Memoria:26 天井に描いた空を世界と信じた
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歩く事もままならないソフィをラティアが支えながら、研究塔内で中央に位置する楕円形の足場に乗り込むとその足場はラティア達を地下へと誘う
厳重に閉ざされた扉の奥は確かに誰一人も手を付けていない様子、鍵を持っていた為にその封印が解けた先の室内には地下遺跡で見た機構と瓜二つの機構が佇んでいた
「これがアンマルチア族の残した記録があるもうひとつの蔵か?」
「里の方の蔵とは型が違うのですね」
「地下の遺跡にあった装置とほぼ同じ型みたいだね
よかった。これなら一度見てるし、なんとかなるよ」
手慣れた手付きでパスカルが装置を稼働させると記録を映し出すパネルと共に中央で幻が映し出される、その事にこの装置が初見な大統領は稼働した事を感心
その隣の研究者は自分達が太刀打ちできなかった機構をパスカルが易々と起動させた事を未練がましく呟いていた
「え~とフォドラ関連の資料はと」
研究者の未練がましい言葉に耳を貸さずにパスカルは操作板を操作し、中央に世界地図の幻が映し出される
操作板に連動して文字列を並べるパネルを確認すると一人でパスカルが納得し始めた
「ははあ~なるほどね~」
「何か問題があるのか?」
「これ、相当強引なやり方だよ。本当に大丈夫かってくらいの、まずフォドラへ行くには間にある空の海を渡るための専用の乗り物が必要みたい
記録にはシャトルってあるね、でもそのままだと空は飛べても空の海は越えられないんだってさ」
「空の海を……越える?」
空に海があるという口ぶりに首を傾げているアスベル達に説明する為に目の前の世界地図の幻の上空を覆う様に青色の膜が付与された
「その空の海……とは何なんですか?パスカル」
「あたしたちの世界を覆ってる大きな膜みたいな物だって事」
「空に海があるなんて信じられない……」
「その海を越える方法は何か考案されていたのか?」
「アンマルチア族のご先祖様はシャトルが通れる道を無理矢理作ろうとしたみたいだね、シャトルが発進するとの同時に地上から海に向かって熱線を打ち出すんだってさ
熱線が海に当たって、一瞬だけ海を切り裂いたところにシャトルを通すつもりだったみたい」
空に存在する海、とはこの状況でなければ夢があって良いと思えただろうが今はそう思える訳もなく、ただ空に海がある事に驚くだけで留まる
更にパスカルが操作板を操作すると世界地図から真っ直ぐに膜に向かい、ぶつかるのみで海が切り裂けた事にならない熱線を黄色の矢印で例えられたものが現れる
どうやらただ真上に上がるだけでは海を切り裂けないらしく、計算したパスカルは斜めに上がる事を思いつき、斜めに方向を変えた黄色の矢印は海を突き破る描写へと変わった
「うんうん、こうやって遠心力を利用すれば、推進力を上乗せできる筈
ちょっと直せばなんとかなるかも、絶対大丈夫とまでは言えないけど」
「試してみよう、たとえそれがどれほど低い可能性であっても」
「はい、他に頼るものがない今はそれに賭けるべきかと」
「そうとなれば、まずはシャトルが動くかどうか確認しないとね。次に向かうのはそこかな~」
「シャトルはどこにあるんだ?」
「アスベルたちの故郷のすぐ近くだよ」
「ラントの近く…ですか?」
シャトルはどうやらフェンデル軍を奇襲する際に使用した海辺の洞窟に入り口があり、その中へと隠されていると言う
オル・レイユ港からラントへ渡る事が一番の近い道と話を纏めるとアスベルは苦しげに胸を抑え、肩で呼吸するソフィと視線を合わせる為に片膝をつく
「フォドラへ行けば治るんだ、ソフィ」
「うん……ありがとう……アスベル……」
「後少し…後少しで苦しい思いから助けてあげられるからね、ソフィ…」
「わたし、まだ平気だよ……?ラティア……ラティアの方が声、苦しそうだよ…」
「これくらい…ソフィに比べたら何ともないわ」
「ソフィ……」
言葉を紡ぐのもやっとの筈だと言うのに気丈に振る舞い続け、自分を心配するソフィに再び涙腺が刺激されるもラティアは今度は泣かずに済んだ、涙を流すのは彼女が治ってからでも出来るのだから
英知の蔵を退室し研究塔から出てきた大統領へとストラタ兵の一人が慌てた様子で駆け寄って来る、その話の内容は孤島の調査に向かっていた船団が敵襲を受けている、というものだった
「敵だと?今フェンデルが動く筈はない。まさかウィンドルか?」
「いえ、そうではありません。孤島から出現した魔物の集団との事です」
「魔物の集団だって?」
「今、船団はどうなっている?」
「被害が大きくなったため、一時的に港に帰港したそうです」
「よし、行ってみよう。元々直接関係者に会って話を聞くつもりだったのだしな」
「俺たちもオル・レイユ港へ急ごう」
緊急事態を聞かされ、大統領と共に亀車でオル・レイユ港へ戻ると船着き場には敵襲を受けたと見られる傷が刻まれた一隻の船が戻っていた
