Memoria:20 境界線は困窮の内に曖昧へと
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闘技島で一悶着あったものの無事にフェンデルへと出航している船の甲板でアスベルは戦いの中で自分と同じ光の力がヒューバートが使っていた事を突く
「お前も……あの光が使えるんだな」
「ええ、最近使えるように……なぜぼくと兄さん、それにシェリアとラティアの四人にだけこんな事ができるんでしょうか
この理由もいずれは突き止めなければいけないと思っています」
「お前は色々と考えているんだな、大したものだよ」
「考えると言えば……彼の事も、ですが」
「教官?お前教官の事も怪しんでいるのか?あの人は長年騎士学校で指導役を勤めていて、子どもの頃から俺を指導してくれた恩人だ」
「彼の戦い方はかなり独特です、あの戦い方をどこで習得したのか気になります」
「アスベル、大変。」
話の流れがあらぬ方向…自分の恩人へと向かい、アスベルは心外だと言わんばかりに眉を潜め庇護するもののヒューバートは疑いの目を徹底はしなかった
そんな二人の会話に今まで背後でラティア達と共にいたソフィが慌てた様子で駆け寄り、パスカルの具合が悪い事を告げる
同時に当の本人であるパスカルが具合が悪いという言葉に見合った青白い顔でふらついた足取りで甲板へ現れると口元を抑えた
「パスカル、しっかり」
「船に酔った……気持ち悪いよぅ……うええええ……」
彼女の介抱として背中を摩っていたシェリアの行動も虚しくパスカルは耐えきれずに吐き出してしまうとその様子にアスベルとヒューバートは後退してしまった
船酔いらしいその様子にパスカルは船に弱いのかという憶測が出るものの不具合の理由は何と単純、後ろで山積みになったバナナの食べ過ぎだと言う
「うええええ……もったいないよぅ……」
「……最低ですね」
「パスカル、船の方にお水を貰ってきました、飲めますか?」
「んぐ…ありがとう~ラティア!あ~吐いたら少し楽になったよ。教官も船酔い?」
バナナの食べ過ぎという理由にアスベルは哀れむ様に、ヒューバートは呆れた様子でお手上げだと言う様に手を挙げたのだった
胃の中のものを全て外に出し終わったパスカルへと船内から戻ってきたラティアはその手に持っていた水を渡すとそれも相まって顔色が良くなったパスカルは反応がないマリクへと駆け寄った
「無視ですか~それとも気持ち悪くて話せない?」
「……昔の事を思い出していただけだ」
「昔?そういや教官の昔の話って聞いた事ないよね、教官は生まれた頃からずっと教官……なわけないしねぇ」
「……すまない、少し一人にしてくれないか」
「……へーい、近づきがたい雰囲気出しまくってるよ」
「どうしたんだ、教官……?」
「船酔い…というわけではない様ですが……今はそっとしておいた方が良いみたいですね…」
「ああ、そうだな」
―……やはり彼には何か隠している事があるようですね……
戻ってくるなりマリクの態度にパスカルは不満を呈する言葉を聞きながら、確かにマリクの様子がいつもと違う事にアスベルとラティアも首を傾げていた
疑惑と不安を乗せ、船は無事にフェンデルへと停泊、フェンデルの地は今までとは違う気候の元、極寒の冷気が肌を刺して出迎えた
「……かなり気温が低いわね。ラティア、ソフィ、大丈夫?」
「平気」
「私も大丈夫ですよ、シェリアは大丈夫ですか?」
「ええ平気よ、ありがとうラティア」
「パスカルは…大丈夫そうじゃない、ですね」
「あがが~寒い~ソフィにくっついて暖をとろうかな~」
軽装な服装のパスカルは寒さに慣れていない様子で腕を摩っていたもののソフィに目をつけ、にじり寄るがやはりソフィはアスベルの背後に隠れ猫の様に警戒する
