Memoria:43 二人の世界、足りない色
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魔物の被害を食い止めるのもソフィの行方を追うのと同じ程に大切な役目だ、二人の後押しもあってアスベルは不安な面持ちを隠し切れないラティアの背を押す
その足でバロニアへ向かおうとするアスベルを呼び止めるケリーに一体何かと振り返るとケリーはどこか楽しげな笑みを浮かべていた
「王都から戻ったら例のお話、考えてちょうだいね」
「だから、その話は……」
「そんなに断るという事はもしかして、もう決めた方がいるのですか?」
自分の心を当てられ、先程までの表情はどこへやらアスベルの顔は燃え上がった火の様に顔が赤く色づき、照れ隠しに頭を掻き始めた
「え、そ、それは……その……」
思わず視線は自身の恋人であるラティアに向かってしまう、今の今まで会話を傍観していたラティアもその中に巻き込まれ、彼と同じく顔を赤くして視線から逃げる様に俯いてしまった
はっきりしないアスベルのその様子にケリーは情けない、といわんばかりに頭を横に振り、腰に手を当て軽い叱咤の言葉を紡ぐ
「はっきりしない子ね
心に決めた方がいるなら、この話はお断りしてもかまわないのよ」
更なる追求の言葉にアスベルは視線を横に逃がしてしまう
「大事な事なのだから、あなたの意思で決めなさい。いいわね?
あなたもそう思うわよね、ラティア」
「はっ!はいっ」
「か、母さん、この話は戻ってからにしましょう!では急ぎますので。行こう、ラティア」
「し、失礼します、フレデリックさん、ケリー様っ」
頭を下げるとアスベルはラティアの手を取り、逃げる様にその場を立ち去るものでケリーはその背中を不安そうに見送っていた
先程のケリーの口ぶりでは自分と彼の関係に薄々勘づかれているのではないか、という不安も抱いていたラティアははっと我に返る
屋敷を出る際も彼にこうして手を繋がれていたのではケリーの予想に答えを出しているものではないか
「ア、アスベル、お手を離してくださいっ」
「……ラティア」
「は、はい?」
この道中で誰かに見られ、ラントで噂になる事を恐れ、手を離してもらいたいと考えるラティアにかかった彼の真剣な声色に手にばかり集中していた視線をあげた
「ラントに戻ったら、正式に母さんにラティアを紹介したい。恋人として」
「えっ、それは……」
「ああ、ラティアは自分がちゃんと領主の仕事を補佐出来るようになってから母さん達に打ち明けたいって言っていたのは覚えている
……ラティアの意思を尊重したいと思っていたけど、縁談の話も最近多くなってきたから、ここでちゃんと俺にはラティアという大切な人がいるって証明しておきたいんだ」
「アスベル…」
「それにラティアはラントでも人気だから、その、取られない様に……」
ごにょごにょ、とその先を言えずにいるアスベルの顔、耳はラティアの視界では高い熱でもあるのではないかと疑える程に真っ赤で
そういえばソフィと自分と三人だけの旅の中でこの近辺でアスベルが熱を出したんだと過去に思い馳せていた
正直やはりまだ自分がアスベルの恋人です、と言うのは恥ずかしいが折角彼が羞恥に苛まれながらも名乗り出てくれたのだ、彼の顔に傷を付ける様な事はしたくない
「よ、よろしくお願い、します……」
「あ、ああ!任せてくれっ」
ぱっと未だ赤色がにじむ顔ながらも嬉しそうに笑うアスベルを見た所、結構な我慢を強いていたみたいでラティアは自分の過去の発言に胸中で謝罪の言葉を呟いた
ああ、今度はきっと自分の顔が赤くなった番だろうな、ともラティアも恥ずかしそうに片頬を抑えた
それから天に太陽が差し掛かる頃、バロニアに辿り着いた二人はそのままリチャードが待っているであろう城内へ足を踏み入れた
「ラティア、アスベル、久しぶりね」
辺に懐かしく感じるその声、その持ち主がいるであろう後ろへラティアとアスベルは振り返る
「元気そうで良かったわ」
「シェリア……!」
「お久しぶりです!シェリア」
救護団として今も世界各地を回り続けているシェリアがここにいて、笑いかけている、まさか彼女がここにいるとは思ってもいなかったアスベルは目を見開き、ラティアはその逆に丁寧に頭を下げた
「どうしたの?変な顔して」
自分の姿を目にして目を見開いたまま、固まるアスベルの表情にシェリアが怪訝そうに顔を顰めると彼は彼女のご機嫌取りに苦笑を繕う
その足でバロニアへ向かおうとするアスベルを呼び止めるケリーに一体何かと振り返るとケリーはどこか楽しげな笑みを浮かべていた
「王都から戻ったら例のお話、考えてちょうだいね」
「だから、その話は……」
「そんなに断るという事はもしかして、もう決めた方がいるのですか?」
自分の心を当てられ、先程までの表情はどこへやらアスベルの顔は燃え上がった火の様に顔が赤く色づき、照れ隠しに頭を掻き始めた
「え、そ、それは……その……」
思わず視線は自身の恋人であるラティアに向かってしまう、今の今まで会話を傍観していたラティアもその中に巻き込まれ、彼と同じく顔を赤くして視線から逃げる様に俯いてしまった
はっきりしないアスベルのその様子にケリーは情けない、といわんばかりに頭を横に振り、腰に手を当て軽い叱咤の言葉を紡ぐ
「はっきりしない子ね
心に決めた方がいるなら、この話はお断りしてもかまわないのよ」
更なる追求の言葉にアスベルは視線を横に逃がしてしまう
「大事な事なのだから、あなたの意思で決めなさい。いいわね?
