Memoria:23 もし、この先に別れがあるのなら
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「みんな、向こうを見て!」
逸早く気付いたパスカルに言われた通りに彼女が指差す先へ視線を向けるとそこには赤く輝く大輝石が数ある機構の中央で佇んでいた
それ等の前にはカーツとその助手、そして今まで見てきたフェンデルの兵士達の軍服よりも上質な軍服を纏う厳つい男が護衛兵と共にあった
「それではこれより大輝石から原素を抽出する実験を開始いたします」
指示された助手が自身の背後にあった操作盤を操作すると今まで緩やかであった機構の動きが活発化し始め、その動きに伴い、大輝石内部の原素の輝きも誇大していく
だがその輝きに満足しない厳つい男は出力を上げる事を要請、カーツを通し、それを聞いた助手が機構の動きを更に早める
今は安定しているが、今よりも大量の原素抽出は爆発を引き起こす引き金に更に力を込める行為、いつ何が起きても可笑しくない状態
「急いで止めよう。みんな、行くぞ!」
「はい!」
駆け寄ってきたラティアの姿を見るとカーツは驚愕した様に声を上げる、ただ彼が見ているのはかつての友だけだ
実験の邪魔、そして政府の要人に手を出させまいと護衛兵達がラティア達の足を寸出の所で止めるも声までは消せは出来ない
「マリク……!お前、なぜここが」
「カーツ!これ以上実験を続けさせるわけにはいかん!」
実験の危険さを知っているからこそ、必死に声を荒げるマリクの声を受け止めながらもカーツは意を決した様に武器を取り出すと構える
政府塔での情けはすでに彼の瞳にはない、結局は戦いは避けて通れぬ道
「……侵入者だ、取り押さえろ!」
「全力で行くぞ、カーツ!」
彼が戦いを選ぶ事を分かっていたのか、マリクは躊躇いを見せずにカーツへと向かって行き、その後をアスベルとソフィが追う
だが戦うのは彼一人ではない、護衛兵であるドラグーンもその場にいる、銃弾の雨があるのは喜ばしい事ではない、三人もそれを回避しながらの戦闘に苦い思いをしている
「行きます!鎧に受けしは祝福の加護、何人たりとも傷付かれん!フィールドバリアー!」
「この名を以ちて戒めを刻め!フラッシュティア!」
「ファイヤー!突然の衝撃!あどっか~ん!」
「緋炎!レールアロール!見切れはしまい!クロスミラージュ!」
ドラグーンを倒し切り、銃弾の雨が止んだ事で余裕が生まれたマリクは再度カーツの説得を試みる
「カーツ、もう一度言う。大輝石の実験をただちにとりやめるんだ」
「マリク……お前はどうあっても私の邪魔をする気か。二十年前に逃げ出したお前に私が止められるものか!」
「くっ…カーツ!」
「教官!」
言葉はかつての友に届かず、カーツは槍を回転させながらマリクを斬りつける
背後へ飛ばされたマリクを更に追撃を試みようとするカーツへとアスベルが間を取る形でサーベルで槍を弾く
「はっ!くらえっ!吹き飛べぇ!」
「根こそぎシュート!」
「壮麗の灯火、闇夜を晴らすが如く煌めけ!フォトン!
シェリアへ!紡ぎし詠嘆の助けとならん、スペル・エンハンス!」
「行くわよ!みんなに届け愛の煌めき!ナース!」
「教官!我が活力を慈悲の光として、汝に今捧げん、チャージ!」
「疾風、其は刹那の凶刃、予告無き終焉に二の句紡ぐこと叶わず!瞬殺、ヴァニッシュフロウ!
始めるぞ!奥義、カラミティ・ロンド!!」
「フェンデルに未来を…!」
間を取っていたアスベル、ソフィの攻撃、そしてシェリアとラティアのサポートがあり、マリクはカーツへと最後の一撃を刺す事が出来た
戦いが終わり、マリクの切り札をその身に受けた為かその場に膝をつき、肩を上下させるカーツへと駆け寄る
もし、この先に別れがあるのなら
(あの日の誓いを貴方は覚えていますか?)
(久遠に変わらない友情に別れはないと思っていた)
Title by:「飴玉ウサギの涙」様