お決まりのその行動パターンにラティアは苦笑し、シェリアは呆れた様に肩を落としたが…寒さから免れたいパスカルは予想外の行動に移った
「う~ソフィ~…じゃあラティアにくっつこうっと♪」
「ひゃっ」
「こらパスカル!ラティアを困らせないのっ」
「それにそうくっ付いてたら、ラティア動きにくくなるじゃないか」
「え~」
そう、パスカルは暖を求めソフィが駄目ならと無防備なラティアに抱き着いたのだ、だがそれを見逃す筈もなくアスベルとシェリアが嗜めるとパスカルは不満そうに口を尖らせた
先に上陸していた密偵の報告によると大輝石の所在は明確には分からなかったものの情報を統合した所、帝都ザヴェートから遠くない場所にあると言う
その報告を受けたヒューバートはザヴェートに向かうには遠いという事で一先ずベラニックという町に立ち寄る事を決め、ラティア達はそこを目指し歩く
「なんだ、あの穴は?」
「う~ん、まだ残ってたか。そりゃこんだけ大きければ簡単には消えないよね」
その道中、道から反れた地面に目を引く大き過ぎるクレーターを見つけ、ラティア達はそちらへと進行方向を反らす、間近で見たそれは遠目で見たものより大きく抉れていた
「パスカル、前にもこの穴を見た事があるの?」
「うん、ま~ね」
「どうやってできたのだろうな、これほどの穴が理由もなしに突然生まれるとは考えにくいが」
「何だかまるで何かが爆発した様な穴ですね…」
「輝石の力が暴発したんだよ」
「そんな事があるのか?」
「あるんだねぇ、フェンデルの輝石は性質が厄介でね、扱いはなかなか難しいんだよ」
「パスカルは本当に色んな事に精通しているんですね…」
クレーター前で話し込むラティア達を訝しげに見ていたフェンデルの軍人達がこちらに来るのを気付く
あまりここにい過ぎるのも誤解を招かない、軍人達に声をかけられない為にも止めていた足をベラニックへと向けた、ベラニックの街はクレーターの先へとあった
極寒の地だというのに見るからに充分な防寒対策がされていない煤けた家が軒並みになった寂れた街、それがベラニックだった
「お前も……あの光が使えるんだな」
「ええ、最近使えるように……なぜぼくと兄さん、それにシェリアとラティアの四人にだけこんな事ができるんでしょうか
この理由もいずれは突き止めなければいけないと思っています」
「お前は色々と考えているんだな、大したものだよ」
「考えると言えば……彼の事も、ですが」
「教官?お前教官の事も怪しんでいるのか?あの人は長年騎士学校で指導役を勤めていて、子どもの頃から俺を指導してくれた恩人だ」
「彼の戦い方はかなり独特です、あの戦い方をどこで習得したのか気になります」
「アスベル、大変。」
話の流れがあらぬ方向…自分の恩人へと向かい、アスベルは心外だと言わんばかりに眉を潜め庇護するもののヒューバートは疑いの目を徹底はしなかった
そんな二人の会話に今まで背後でラティア達と共にいたソフィが慌てた様子で駆け寄り、パスカルの具合が悪い事を告げる
同時に当の本人であるパスカルが具合が悪いという言葉に見合った青白い顔でふらついた足取りで甲板へ現れると口元を抑えた
「パスカル、しっかり」
「船に酔った……気持ち悪いよぅ……うええええ……」
彼女の介抱として背中を摩っていたシェリアの行動も虚しくパスカルは耐えきれずに吐き出してしまうとその様子にアスベルとヒューバートは後退してしまった
船酔いらしいその様子にパスカルは船に弱いのかという憶測が出るものの不具合の理由は何と単純、後ろで山積みになったバナナの食べ過ぎだと言う
「うええええ……もったいないよぅ……」
「……最低ですね」
「パスカル、船の方にお水を貰ってきました、飲めますか?」
「んぐ…ありがとう~ラティア!あ~吐いたら少し楽になったよ。教官も船酔い?」
バナナの食べ過ぎという理由にアスベルは哀れむ様に、ヒューバートは呆れた様子でお手上げだと言う様に手を挙げたのだった
