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「プロトス1……ラムダ根絶に失敗したのですね」
「……わたしがやらないと……いけなかった事って……」
エメロードの冷声に記憶が呼び起こされ始めたのか、それともその記憶と自分の想いがぶつかり合っているのかソフィは頭を抑え、しきりにそれを横に振り始める
「う……うう……わからない……わからない……」
「ソフィ!?」
「落ち着いて、ソフィ!無理して思い出そうとしてはだめっ」
「再構成に必要な粒子体の補填はうまく行った筈なのに……生命維持機能は問題なく回復したようです。ですが情報統合に若干の問題が見られます
最終調整の為にもう一度先ほどの研究室へ行っても構いませんか?」
自身で混乱を鎮めたソフィを見て判断したエメロードに言われ、ラティア達は再び地下2階の北の部屋へ踵を返す事を決めた
記録映像が残され、それを映し出す機械に歩み寄ったエメロードはソフィに多重式が回転する機械の中心に立たせると装置を稼働させ始める
「さあ、これをご覧なさい」
ソフィを囲う様にラティア達が見た事のない、フォドラの言語の文字列が現れ、それから発せられる情報にソフィは勢い良く目を開く
「思い出した……わたしの……使命。ラムダ……!消さないと!うあああ!」
再びソフィは頭を抑え、苦しみ始めると先程まで正常に稼働していた装置が漏電を始め、稼働が停止してしまった、解放されたソフィはエメロードへ歩み寄るもののその足下へ倒れてしまう
「ソフィ、大丈夫か!?」
「どうやらうまくいったようですね」
「うまくいった、って……ソフィがあんなに苦しんだのにそんな事を言えるんですかっ?!」
「……どういう意味ですか」
「プロトス1は……ラムダを消し去るために作られた戦闘兵器です
ラムダの情報に関して混乱が見られたため、再度情報を与え直したのです」
倒れたソフィへ駆け寄ったアスベルとラティアの視線に悪びれもせず、これが当然だという様に自分が彼女へ行った行為を説明したエメロードの前にソフィは虚ろな表情で立ち上がる
「今度こそ……ラムダを消し去る、今度こそ……!」
『……ラムダ……遊んでいたのか……』
漏電し稼働を停止した筈の装置が再び動き出し、ある情報を幻として映し出し始めた
その映像には初老の男性が積み木で遊んでいたサイに似た雰囲気の小さな子供の頭を優しく撫でている様子が見られる
『……嬉しい時は……こうするんだ……』
男性は諭す様に優しげな声色でそう告げ、満面の笑顔を浮かべると子供はそれを真似るかの様に口の端を吊り上げ、笑う様子を作り上げた
『ははは……』
大らかに男性が笑ったのがそれで最後だったのか、次の映像にはその男性が今度は相対的に思い詰めた風に誰かと話している様子を映し出す
『器が魂を形成する事もあるのだよ……見たまえ……日に日に人間らしく成長しているではないか
私がなんのためにラムダを人間として育てる事にこだわったと思うのかね?私は……!』
「何、今の……?」
「ラムダ……って言ってたような気がするけど……」
「あれはどうみても人間だった……エメロードさん、ラムダは人間なのですか?」
「いいえ、ラムダは人間ではありません。他の生命に巣食う悪魔なのです」
「(本当に……それだけ?この人が言ってる事には何か違う思惑がある様、な……)」
先程の映像を見ながら、ラティアは横目で映像をまるで仇の様に憎悪の感情を瞳に浮かばせていたエメロードを見ていた為にその様な見解がはじき出された
「それってつまり……寄生しているって事?」
「もしやリチャード国王はラムダに……」
「ではラムダを倒すにはリチャード陛下と戦わねばならないという事か?」
「そんな……」
「アスベル……」
リチャードと再び戦う事になる未来もあるという予想にアスベルは顔を顰め、彼が抱く想いに共感した様にラティアの眉を顰めてしまった
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(邂逅する記憶はこの想いさえも黒く塗りつぶそうと、)