傷付いた船の前には軽傷を負った3人の兵士の姿、頭を下げた彼らに早速大統領は孤島での調査結果を話す様に促す
厳重に閉ざされた扉の奥は確かに誰一人も手を付けていない様子、鍵を持っていた為にその封印が解けた先の室内には地下遺跡で見た機構と瓜二つの機構が佇んでいた
「これがアンマルチア族の残した記録があるもうひとつの蔵か?」
「里の方の蔵とは型が違うのですね」
「地下の遺跡にあった装置とほぼ同じ型みたいだね
よかった。これなら一度見てるし、なんとかなるよ」
手慣れた手付きでパスカルが装置を稼働させると記録を映し出すパネルと共に中央で幻が映し出される、その事にこの装置が初見な大統領は稼働した事を感心
その隣の研究者は自分達が太刀打ちできなかった機構をパスカルが易々と起動させた事を未練がましく呟いていた
「え~とフォドラ関連の資料はと」
研究者の未練がましい言葉に耳を貸さずにパスカルは操作板を操作し、中央に世界地図の幻が映し出される
操作板に連動して文字列を並べるパネルを確認すると一人でパスカルが納得し始めた
「ははあ~なるほどね~」
「何か問題があるのか?」
「これ、相当強引なやり方だよ。本当に大丈夫かってくらいの、まずフォドラへ行くには間にある空の海を渡るための専用の乗り物が必要みたい
記録にはシャトルってあるね、でもそのままだと空は飛べても空の海は越えられないんだってさ」
「空の海を……越える?」
空に海があるという口ぶりに首を傾げているアスベル達に説明する為に目の前の世界地図の幻の上空を覆う様に青色の膜が付与された
「その空の海……とは何なんですか?パスカル」
「あたしたちの世界を覆ってる大きな膜みたいな物だって事」
「空に海があるなんて信じられない……」
「その海を越える方法は何か考案されていたのか?」
「アンマルチア族のご先祖様はシャトルが通れる道を無理矢理作ろうとしたみたいだね、シャトルが発進するとの同時に地上から海に向かって熱線を打ち出すんだってさ
熱線が海に当たって、一瞬だけ海を切り裂いたところにシャトルを通すつもりだったみたい」
空に存在する海、とはこの状況でなければ夢があって良いと思えただろうが今はそう思える訳もなく、ただ空に海がある事に驚くだけで留まる
更にパスカルが操作板を操作すると世界地図から真っ直ぐに膜に向かい、ぶつかるのみで海が切り裂けた事にならない熱線を黄色の矢印で例えられたものが現れる
どうやらただ真上に上がるだけでは海を切り裂けないらしく、計算したパスカルは斜めに上がる事を思いつき、斜めに方向を変えた黄色の矢印は海を突き破る描写へと変わった
「うんうん、こうやって遠心力を利用すれば、推進力を上乗せできる筈
ちょっと直せばなんとかなるかも、絶対大丈夫とまでは言えないけど」
「試してみよう、たとえそれがどれほど低い可能性であっても」
「はい、他に頼るものがない今はそれに賭けるべきかと」
「そうとなれば、まずはシャトルが動くかどうか確認しないとね。次に向かうのはそこかな~」
「シャトルはどこにあるんだ?」
「アスベルたちの故郷のすぐ近くだよ」
「ラントの近く…ですか?」
シャトルはどうやらフェンデル軍を奇襲する際に使用した海辺の洞窟に入り口があり、その中へと隠されていると言う
オル・レイユ港からラントへ渡る事が一番の近い道と話を纏めるとアスベルは苦しげに胸を抑え、肩で呼吸するソフィと視線を合わせる為に片膝をつく
「フォドラへ行けば治るんだ、ソフィ」
「うん……ありがとう……アスベル……」
「後少し…後少しで苦しい思いから助けてあげられるからね、ソフィ…」
「わたし、まだ平気だよ……?ラティア……ラティアの方が声、苦しそうだよ…」
「これくらい…ソフィに比べたら何ともないわ」
「ソフィ……」
言葉を紡ぐのもやっとの筈だと言うのに気丈に振る舞い続け、自分を心配するソフィに再び涙腺が刺激されるもラティアは今度は泣かずに済んだ、涙を流すのは彼女が治ってからでも出来るのだから
英知の蔵を退室し研究塔から出てきた大統領へとストラタ兵の一人が慌てた様子で駆け寄って来る、その話の内容は孤島の調査に向かっていた船団が敵襲を受けている、というものだった
「敵だと?今フェンデルが動く筈はない。まさかウィンドルか?」
「いえ、そうではありません。孤島から出現した魔物の集団との事です」
「魔物の集団だって?」
「今、船団はどうなっている?」
「被害が大きくなったため、一時的に港に帰港したそうです」
「よし、行ってみよう。元々直接関係者に会って話を聞くつもりだったのだしな」
「俺たちもオル・レイユ港へ急ごう」
緊急事態を聞かされ、大統領と共に亀車でオル・レイユ港へ戻ると船着き場には敵襲を受けたと見られる傷が刻まれた一隻の船が戻っていた
傷付いた船の前には軽傷を負った3人の兵士の姿、頭を下げた彼らに早速大統領は孤島での調査結果を話す様に促す