胃の中のものを全て外に出し終わったパスカルへと船内から戻ってきたラティアはその手に持っていた水を渡すとそれも相まって顔色が良くなったパスカルは反応がないマリクへと駆け寄った
「無視ですか~それとも気持ち悪くて話せない?」
「……昔の事を思い出していただけだ」
「昔?そういや教官の昔の話って聞いた事ないよね、教官は生まれた頃からずっと教官……なわけないしねぇ」
「……すまない、少し一人にしてくれないか」
「……へーい、近づきがたい雰囲気出しまくってるよ」
「どうしたんだ、教官……?」
「船酔い…というわけではない様ですが……今はそっとしておいた方が良いみたいですね…」
「ああ、そうだな」
―……やはり彼には何か隠している事があるようですね……
戻ってくるなりマリクの態度にパスカルは不満を呈する言葉を聞きながら、確かにマリクの様子がいつもと違う事にアスベルとラティアも首を傾げていた
疑惑と不安を乗せ、船は無事にフェンデルへと停泊、フェンデルの地は今までとは違う気候の元、極寒の冷気が肌を刺して出迎えた
「……かなり気温が低いわね。ラティア、ソフィ、大丈夫?」
「平気」
「私も大丈夫ですよ、シェリアは大丈夫ですか?」
「ええ平気よ、ありがとうラティア」
「パスカルは…大丈夫そうじゃない、ですね」
「あがが~寒い~ソフィにくっついて暖をとろうかな~」
軽装な服装のパスカルは寒さに慣れていない様子で腕を摩っていたもののソフィに目をつけ、にじり寄るがやはりソフィはアスベルの背後に隠れ猫の様に警戒する
お決まりのその行動パターンにラティアは苦笑し、シェリアは呆れた様に肩を落としたが…寒さから免れたいパスカルは予想外の行動に移った
「う~ソフィ~…じゃあラティアにくっつこうっと♪」
「ひゃっ」
「こらパスカル!ラティアを困らせないのっ」
「それにそうくっ付いてたら、ラティア動きにくくなるじゃないか」
「え~」
そう、パスカルは暖を求めソフィが駄目ならと無防備なラティアに抱き着いたのだ、だがそれを見逃す筈もなくアスベルとシェリアが嗜めるとパスカルは不満そうに口を尖らせた
先に上陸していた密偵の報告によると大輝石の所在は明確には分からなかったものの情報を統合した所、帝都ザヴェートから遠くない場所にあると言う
その報告を受けたヒューバートはザヴェートに向かうには遠いという事で一先ずベラニックという町に立ち寄る事を決め、ラティア達はそこを目指し歩く
「なんだ、あの穴は?」
「う~ん、まだ残ってたか。そりゃこんだけ大きければ簡単には消えないよね」
その道中、道から反れた地面に目を引く大き過ぎるクレーターを見つけ、ラティア達はそちらへと進行方向を反らす、間近で見たそれは遠目で見たものより大きく抉れていた
「パスカル、前にもこの穴を見た事があるの?」
「うん、ま~ね」
「どうやってできたのだろうな、これほどの穴が理由もなしに突然生まれるとは考えにくいが」
「何だかまるで何かが爆発した様な穴ですね…」
「輝石の力が暴発したんだよ」
「そんな事があるのか?」
「あるんだねぇ、フェンデルの輝石は性質が厄介でね、扱いはなかなか難しいんだよ」
「パスカルは本当に色んな事に精通しているんですね…」
クレーター前で話し込むラティア達を訝しげに見ていたフェンデルの軍人達がこちらに来るのを気付く
あまりここにい過ぎるのも誤解を招かない、軍人達に声をかけられない為にも止めていた足をベラニックへと向けた、ベラニックの街はクレーターの先へとあった
極寒の地だというのに見るからに充分な防寒対策がされていない煤けた家が軒並みになった寂れた街、それがベラニックだった
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