あなたもそう思うわよね、ラティア」
「はっ!はいっ」
「か、母さん、この話は戻ってからにしましょう!では急ぎますので。行こう、ラティア」
「し、失礼します、フレデリックさん、ケリー様っ」
頭を下げるとアスベルはラティアの手を取り、逃げる様にその場を立ち去るものでケリーはその背中を不安そうに見送っていた
先程のケリーの口ぶりでは自分と彼の関係に薄々勘づかれているのではないか、という不安も抱いていたラティアははっと我に返る
屋敷を出る際も彼にこうして手を繋がれていたのではケリーの予想に答えを出しているものではないか
「ア、アスベル、お手を離してくださいっ」
「……ラティア」
「は、はい?」
この道中で誰かに見られ、ラントで噂になる事を恐れ、手を離してもらいたいと考えるラティアにかかった彼の真剣な声色に手にばかり集中していた視線をあげた
「ラントに戻ったら、正式に母さんにラティアを紹介したい。恋人として」
「えっ、それは……」
「ああ、ラティアは自分がちゃんと領主の仕事を補佐出来るようになってから母さん達に打ち明けたいって言っていたのは覚えている
……ラティアの意思を尊重したいと思っていたけど、縁談の話も最近多くなってきたから、ここでちゃんと俺にはラティアという大切な人がいるって証明しておきたいんだ」
「アスベル…」
「それにラティアはラントでも人気だから、その、取られない様に……」
ごにょごにょ、とその先を言えずにいるアスベルの顔、耳はラティアの視界では高い熱でもあるのではないかと疑える程に真っ赤で
そういえばソフィと自分と三人だけの旅の中でこの近辺でアスベルが熱を出したんだと過去に思い馳せていた
正直やはりまだ自分がアスベルの恋人です、と言うのは恥ずかしいが折角彼が羞恥に苛まれながらも名乗り出てくれたのだ、彼の顔に傷を付ける様な事はしたくない
「よ、よろしくお願い、します……」
「あ、ああ!任せてくれっ」
ぱっと未だ赤色がにじむ顔ながらも嬉しそうに笑うアスベルを見た所、結構な我慢を強いていたみたいでラティアは自分の過去の発言に胸中で謝罪の言葉を呟いた
ああ、今度はきっと自分の顔が赤くなった番だろうな、ともラティアも恥ずかしそうに片頬を抑えた
それから天に太陽が差し掛かる頃、バロニアに辿り着いた二人はそのままリチャードが待っているであろう城内へ足を踏み入れた
「ラティア、アスベル、久しぶりね」
辺に懐かしく感じるその声、その持ち主がいるであろう後ろへラティアとアスベルは振り返る
「元気そうで良かったわ」
「シェリア……!」
「お久しぶりです!シェリア」
救護団として今も世界各地を回り続けているシェリアがここにいて、笑いかけている、まさか彼女がここにいるとは思ってもいなかったアスベルは目を見開き、ラティアはその逆に丁寧に頭を下げた
「どうしたの?変な顔して」
自分の姿を目にして目を見開いたまま、固まるアスベルの表情にシェリアが怪訝そうに顔を顰めると彼は彼女のご機嫌取りに苦笑を繕う