Memoria:25 伸ばした手とその延長線が繋がることはなかった
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アンマルチア族の里で得るべきものを得たアスベル達はザヴェートへと降り、船着き場に停泊している船の船長へと話を持ちかける
「お仕事中に申し訳ありません、少しよろしいでしょうか?」
「ん?なんだい」
「闘技島の東にある孤島へ行きたいのですが、船を出してもらえますか?」
「行けと言われりゃ行くが……あんな所になんの用だ?なんにもないって話だぜ?」
「どうしてもあの島に行かなければならない事情があるんです」
「そうか、あんたたちか。政府から協力するよう通達があったのは」
「どういう事でしょうか…?」
「きっとばーさまが総統に話をつけてくれたんだよ」
「そういう事なら了解だ、準備ができたら声をかけてくれ」
ボアソン達による根回しが済んでいた為に滞りなく、事は進み、船内へと乗り込むと船は孤島を目指し航海を始める
星の核を同じく目指すリチャードと避けられない戦いを憂いているのか、自分の思いを整理する様にソフィは甲板で海を見つめていた
「ここにいたのか、ソフィ。海を見ていたのか?」
背後から聞こえてきた声の主、アスベルの問いかけにソフィは一つ頷くと彼もその隣に立ち、同じ景色を眺め始める
二人の間に言葉はなかった、ソフィが口を開くまでは
「アスベル、聞いていい?リチャードは今でもともだち?」
「……ああそうだ、大切な友達だ。俺とラティアにとってだけじゃない、お前にとってもだろ?
リチャードと再会した時、誓いの握手をやったのは覚えてるよな?」
「でもあの時はうまく行かなかった……」
「リチャードが元通りになったら、またやり直せばいいんだよ
俺たちが友達だという事さえ、変わらないならいつだってやり直せるんだから」
「もし……わたしがリチャードを倒してもそれでも……やり直せるの?」
「…?(ソフィにアスベル…?何を話してるの?)」
「それは俺たちを守るためにそうするというのか?」
船内から甲板へと現れたラティアは二人の会話に割って入る事はせず、失礼だとは思いながらも会話が聞こえる距離の物陰に隠れた
彼女がいるとは気付かずに二人は会話を続ける、リチャードと王都の地下で再会し海辺で誓いの握手を出来なかった事を思い出していたソフィはアスベルへと振り返る
「リチャードとの友情の誓い……もう一度できたら、こんな気持ちはなくなるのかな……?
リチャードを倒さないとアスベルやラティア、みんながいなくなっちゃうような気がして。リチャードだって大切なともだちなのに、なのにわたし、なんで……」
揺らぐ瞳でソフィはラティア達を守る為にリチャードを倒さなければ、けれど今は敵だとしてもリチャードも彼女にとっては大切な誓いの友
奥底から燻る使命感の様な何かとその使命感に対する苦悶に板挟みになっているソフィにアスベルは責める訳でもなく、ただ昔を思い返す言葉を零す
「ソフィは……昔からそうやって俺たちを守ってくれたよな、俺は大人になったら、そんなお前と同じように俺を守ってくれたラティアを守れるようになりたいと思ってた
だから……リチャードの事は俺に任せてくれないか?あいつにも何か理由があるはずなんだ。でなければ、あの優しかったあいつがあんな事をする筈がない……」
「アスベル……」
「……二人とも、もうすぐ孤島に着くみたいですよ」
「ラティア」
会話の終わりを見計らったラティアの言葉に二人は船内へと戻り、程なくして英知の蔵で示された星の核があるとされる孤島へと上陸
孤島という名の通りに僅かばかりの人工物以外に人の手が加わっておらず、島は自然が生い茂り、人の姿は見えない
狭い大地の面積、見る限りには星の核への入口は見当たらずに島の中を探索する事となる
皆が探索を始める背中を見つめながら、アスベルは未だこの地に姿を現さないリチャードを思う
―リチャード……まだ来ていないのか、それともすでに……いずれにしても、俺が必ずお前を止める!
