に返ったラティアは彼へ駆け寄る、二人はどこにと問えば、庭にいるという事だった
視点を戻し、庭へと戻るとそこには確かに花壇前で今も尚、彼女達は会話を続けている所だった
「……話ってなに?」
「え?あ、うん。良かったなあ、って……」
「良かった……?」
「うん、ソフィがいなくならないで良かったって。ラティアも言っていたわ」
心から安堵した様に言葉を紡ぐシェリアのその言葉にソフィはバツが悪そうに顔を背ける
あるいは自分がいなくなる事こそがラムダを消滅させるという使命の完遂だというのに、それが出来なかった事を喜ばれて複雑なのかもしれない
「あの時、ソフィがいなくなってたらこうやって話す事もできなくなっていたんだから。そんなの……考えただけで悲しくなるわ」
眉を潜めるシェリアの言葉はシャトルの中と合わせれば、これで2回目だ
悲しいという意味をラティアは確か自分の命は死ぬ為にあると思っている事が悲しい、と言っていた、そこから連想された疑問をシェリアへ歩み寄り、ソフィは問う事にした
自分では彼女達の思いは難解であり複雑過ぎて、聞かなければ理解が出来なかったから
「ラティアも言ってた……いなくなる事は悲しい事なの?」
「そうよ。だってそうなってしまったら、もう会えないじゃない。話したり、笑ったり……そういう事がもう二度と一緒にできなくなるんだもの
例えば、そうね……私たちがいなくなってしまったら、ソフィはどう思う?」
自分がいなくなる事は使命だから決められた事
けれどラティア達が何かの拍子で自分の傍からいなくなる、一緒にいるのが当たり前の様な存在がある日いなくなったら――
「……そういう事を考えるとなんだかもやもやしてくる、胸のあたりが重くなるような……苦しくなるような感じ」
「それが悲しいって事よ、ちゃんとわかってるじゃない」
「……みんなが消えるのは悲しい」
「ソフィが自分を犠牲にするって聞いた時、私たちもそういう気持ちになったのよ」
「ラティアとアスベルも……?」
「もちろん!ラティア、ずっとあなたとアスベルが言い合っていた事を気に病んでたわ、どうにかならないかって
というか……アスベルが一番悲しかったんじゃないかな、だからあんなに怒ったのよ」
「悲しくて……だから怒る?」
「子どもの頃……あなたやラティアがいなくなった後、やっぱり今みたいになって……何を言っても怒らせてしまうだけだった……
そして私も……ただうろたえて泣いて、そしてアスベルを恨んだ……今にして思えば、アスベルは悲しくて悔しくて怒るしかなかったんだと思うの
男の人は不器用だからね、ああいう形でしか悲しみを表現できないのよ」
あっけらかんと過ぎ去った過去を思い出し、シャトルでのアスベルの様子をそう結論付けるシェリアの言葉はやはりソフィにとっては複雑なものとして成り立っていた
悲しさが何故怒りに転換されるのか、ソフィはよく分からないと素直に思った事を口にする、その言葉を拾ったシェリアは笑みを浮かべた、彼とソフィは良く似ている
「まあ不器用っていったらあなたもなんだけどね、ソフィ」
「わたしも……不器用……?」
「ラティアはあなた達のいい仲介役ってところかしら」
思い返せば、ラティアはいつも小さな頃からアスベルと自分が些細な言い合いをしている時に間に入って、仲違いしない様にと気を遣ってくれたな、と過去に思い馳せる
一方執務室では話し合いは進まず、庭にいるとは知らないラティア達が椅子に座り、待ちぼうけを喰らっていた
「三人ともまだ話してるのかな」
「ちょっと様子を見て来る」
「あ、私も付いて行っていいでしょうか…?」
「ああ、一緒に行こう」
二人を捜しにいこうと席を立った自分に続く様に席を立ったラティアを連れ、アスベルはヒューバート達を執務室に残し、部屋を出る
シェリアがソフィと何を話しているかは見当はつかないが、自分の想いは決して揺らがない、ソフィに何を言われようとも拒否をされようとも
―なんと言われようと絶対に俺は譲らない、ラムダを倒す事とソフィの命が比べられない事をどうしてわかってくれないんだ……
「アスベル……?」
「おい、どうした。二人は見つかったのか?」
「っとシェリアとソフィを見つけなくちゃ」
「しっかりしてくれよ」
「今度こそ、行ってきます」
部屋の外、扉に気配が残っているのに気付き、現れたマリクに指摘され、アスベルは我に返り、屋敷のメイド達に二人の所在を訪ねる事に
メイド達に二人の所在を訪ねているアスベルが先程何を考えているか、何となくラティアは分かった、彼は何があろうともソフィの命を代償に世界を救う事を許しはしないだろう
「ソフィ、あなたの事を…あなたの命をこんなにも大切に思ってる人がいることを忘れないで……」
「ラティア?二人がいる所が分かったぞ」
「あ、はいっ今行きます!」
先程のアスベル同様に自分の思考に飲まれる寸前に我に返ったラティアは彼へ駆け寄る、二人はどこにと問えば、庭にいるという事だった
視点を戻し、庭へと戻るとそこには確かに花壇前で今も尚、彼女達は会話を続けている所だった