Memoria:32 標なき深い森の暗中へ
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「手ごわい相手だったがなんとか勝ったか……」
「エメロードさん、お怪我は為さっていませんか?」
「ええ、こちらに被害はありません」
「また襲われたら困るわ、早く目的の物を探さないと」
「強化のためのパーツとはどのような物なんですか?」
「デリス鋼というラムダに対して耐性のある金属でできています
プロトス1の能力の源になっている原素に反応し吸収する特性を持っています」
会話の裏でパスカルはデリス剛に見当があるのか部屋の隅にあるものへ歩み寄る、それは戦闘前に彼女が眼を付けた団塊だった
「確かにここで作成されていた筈ですが……見つかりませんね
……こうなると再度作り直す必要がありますね」
「作り直す……今からですか?」
エメロードも研究施設に度々足を運んでいた訳ではないのか、デリス剛がどんなものか分からないらしく、作り直す、という彼女の選択はアスベル達には時間のロスでもある
どうにかならないものかと思慮する彼らの裏でパスカルは部屋の中央に設置されていた装置を弄くり、装置の角度を設定し初めていた
「侵入角度はこうで……そん時の力はこんくらいで……んで硬度はこう、と……」
装置が稼働し始める、部屋中に響き渡る稼働音に再びアスベル達は警戒し、各々武器に手を置く
「また敵襲ですか!?」
「おおおおお!!」
興奮を露にするパスカルの目の前へ装置のアームが先程の団塊を掴み、彼女の目の前の作業台へ落とすと数個のハンマーで形を整えていく
現状に置いていかれ、彼女が何をしているのか分からず仕舞いで混乱するアスベル達をそのままに装置は最終段階として数線のレーザーが団塊目掛けて放たれた
「いけるかああああああ!」
「……パスカルの仕業か」
「うるさいですよ!何をやっているんですか!」
一足遅かったヒューバートの怒声に応える様に全ての加工作業が済み、稼働を止めた装置に付属された作業台の上には一つのパーツが出来上がっていた
「できたできた、じゃーん!繭を切り裂く秘密兵器、その名もデリスビット!」
「これは……!」
出来映えに満足そうに笑むパスカルが示すデリスビットへ歩み寄ってきたエメロードは驚いた様に口元を手で隠した
自分でさえもデリス剛という物質がどんな姿形をしているか分からないパスカルがそれを見つけ、尚かつシャトルに付属出来る形にまで加工したのが衝撃的だったのだろう
「さっきソフィに反応して光ってる石があるのを見て、あれって思ったんだけど、エメロードの説明でやっぱりそうかって思って作っちゃいました」
「素晴らしい……!さすがはアンマルチアの子孫です」
「そんで今ならなんと!おまけにこんなものもつけちゃうよ!」
ビットへ加工する際に余ったもので出来たらしい、パスカルの手には二つの指輪が収まっている
彼女はその指輪をマリクへ嵌めてくれる様に言うと補足する様に自分が嵌めようとしている指輪のデザインと同じだと言う、そこから連想するのは…
「おそろいってまるでペアリングみたいですね」
「えっ!?ふたりってそういう関係だったの!?知らなかった……」
「シ、シェリア、落ち着いて……」
「オレは身に覚えがないのだが」
「これを身に着けていれば、あたしたちもみんなと同じ力を使えるようになるかもよ」
年齢相応に他者の恋の事情に興味を示すシェリアを自分の言葉で焚き付けてしまったと考えたラティアが押さえ付けている間に二人は指輪を嵌める
二人が指輪を嵌めるとソフィやラティア達だけしか使えないとされていた光の力が溢れ出し、二人を包む
「お、なんだろう。全身が温かくなってきた感じ」
「オレもだ、体の奥底から力がみなぎってくるような……」
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