「アスベル」
「ラティア…どうしたんだ?」
「…必ずリチャードさんを止めましょう、ソフィのためにも」
「!ああ、もちろんだ」
船内で二人の会話を立ち聞きしていた為に彼が何を考えているのか、大凡の見当がついたラティアの言葉にアスベルは驚くもすぐに力強く頷く事で同意したのだった
島を探索していると目を引く大階段が姿を現し、その先には対岸とこちらを繋ぐ橋がかけられ、橋下には不自然に穴を塞がれた痕跡がある
「これが例の縦穴かな?蓋されちゃってるみたいだけど」
「リチャードはまだこの島へ来ていないのか?」
「姿が見えませんね……」
「みんな!空を見て!」
何かを発見したシェリアが叫んだ先から魔物がラティア達の前に滑空してくるとその背からリチャードを上陸させた
彼の体からは赤黒い原素らしきものが纏い、辺りを漂い、視界で確認出来る程に非常に禍々しい雰囲気を放っている
そんな変わり果てて行くリチャードにアスベルが駆け寄ろうとするも、突如としてリチャードが苦痛を帯びた叫びを上げ、その体から蒼・緑・紅の原素が黒に染色されながら噴出する
「お仕事中に申し訳ありません、少しよろしいでしょうか?」
「ん?なんだい」
「闘技島の東にある孤島へ行きたいのですが、船を出してもらえますか?」
「行けと言われりゃ行くが……あんな所になんの用だ?なんにもないって話だぜ?」
「どうしてもあの島に行かなければならない事情があるんです」
「そうか、あんたたちか。政府から協力するよう通達があったのは」
「どういう事でしょうか…?」
「きっとばーさまが総統に話をつけてくれたんだよ」
「そういう事なら了解だ、準備ができたら声をかけてくれ」
ボアソン達による根回しが済んでいた為に滞りなく、事は進み、船内へと乗り込むと船は孤島を目指し航海を始める
星の核を同じく目指すリチャードと避けられない戦いを憂いているのか、自分の思いを整理する様にソフィは甲板で海を見つめていた
「ここにいたのか、ソフィ。海を見ていたのか?」
背後から聞こえてきた声の主、アスベルの問いかけにソフィは一つ頷くと彼もその隣に立ち、同じ景色を眺め始める
二人の間に言葉はなかった、ソフィが口を開くまでは
「アスベル、聞いていい?リチャードは今でもともだち?」
「……ああそうだ、大切な友達だ。俺とラティアにとってだけじゃない、お前にとってもだろ?
リチャードと再会した時、誓いの握手をやったのは覚えてるよな?」
「でもあの時はうまく行かなかった……」
「リチャードが元通りになったら、またやり直せばいいんだよ
俺たちが友達だという事さえ、変わらないならいつだってやり直せるんだから」
「もし……わたしがリチャードを倒してもそれでも……やり直せるの?」
「…?(ソフィにアスベル…?何を話してるの?)」
「それは俺たちを守るためにそうするというのか?」
船内から甲板へと現れたラティアは二人の会話に割って入る事はせず、失礼だとは思いながらも会話が聞こえる距離の物陰に隠れた
彼女がいるとは気付かずに二人は会話を続ける、リチャードと王都の地下で再会し海辺で誓いの握手を出来なかった事を思い出していたソフィはアスベルへと振り返る
「リチャードとの友情の誓い……もう一度できたら、こんな気持ちはなくなるのかな……?
リチャードを倒さないとアスベルやラティア、みんながいなくなっちゃうような気がして。リチャードだって大切なともだちなのに、なのにわたし、なんで……」
揺らぐ瞳でソフィはラティア達を守る為にリチャードを倒さなければ、けれど今は敵だとしてもリチャードも彼女にとっては大切な誓いの友
奥底から燻る使命感の様な何かとその使命感に対する苦悶に板挟みになっているソフィにアスベルは責める訳でもなく、ただ昔を思い返す言葉を零す
「ソフィは……昔からそうやって俺たちを守ってくれたよな、俺は大人になったら、そんなお前と同じように俺を守ってくれたラティアを守れるようになりたいと思ってた
だから……リチャードの事は俺に任せてくれないか?あいつにも何か理由があるはずなんだ。でなければ、あの優しかったあいつがあんな事をする筈がない……」
「アスベル……」
「……二人とも、もうすぐ孤島に着くみたいですよ」
「ラティア」
会話の終わりを見計らったラティアの言葉に二人は船内へと戻り、程なくして英知の蔵で示された星の核があるとされる孤島へと上陸
孤島という名の通りに僅かばかりの人工物以外に人の手が加わっておらず、島は自然が生い茂り、人の姿は見えない
狭い大地の面積、見る限りには星の核への入口は見当たらずに島の中を探索する事となる
皆が探索を始める背中を見つめながら、アスベルは未だこの地に姿を現さないリチャードを思う
―リチャード……まだ来ていないのか、それともすでに……いずれにしても、俺が必ずお前を止める!
「アスベル」
「ラティア…どうしたんだ?」
「…必ずリチャードさんを止めましょう、ソフィのためにも」
「!ああ、もちろんだ」
船内で二人の会話を立ち聞きしていた為に彼が何を考えているのか、大凡の見当がついたラティアの言葉にアスベルは驚くもすぐに力強く頷く事で同意したのだった
島を探索していると目を引く大階段が姿を現し、その先には対岸とこちらを繋ぐ橋がかけられ、橋下には不自然に穴を塞がれた痕跡がある
「これが例の縦穴かな?蓋されちゃってるみたいだけど」
「リチャードはまだこの島へ来ていないのか?」
「姿が見えませんね……」
「みんな!空を見て!」
何かを発見したシェリアが叫んだ先から魔物がラティア達の前に滑空してくるとその背からリチャードを上陸させた
彼の体からは赤黒い原素らしきものが纏い、辺りを漂い、視界で確認出来る程に非常に禍々しい雰囲気を放っている
そんな変わり果てて行くリチャードにアスベルが駆け寄ろうとするも、突如としてリチャードが苦痛を帯びた叫びを上げ、その体から蒼・緑・紅の原素が黒に染色されながら噴出する